Dec 24, 2005  に書いた文章です。

 

日常、合理的なことばかりつらつら書いている私ではありますが、コレだけは事実です。あるモノをない(ゼロ)と証明することは、やたらと難しく、私のテイクとしては、超能力者というのはいると信じています。びっくりした?(笑)

占いはわりとハナからあきらめ気味で、その信頼度を確率で削っていく私ではあります。天文学を始めとし、多くの社会科学は統計学を基礎としており、占いもその最たるものです。占い師が5つ平均的な傾向を言えば(手相でも姓名判断でも占星術でも何でも)、世の中の63%に当てはまるという仕組みになっています。占いで霊的なことを持ち込むものがよくありますが、私はそんなに簡単に霊的なものを持ち出して、もっともらしく語るのは失礼だと考えます。

日本に帰って『オーラの泉』という番組を見たのですが、「あー、コレってわかる人にしかわからないんだろうなぁ」と思った次第です。まったく自慢にならないのですが、私には霊能力は一切ありません。父が死ぬときにも、堅く約束したのですが、父はまだ私のそばに現れてくれません。私に霊能力がなくてまったく感じていないのか、はたまた霊界の掟で階層やパワーの限界があり、彼が私を訪ねて来ることができないのかはわかりません。母やパートナー、叔母などには、「あの世があって交信できるなら来てね」とは約束しているのですが、私のこのリアリスティックな視野では、いつまで経っても経験できないかもしれないです。

私はオーラが見える人たちがいることはまったく否定しません。私にその能力がないだけで、他人にあるかもしれないことを否定するのはおこがましすぎます。日常で暮らしていても、走るのが速いとか、仕事をこなす能力に長けているとか、言語センスがあったり、と人の才能はばらつきがあります。霊界と交信できる人がいても私は彼らの能力など「ありえるわけがない」などと思っておらず、むしろいてくれて楽しいなと思います。が、偽物とホンモノを見分ける力は持ちたいと思っています。いくら自分にその能力がないとしても、です。

私は楽器がまったくできません。小学校の音楽でやったソプラノリコーダーやピアニカ、打楽器程度しかできないわけです。が、ピアノでもチェロでも聴けばある程度のよさはわかります。踊りもそれほど上手ではありませんが、見れば上手さはそれなりにわかります。自分ができないことに対しても、限界を理解しながらも、烏合の衆にならない努力は続き、未知に対しての畏怖と寛容さは持っているのです。

サイキックに対してもそれは同じです。

法医学番組を見るのが、ここ3年ほど習慣になりました。その中でおもしろい切り口なのが、Psychic Detective(超能力刑事?)です。日本の特番でもたまに海外から超能力者を招待していますが、あのようにドラマチックな作業ではなく、警察に日常的に依頼され働いている超能力者はもっと地味です。あのようなドラマを展開するがゆえに、賢い人は信用せず、おバカな人たちに騒がれる、という仕組みなんじゃないかと思うんですがどうでしょう?私もあの通訳の仕事だったらしたいな、と思ってしまいました。

私が見ているその番組は、当てる確実性の高い、成果が上がっているがゆえに、警察に信頼されているサイキックばかりが出ます。悲しいことに、人が行方不明になっている最中に見つかる、というケースはとても少なく、たいていは死体探しや犯人探しになってしまっています。ですが、10本に1本くらいは生きた人々を見つけるので、かなりすごいぞ、と思います。時間との戦いですから。

