Jan 17, 2006 に書いた文章です

 

私はお惣菜やさんを使いません。アメリカでは、俗にDeli (Delicatessen;デリカテッセン)と言いますが、そこでは、ハムとサラミとチーズをスライスしてくれるので、それだけを買います。大家族経験がある私が信じていることは、「たいていのものは大量に作ったほうがうまい」ということです。なので、ハムもでっかいいい部位のものを切り売りしているデリのほうが、パッケージ包装されているものよりずっとおいしいのです。

チャーシューも自分で作ります。脂身が恋しいときは豚の臀部で、ダイエット気味のときはロースで。1キロのお肉が、600円から1200円だというのに、出来上がったお惣菜で倍を払う気にはなれません。圧力鍋のパッキンにヒビが入ってしまったので、最近はまじめにことこと煮ています。これも一人暮らしですから、2ヶ月に一度のことなので、大した手間ではありません。タコ糸でお肉を縛るのもだんだん上手になっています。けっこう楽しい(笑)。私は塩味が濃いやつなので、自分で作ったほうが味にも満足がいくし、薬味もふんだんに使えていいのです>チャーシューの場合は、長ネギの緑のところ・しょうが・にんにく・丁子。

麻婆豆腐も丸美やクックドゥーは、日本食料品店では、1パッケージ500円近くします。長い目で見れば、豆板醤を買っておけば、手作りのほうがおいしいし、調整も利きます。他の中華料理も同じくです。

お新香もけっこうお高いので、半分手作り、半分日本での1キロ買いです。子どもの頃は特にお新香なんて好んで食べなかったのですが、「高い・種類があまりない・和食が限られている」となると食べたくなり、ここ10年ほどでレパートリーはけっこう広がりました。一人暮らしなので、糠床は持っていません。一時期やっていたのですが、大家族でないとアレは厳しいものがあります。場所もけっこう取ります。

スパゲッティのソースもすべて手作りです。ドレッシングもピエトロのしょうゆ味を抜かしてすべて手作りです>お客様のリクエストで買うことはあり。スパゲッティは、たぶん3・40種くらいは作れると思います。悲しいのはたらこで、ここでは、屁みたいな二級品が、しょぼい二腹で800円もします。なので、日本に帰ったときに、武蔵野市場で特級品を6腹(それでも2000円しない)を買って、オリーブオイルと醤油とみりんに漬け込み、瓶にしっかり詰めて持って帰ってきます>って、コレ母の仕事にしてる(笑)。青しそや海苔、魚介類はほとんど行き着けのお鮨やさんに分けてもらっています。たまにタダなのでとてもうれしいです♪とくに、まぐろの味噌漬けは絶品で、売れ残りそうになってるものを買い占めてきて、お味噌で漬けておくんだよ。

メンマもここでは、一袋400円してしまいます。しかもたったの45gなんだもん・・・。なので塩漬けのメンマを1キロ買ってきて(日本から)、小分けに真空パックにして、食べる分だけごま油で炒めておきます。こちらのアジアスーパーでメンマを買ったのですが、どうもいかん・・・。塩抜きをしてもしてもしょっぱいのと、硬すぎる>たぶん、二級品なのだろうと思う。なくなったら次を開けるのです。

乾物はすべて市場で買います。5箱や10箱や1キロなどのBulk(まとめ)で買えば、そのへんのスーパーの7掛け以下で買えるので。自分で使い切れないときは、母に置いてきたり、嫁にあげます。ひじきや切干大根などは、軽くて持ち帰るのにとてもいいです♪

こんなことができるのは、真空パックの器械があるからで、もしもアレがなければ、こんな大量買いと大量作りはできないと思います。カレーにしても、スパゲッティのソースにしても、すべて小分けにして、真空パックにし、使いきれない分は日付を入れて、冷凍庫へ。レタスもひとりで食べきれない場合は、真空パックにすると3週間以上保ってくれていいです。日本ではあまり売れなかったようですが、それはなぜでしょ?たぶん、いつでも買えるから、割高感よりも面倒くささがないことを選ぶのかなぁ。チーズなどは特にいいです。ペニシリン(青カビ)がまったく生えません。1年以上保ちます。お肉は冷凍にすれば3年保ちます>が、そんなには必要ないな・・・。

いつも思うことですが、この怠惰はヒトをダメにします。私はこういう意味でも、生活全般が必要に迫られつつ、脳みそを鍛えて、身体を動かすようになっています。

が、この「大量に作ったほうがうまい神話」のせいで、いつも多く作りすぎてしまいます。お客様が来ても足りなかったことは一度もないのでいいのですが、パートナーが台湾に行き、ビジネスパートナーが日本に帰任になり、定期的に他の人といっしょにごはんを作らなくなったので、かなりきつくなっています。

一昨日もビーフストロガノフ(ロシア料理)を作ったのですが、多かった・・・。これにはサワークリームが入るので、なるべくなら冷凍したくない。冷蔵庫に入れておいて、放置していたんでしまっても、酸味があるので危険・・・。どうして、自分の分として手をつける前に、サワークリームを投入する前に、お友だちにあげるようにタッパーに入れなかったのか!と少し悔やみました。そして、しょうがないので、2日続けて同じものを、バターライスとパスタの2種で食べ終わりました。が、コレもたぶん甘えでしょう。世の中のお母さんたちは、おそらく、お昼ご飯はこうして残り物でつつましく暮らしているはずです>今はどうかわかりませんが、私が子どもの頃はそうでした。

私は、そもそも、料理などまったくできなかったのです。24歳と半年、それまでした料理は、ハンバーグ→こねただけ。カレーやシチューなど→混ぜただけ。ウィンナーやソーセージ→炒めただけ。母は、今でもお客様に、「おねえちゃん(長女なので)は、インスタントラーメンもロクに作れなかったの。麺がノビノビになっちゃうし、頭を使って具を足すなんてこともできなかったのよ」と、かなり誇らしげにチクリます。調理実習でも「お願い、やらないで。掻き混ぜてて」と頼まれたほどで、センスがなかったんでしょうね。やる気もまったくなかったし・・・。

なのに、人間って変われば変わるもんだなぁ、と感心します。いっしょに住む話が出たのは、生まれて初めて鮭の押し鮨をパートナーに作ったときでした。まだ料理を始めてたったの8ヶ月だったし、すしのこも使わず、寿司酢を作れたり、生サーモンを下ろしてきれいに切ってほんのり〆て、昆布を挟んで押せたことにけっこう感動しました。たぶん、この鮭の押し鮨のせいで、いっしょに暮らすことになったんじゃないのか?と、私は今でも思っているのです(爆)。

正直、それまでは料理なんて私には不可能な領域でした。変わるもんだなぁ。

というわけで、ケチなのか、他に理由が見つかったのか、今もあまりわかりません。たぶん、全部なんでしょう・・・。ひとつだけ言えるのは、普段自分で作るからこそ、他人が作ったごはんを食べさせてもらえるのは、さらなる極楽だってことです。特に、母、ありがとう♪