07/08/2006 にアップした文章です

 

前評判に抵抗して、いつも出遅れるおおだいらです(笑)。なんと、2003年3月13日が初版出版なのですね・・・。ということは、私は3年3ヶ月以上軽く遅れていたことになります。コレはHarry Potterも同じだったので、私を知る人はついぞ驚きませんが・・・。

今回、ヨーロッパ文化や歴史史実などを考え、やはり英語で読みました。映画を先に見てしまったのですが、映画そのものは特A級でもないし、A級をさらに3ランクに分けたら下になるのだと思います。エンターテイニング加減が、やはり「原書を読まねば理解できないよ」というスノビッシュさに削られてしまっていたと思います。クリスチャンであろうがなかろうが、どんな宗教を信じていようが、さらに、学者の情熱やライフワークなどをわかっていなければ、映画ではそれらを堪能しきれないです。映画はそれらを原作に忠実に描いているとは思えません。

さて、読み終わったんだけど、数箇所泣いたんだよなぁ・・・。どこで?(爆)

謎解きが好きな人には、コレはたまらないでしょうね。私もクイズは重めが好きですし、ミステリも赤川次郎は読みませんので、この手のやつはかなり好きです。しかも、知識がなければ解けない。調べ上げればいいことなのでしょうが、この題材になっているスケールのでかさはすごいです。

私個人は、小学校4年から日曜学校に通ったことがありますが、クリスチャンではありません。クリスチャンの精神はわかりますし、その後、各種のプロテスタントについてもアメリカの大学の教養課程範囲の歴史で学びました。さらに、人文と呼ばれるHumanityコースをいくつか取り、宗教学や哲学もやり、興味が広がったため、自分で本を買って読んだり、Discoveryチャンネルを好きでよく見るようになったり、とどんどんと知識は増えていきました。アメリカのHistoryチャンネルはすごいです。頭が乾いた白い紙状態になると、私はわざと歴史チャンネルを見ることにしているのですが、そんなときはものすごい勢いで情報が染み込んでいきます。Cowboyの歴史や犯罪者の歴史、漁の歴史など、本当に実証的な方法論を見せてくれます。プロデューサーやディレクターの思惑が反映しているものは、再放送になかなか採用されないようです。

Da Vinci Code前には、これ関係の歴史チャンネルをまったく見なかったので、読み終わった今、見られると思うととってもうれしいです。

キリストに妻がいて、それがマグダラのマリアだった。しかも子どもを宿し延々と生命は続いており、本来は男性ではなく女性のほうが教えを広める役割を持っていたとする概念。新約聖書を範としてきたバチカンの屋台骨が問われるテーマを題材にしています。

これについて私が個人的にどう思うか?私は多数決はどうでもいいと思うし、権威や象徴に関してもあまり興味がないのでどうでもいいのですが、汲み汲みと続いてきた歴史や、生物でのメスとオスの成り立ち(単細胞から複雑に至る哺乳類までの生殖機能の進化など)を見てみると、「ありえる話」という匂いがするので、否定はしません。ギリシャの多神教や自然崇高や道祖などのシンプルな形のものを見ても、ラインとしては成り立ちます。証拠はどこにあるのか?という段階でも、本の中にあるようにEverywhereとも言えますし、芸術や生活の中に刻まれている文化や音楽などは、信じる心という人の象形なので、真実とイコールではないことも付け加えておきます。

そもそも、神が実在するかどうか。その神に限りなく近い人間が私たちの廻りで本当に生活しているのかどうか。人が人として生きる正しい道があるのかどうか。などなど、の命題は、人々がそれぞれ、個人的に決めればいいことです。どう解釈するのか、分かれ目ができてしまったり、グレイラインの幅が広くなることで、「こっちが正しい」「いや、コレのほうがずっと正しい」と、ぐちゃぐちゃと話をする気には、私にはなれません。神との対話は個人的なものであり、誰か・多数を巻き込む形が理想だとは私には到底思えないからです。

(とは言え、セックスボランティアの件についてはぐちゃぐちゃ書いたのよ・・・。ないものをあるって言われたり、勝手にボキャブラリーを造語されたり、論理の通らないことで「ほらね」と証明されるのは違う。出典をしっかり出してこられない人にとやかく言われる筋合いはない・・・)

しかも、歴史がこうだったら、だとか、スポーツなどの解説によくある 「もし・・・・たら」;英語ではIf というのは、夢がある楽しいことにはいいですが、本当に歴史を塗り替える覚悟があるかないかで、私の評価は左右します。この本がフィクションなのでよかったです(笑)。しかも、登場人物に歴史を塗り替える覚悟はないと最後のほうでわかりましたし・・・。

なので、男が支配してきた人類の歴史について、女性としてどう感じるか?というのはお門違いな質問で、「人としてどう考えるか?」なら答えられます。男女の生物学的役割を考えた上で、社会的・心理的な得手不得手などの傾向を参考にするのはいいことだと思いますが、人は人ですから、男女紛争などしてもあまり意味はない・・・。「男が歴史を作ってこなかったら?」と考えるオプションが「女が歴史を作ってきていたら?」なのは、ちょっと稚拙。有効性が低いです。ただ性が摩り替わるだけでしょ。それよりも二元論を発展させて、軸を複雑にして物事を考えられる人間が増えるように、どんどん発展したほうがいいです。しかも、男だろうが女だろうが、その性の傾向から外れた人はたくさんいる。極端な人々が、同一性障害とくくられてしまうようですが、これも見る人の大きな間違いを生む危険をはらんでいます。障害なのかよ・・・と私などは思いますが・・・。

(昨日も、犬はオスよりもメスのほうがいいのよ、とかいうおばちゃんたちの話を小耳に挟んでしまい、けっこうむかっ腹が立った、という余韻が残っていない気がしないでもない・・・爆)

原書で堪能できたのは、映画で映像として堪能したフランスやイギリスの風景について、それぞれ歴史や詳細が書いてあったことです。しかも、シンボリズムなど、宗教学的見地が強く、かなりためになりました。さらに、絵画などのアートについてもです。このリサーチは、Dan Brown相当かかったのだろうな。でも、そもそもかなりの頭のよさなんだろう・・・。

英語で読んでよかったと思うのは、やはりワードパズルのミステリのところですね。アナグラムやその他、英語でない場合、どうなっているのだろう?と不思議に思えました。語源などもそうです。実感を深く感じられる差が出てくるはず。この手の作品は、母は挑むこともしないので彼女は除外してくれていいのですが、この流れの楽しみや流行モノが増えすぎると、困る老齢者はいると思います。

(昨日も母が、ガスレンジの点火つまみを壊してしまい、どうしよう・・・と焦っていたので、「そんなもんよく読んでメーカーに問い合わせればいいことじゃないの」と遠くから叫んだのですが、「だって読めない。英語だよ」ととても悲しそうでした。ほんと、Sunwave!日本語表記も書けよ・・・)

知識が深いかどうかで、この本のおもしろさは大きく分かれると思います。鳥肌が立つくらいすごい知識の披露もありました。特に、学究としてわりと数少ない人口の学者たちが活躍している分野なので、その情熱・動機・政治的動向、など、私が通った大学の縮図だったりするな、などと思いながら読みましたし、世界全体なのかもしれないな、と想いを馳せてもみました。

Aha!が多い本だったので、この3日間母がよく駆けつけてくれました(爆)。気が向いたら読んでみてくださいね♪って、日本では世界の6分の1も売れてるからもうこんな宣伝することないか・・・(笑)。