Dec 31, 2005 に書いた文章です。

 

これ、日本で放送されていたんですねぇ。母の家にはBSがないので知りませんでした。私は、コレが3年前に始まった当初から、「例外中の例外」として追っかけています。ドラマは見ない主義なのですが、このシリーズのシーズンは、とても短いので追いかけられるし、ケーブル局は、日本でいうところの「地上波」とは違って、予算が足りない小規模のものが多いので、再放送がしょっちゅうあるのです。そういう意味でも、逃してもちゃんと追いかけられてとても安心です。日本や台湾とUSを行ったり来たりするようになってから、しょっちゅう逃していますが、HPで再放送スケジュールを確認して、家にいるときには見るようにしています。
名探偵モンク

これを吹き替えで見るとどんな気分なのか、私にはちょっと理解しかねますが、ま、とっても楽しい設定です。しかも、このリンクにある紹介文そのものがすでに大いに間違っている(笑)。

子どもの頃から一家揃ってかなり変人そろいだった家庭に育ったモンクは、小さい頃からずっと、Obsessive-compulsive disorder気味でした。幼い頃、セラピーにかかったのかどうかは、まだエピソードの中にはこれまで出てきていませんが、彼は投薬を一切拒否しています。彼の最大のとりえであり、呪いでもある “ It’s a gift, and a curse.” たいへんに細かい、凡人が気づけないものを観察できるという才能を生かし、大人になってから警察官になります。制服時代を経て、刑事に昇進し、理解者である妻と結婚しますが、その結婚も長くは続かず、妻は、駐車場に停めてあった車に仕掛けられた爆弾で死にます。そして、彼が「日々を健常に生きていく支え」を失って、強迫観念症は悪化し、警察をクビになります。が、実際のところは、休職という形になっており、Reinstate(復職)の可能性もありますが、そこまでに至らないのが現状です。

が、彼の症状が落ち着いたときに、彼がどうしてもやりたかったことが、難事件を解決することで、職場仲間の警部や刑事たちの推薦もあり、看護士をつけて、コンサルタントとしてサンフランシスコ警察(SFPD; San Francisco Police Department)から報酬をもらって生活を立てています。目下、シリーズ4が終わり、2006年1月13日から、第5シリーズが始まるのですが、看護士は途中で変わりました。最初は、映画「プリティリーグ」(The League of Their Own)に出ていた女優だったのですが、プロダクションメンバーと意見が合わず、彼女はブロードウェイに戻っていきました。二人目の女優は、つい先ごろ、The Son of Maskに出ており、その前はTVシリーズに出ていました。

事件が起きて1時間番組の正味、42分ほどで完結してくれるので、見ている私としては、かなり楽しいのです。しかも、探偵が強迫観念だというところが、ものすごい設定です。発想として、そんなやつがきちんと仕事ができるのか?という疑問をきちんと体現している、とてもけなげな作品でもあります。笑えることがたくさんあるのですが、私は彼の愛の深さとその不器用さにも、ことごとく泣かされるのです。妻が死んで8年経っても、結婚指輪を外せない;現在形で結婚している、愛していると言う;妻が最後に使っていた枕の香りが逃げぬようきれいに袋に詰めている;などなど、その深い深い愛情に共感するたびに、ポロポロ泣けてしまいます。そして、私も、パートナーや親友やビジネスパートナーを失ったら、きっとあんなふうになって、機能しない部分ができてしまうのだろうな、と想いを馳せます。それでも生きていく、いかねばならぬ、というのはとても勇気が要ることだというのは、彼を見ているとよくわかります。たとえ、強迫観念症ではなくとも、愛する人を亡くせば、日常が今までの通りには行かないのですから。私も何人かの人を見送り、何日間から数ヶ月から数年、自分の一部がもぎ取られて、機能していないことに気づきました。もぎ取られた分を取り戻すように、いっしょに過ごした時間を大切にして、死んだ人を胸の中にずっと生かしたまま、これからに役立てていこうと意識するには、時間がかかります。

彼が潔くおもしろく気持ちいいのは、決して病気のせいにしないことです。日本でもここ10年ほど、精神病についての知識や理解が増え、心療内科などが設けられています。が、やはり日本という土壌にそのまま、欧米文化を持っていったがゆえに、フィットしないところもたくさん出ており、資格などの面でも試行錯誤が続けられています。そもそも、自助のためのセラピーであり、医者をお医者様と言っている限り、最終的にクライアントがイニシアチブを取れるセラピーができるわけもないのです。モンクが、Dr. Kroger(セラピスト)と話しているシーンを見るだけでも、かなり勉強になると思いますよ。特に、モンクがどうしても薬は飲みたくない主義を撤回して、飲んでしまい、ひどいハイになっているときのエピソードは、笑えますが、同時に考えさせられます。私は薬を飲み続けることには依然として反対です。自己免疫性の可能性を摘み取り、長い投薬では、脳内ケミカルの受動体の数や機能のスピードまで変えてしまいます。特に、Mood Disorder(気分障害)の場合には、日常生活を最低基準まで復活させ、セラピーに通えるまでの「手段」として使うのが理想だというのが私の意見です。しかも、うつ病は、何度も言うようですが、先進国では、75%の人間が、人生のある時期にかかる病気です。長くかかったままでいるのか、しっかり気分を立ち直らせるかは、この投薬で大きく左右されている気がします。

特に、ネットでBlog文化が盛んになり、仲間を求めてなのか、吐き出し口が必要なのか、自分の精神病について、つらつら書き綴っているものをよく見かけますが、そういう人たちは気分障害が長期に渡っている統計が、私なりに取れていますし、学界論文でも、気分障害ではセラピーなしの投薬のみの治療は効果がないとされています。睡眠薬を2週間以上出す医師がいること自体が、私には目が点です・・・>投薬量を増やさなければ効果がなくなるので、薬物依存状態になりますから。

モンクが番組中で気づいていることを、果たして私は気づいているか?というチャレンジが、私の楽しみになっており、最近では、犯人はわかりますが、どうして、どのように、が半分くらいの確率です。知らなかったこともたくさん出てきますし、洞察力を磨くためにはとてもいいストーリーと設定になっています。この脚本グループ、相当毎回苦労しているのではないでしょうか。

私は、英語のモンクのテーマ曲も大好きで、もういっしょに歌えます。サイトはこちら↓

Monk USA network

主役のTony Shalhoubは、地味ではありますが、たくさんのハリウッド映画に出ています。最近では、Spy Kidsが新しいですが、私が好きなのは、Men in Black, The Siegeですね。警部役のTed Levineは、Silence of the Lamb (羊たちの沈黙)の犯人、Buffalo Billを演じた人です>ちょっと太っちゃったけど・・・。

というわけで、もうすぐ1月13日、と楽しみなところです♪いっぺんに見たい人は、たぶん、アマゾンでDVDが買えると思うな・・・。

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