08/16/2006 にアップした文章です。

 

あなたは私を驚かすことを決して止めない; こう思える人に回り逢えましたか?

これはおそらく、見る側のほうの問題点のほうが多いとは思うのです。英語で言うと、Eye of the Beholderと表現するのですが、眺める人の見る目のほうを指します。結婚して10年も20年も経った我が配偶者に、未だに驚かされているだんなを見たりすると、私はとてもオトクな気分になります。そして、やはり自分もそうでなければなぁ、と思うわけなのです。

映画の原題でもあるのです。Eye of the Beholderの邦題は、『氷の接吻』だった・・・。どうしてなのか?(爆)http://www.kadokawa-herald.co.jp/official/koori_no_seppun/products.shtml 

そこにあるものを当たり前だと思って受け止めており、まったく感謝の心が薄れているがゆえに、ちょっとした変化に気づかないことは、ヒトの傾向として実在します。それが重なるがゆえに、たくさんの人間関係の問題は山積みになっていくわけです。たとえば、私が目下のところ、母に全面的に家事をしてもらっていることについて、私が感謝をしなければ、きっと彼女のほうもむくれて何もしなくなってしまうことでしょう。「ありがとう」を必ず心から言うことや、おいしいものはその場できっちり伝えたり、どうやって作ったのか、などをきちんとコミュニケーションすることにしています。母の話は延々と長く、意味がわからないことも多いのですが(笑)、買い物の苦労や掃除の面倒さなど、ちゃんと聞かなければこちらも感謝が薄っぺらなものになります。が、仕事のことで口出ししてくると、私はカチンと来てしまい怒っちゃうんですけどね。ま、それとコレとは別なことだから許してもらっています。

今自分が置かれている状態や、ある人との関係、その人の昨日・今日・明日などなど、すべてひっくるめた上で、どのように相手を見るのか、心してかかることがなければ、ささやかな違いや美徳に気づくこともなく、ガラスの目ん玉で見えるはずのものが見えないまま、さよならになるかもしれないのです。けっこう緊張の真剣勝負は、いつも続いているわけです。が、健康なうちは気づかない。言い訳だらけで気づけない。

結婚式に出た翌日、二日酔いの頭で考えていたことは、Danielleはやはり私にとってこういう人だったんだなぁ、ということ;You Never Cease to Amaze Me. 彼女に彼氏ができたことは知っていましたが、「いやー、今回はまじで結婚するわけなのね」などとかなり軽く流していたわけです。というのも、結婚しようとも、Danielleが自分の考えを捨てる人間ではないことはわかっており、そんな彼女を選び返してくれる男の人であれば、彼女は倖せになれると信じていたせいもあります。

教会で、式の前にトイレに行っておこうと思った私は、大笑いに驚き、覗き見をしてしまったのですが、ドアは完全に開いており、トイレ後、つかつかと入って行くと、お友だち2人と大声を上げて笑っているDanielleに会えました。「きれいだよぉ」と言ったすぐあと、Hugを堅くし、化粧と髪とドレスに気をつけて一回転してもらいました(笑)。早めにお暇し、式は説明その他が滞りなく終わり、すぐに始まりました。中国語の通訳がマイクを持ち、中国語しかわからない人たちが参列していることを確認。今回、Bride’s MaidにBenがいたので、写真をたくさん撮りたかったのですが、人々がみんなで写真やカムコーダーを使っているのでまったく撮れず(爆)。あとからDanielleにもらえばいいや、と思い、断念しました。プロの写真やさんは、カムコーダーを3台、カメラマンが3人という大げさな記録で、私もちゃんと化粧をしてくればよかった、と思ってしまったわけです。

泣きそうになりましたね。なんだか。結婚式にはたいへんしらけた気分でいるのが私の常なのですが、なんとなく今回感動しました。私自身、結婚があれらの誓いの言葉を守る人々が少ないことを知っているせいなのか、いつも厳かさに圧倒されることはないのです。TVや映画で見慣れてしまっているというのもありますが・・・。いつも地味で堅実に見えていたDanielleが、やはりこの日にうんと輝いて見えたのが不思議でした。それを見ることができてよかったと心から思ったわけです。これまで頑なに弟の結婚式にも出なかった私なのですが、倖せな場面を見るのはいいことなのかもしれないです。

披露宴は王朝-Dynastyという中華料理のレストランだったのですが、そこでもまたびっくりしたのが、Danielleが1年半、醒めた様子でデートしていたかのように私が勘違いしていたことが、まったく裏切られてしまったからです。彼と知り合ってからの写真の数々のDanielleは、たとえ出会いが紹介であったとしても、本当に恋をしたんだなぁ、という証明を次々と見せられたようなものでした。私もいくつかDanielleに笑ってもらったことはありますが、やっぱり種類の違う笑顔を見せてもらえてなんだかオトクな気分だったわけです。

中国文化圏の結婚式のしきたりなのか、グラスやお皿を箸でチンチンチャカチャカ叩くと、新郎新婦はキスしなければならず、みんなでやりすぎた、という趣がありました。あのように明るいリクエストはなかなかよかったです。普段、華やかなことがまったく嫌いで、表に出てこないはずのDanielleがみんなの注目に緊張することもなく、儀礼儀式としてメニューをこなしているところを、親族一同にバレないようにけなげな姿にまたもや感動し、一部、彼女の中のどこかでこの注目を楽しんでいるところも見せてもらいました。

こうして私はまた、You Never Cease to Amaze Meのメンツを増やせたわけです。母の健康さ加減と元気さ、裡側から湧き出てくる楽天さなどなどには、母娘になって40年以上経っているものの驚いてばかりいます。半ば呆れることもありますが、家の回りでの実験まがいの発明品やすぐにノートを取ろうとするマメさにも驚いています。西さんの勤勉さや、「健康のためになるから新聞配達のバイトはいいね」と本気で思っていることにも驚かされます。ネコたちの愛情の深さとその見返りをほしがらない無償にも、いつもいつも驚かされるわけなのです。スペインのあさこさんやゆうこさん、社員のさとみちゃんやすまいるにも、私はいちいち伝えることがないにしろ、けっこうな頻度で驚かされており、やはり自分のBeholderとしての訓練にもなっていると、日々ほくそえんでいるわけです。

かたや、予測通りにだらしない仕事をしてくれたり、自分本位だったり、品位のない振る舞いを見せ付けられたりすることも確かに多くあります。が、それでもいいわけです。私には、You Never Cease to Amaze Meと言える人々が、かなりの数周りに居てくれており、刺激になって、私の日々を彩ってくれているのでした。

そして、今日またもや新たな商売のアイディアを思いついてしまった私は、コンピューターエンジニアさんと話してみる前に、自分なりの企画書を書いてしまおうと思っています。「日本にまだないこと」を展開できる第一号になるかと思うのです。これまでは、「少なかったもの」「活用しきれていなかったもの」や未上陸の製品よりも価格差の大きかった製品が多かったのですが、今度こそ、アイディアそのものが知的財産権を持つことができることになりそうな気がしています。なぜに二日酔いの日に冴えていたのか・・・。コレは永遠に謎ですが、たぶんうまく行った暁には、私は今日という日を忘れないのだと思います。他のいろいろなことを忘れないように・・・。私もYou Never Cease to Amaze Meな人でありたいと、今日もまた心から思うのでした。