イチバンすごいな、と思うサイキックは、すでに生涯キャリアで600件以上のケースに関わっており、解決打率が8割あるという人です(Maureen と私はファーストネームで呼びかけてしまうのです>親しみで)。犯罪に関与するサイキックが占いやフツーの統計学と違うのは、「ありがちな68%を言っても当たる確率はそれほど高くない」ということです。多いのは被害者や失踪者の写真から念写をもらい、頭のなかで映画が展開されるという方法なのですが、その中にあるヴィジョンは統計学で作り出して当たる類のものではないことです。たとえば、犯人が男女どちらかでは、50%以上の割合で今のところは男性が多いです。コレは当たるでしょう。が、さらに人種・年齢・アクセント・髪と目の色・体格・ほくろや刺青、などと細かく描写していくと、確率的には項目が増えるたびに、どんどん低い当たり率になるわけです。さらに、どのように何が起きたかというものまで含めると、「ありえる話」からはどんどん遠ざかっていきます。警察がリリースしていない内部情報や法医学情報なども、彼らはむしろ話さないでくれ、と頼みます。場所さえ知らされず、写真や日常の携行品のみで始めるわけです。

ビジネスパートナーはアメリカにいるときに私といっしょにこの番組を見ていたのですが、「いやー、いやー」を連発していました。「いやー、ありえないでしょう」と言いたいところを我慢していたわけです(笑)。彼のバックグラウンドは物理や化学や数学なので、ゼロを証明することは難しいがゆえに、断言はどうしてもしてはいけないわけです。が、彼は霊的なものは信用しませんから苦しいところなのでしょう(笑)。

少し不思議なのは、数としては、サイキックは女性が圧倒的に多いです。なぜなのかには、番組では言及していません。生まれつきの人もいれば、30代くらいで突然、という人もいます。私は自分に関してはもうかなりあきらめ気味です。地震や臭いや音にはとても敏感なのですが、なぜコレだけはダメなのだろう?父が死ぬときも「虫の知らせ」は何度かありましたが、それらはサイキックと呼ぶにはあまりに陳腐すぎて、ありがちなことばかりでした。

パートナーが会社勤めをしているときには、彼の会社の人事をよく当てたものです。サイキックだからではなく、たくさんの情報があったので、ただ組み立てて推論を立てるだけでよかったのです。ネットで知り合った女性にも、「うわぁ、何でわかるの?サイキック!?」とよく言われてきましたが、彼女たちもたくさんの情報をもらっているので、サイキックではないのです。残念です。

報酬も驚くほど多くはなく、事務職より高い専門職程度です。コレには最初の頃とても驚いていました。旅行する実費などは支払われますが、彼らのふところに入る分は、バカみたいに高いわけではありません。納税者の納得のいく範囲なお金です。2004年の悪名高い全米を湧かせた事件を見ていて知ったのですが、Maureenは、失踪者の靴を送ってもらい、その宛名書きをした夫が犯人だと確信した、という内容だったのです。彼女は、妻の視点から事件当日何が起きたかを透視し、その後の依頼を断りました。が、支払いをしたのが夫の母で、その小切手が画面にちょろっと映ったのですが、わずか$350でした。なんだよ、私にも払えてしまう金額じゃーないか、と思ったのです。この2004年の1月の時点で、Maureenは遺体がサンフランシスコ湾から揚がることや、夫が逮捕されること、死刑になること、などいろいろ予言しました。打率は10割でした。その時には捜査の最中だったのですが、裁判が開始されたあと、TV局がインタビューしていた当時のビデオが流されたのでびっくりしました。

(2003年12月24日妊娠8ヶ月の妻がカリフォルニアの自宅から行方不明になり、大々的捜査が始まる。警察当局は最初から夫を疑っており、年内には夫の秘密の関係であった女性からの連絡があり、その女性との電話会話をすべて録音。その女性は彼が既婚者だったとはまったく知らず、全面的に警察に協力。2004年3月サンフランシスコ湾に胎児の遺体が損傷少なくあがる。その半日後に妻の遺体もひどい損傷状態であがる。夫はその1週間後に逮捕され、裁判が長い時間をかけて行われ、有罪。2005年1月死刑確定>Scott Peterson, Laci Petersonで検索すればすぐ出てきます)

私のテイクとしては、サイキックは人口比率からすればうんと少ないとは思いますが、いる、とは思っています。宮部みゆきの小説に出てくるような、悩めるサイキックたちが減りますように。

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