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保身への執着

10/04/2006 にアップした文章です

 

保身:自分の身体や地位・身分などを守ること。

最近、森村誠一読破をしようとチャレンジ中なのですが、まずはシリーズになっている棟居刑事シリーズから手をつけています。最初に読んだのが『正義の証明』で、棟居刑事が登場していたので、まぁ、ついで、という感じでしょうか。私は、作家ごとに読破するタイプで、ジャンルやテーマごとではないのです。隅々まで読まなければ気が済まないというのは、どこか歪んだところがあるのか、それとも、ある個人に対しての敬意を精一杯行動にしようとしているのか、判断は第三者次第です。

そこで、森村誠一の文調や主義主張もしっかり受け止められるわけなのですが、ミステリーなので、反対の主義について言及したり、悪い人物を登場させて構造を暴露したりするわけです。その中で私がたいへんにむかついてしまっているのが、『保身』。

身体を守るのはサバイバルですからよしとしましょう。生命と健康がBeing(存在)が資本です。マスローのニーズ(欲求)ピラミッドにあったように、ピラミッドの根底やその周辺にあるものは、無条件に確保したいという気持ちは理解できます。が、殺人や他人を貶めるプロットの裏側の動機は、ほぼすべてある特定個人の『保身』であり、サバイバルからほど遠いところにある「栄華・安穏・努力なし・贅沢・無責任・不実・反倫理」などなどを目的とした保身ばかりです。

そんな人々がたくさんいるのだなぁ、と思うと切なくなりますが、ミステリーとしてはおもしろい。自分のすぐ隣に居られてはたいへんに迷惑ですが、隔離したところで起きているのであれば安心です。が、実際のところは、森村誠一本人が書いているように、「誰にだって生涯のうち、ひとりやふたり殺したいと思ったほどの人間はいる」ということ。私にもふたり。PTSDの原因となった人々です。ふたりめは、PTSDの治療中に知り合い、それを助けるかのような態度を取っておきつつも、さらに私の症状を悪化させ、平常に戻る時間を遅延させた人です。が、私は行動に移すバカげた勇気もなければ、それを画策するほどの情熱やエネルギーもなく、人殺しをした前と後の人生がいかに変化するかを理解しており、完全犯罪をせねば私の人生がすべて無に帰すことも腹立たしいことのひとつです。

そこでこの気持ちを昇華せねばならぬ方法にて、PTSDを招くような悲劇を抑止・防止することに役立てることができたら、と思い直すことになります。が、PTSDの真っ最中には、後先のことなど考えられるわけもありません。シャワーもまともに浴びることができず、食事も摂ることができず、眠ることさえできず、大好きな読書も同じ行を何度も何度も繰り返し読んでいたほどにひどかったのですから。

彼らが最も気にしている『保身』を崩してしまう方法を考えました。最も簡単なのは、ネットです。メールでばらまく。あるいは、ファックス。あるいは手紙。が、そんなことをしても、特に解決にはならないわけです。彼らの謝意を引き出せるわけもなく、逆恨みを買うだけに終わります。そこでも、匿名でやったのでは意味がない。私は、人から逃げ隠れするようなことをしてきた覚えはありませんから、正々堂々と私人=公人となれる態度を常に持ち続けていきたいと願うのです。私にとっての保身すべき物事は、誰の目にも明らかで、生命や健康の次に、地位や名声やお金ではなく、心の持ちようであることを証明し続けていかねばなりません。

彼らからお金が欲しいわけでもなく、お金をもらっても気が済むわけでもなく、怨みを直接顔に向けて話したからと言って解決する心の重しでもなく、彼らが根本的な考え方を変えて、さらに謝罪し、その姿勢を死ぬまで保ち、二度とこのようなことをしない約束を守り通してくれなければ意味がないわけです。

私が生命と健康以外、守らねばならぬものが心もちしかないというのには理由があり、貧乏育ちをしてきて、大したものを所有してこなかった長い経験があります。学歴にしても同様ですし、お金にしても同様です。バイクや車は日々自分の口を養うために働きに出るためのツールでしたし、健康さえあればどんな仕事でもできる自信はあります。会社が潰れて明日から掃除婦として働けるか?と真剣に聞かれたことがありますが、できますよ(爆)。通訳・翻訳をやりながら、掃除婦やウェイトレスやごみ処理だってできちゃいます。このあいだ、弊社の製品をみんなで手分けして、日本語の取扱説明書を入れながら検品をする作業を1000個したのですが、私はそのような内職仕事も大好きなので、まったく平気です。

幼い頃、野川という川の川原で、華僑のおじさんに言われた通り、守っていくべきものは、すべて身体(特に頭)に入れてきました。保身はこの身体ですが、この身体の中の身体と頭と心をめちゃくちゃにした人間に、「許す-許さない」という悪循環の螺旋階段、メビウスの輪に貶められてしまい、逃げ場がない気持ちにさせられ、どうにか基本である生命を保持し、健康になろうとしてきました。貴重な人生の中の、長い長い歳月を無駄にさせられて・・・。

なのに、そいつらが自分の保身だけを考えている。いいわけなの?

森村誠一の殺人を計画する人々の中にも、こうした被害者が加害者に廻るストーリーがあります。そんなとき、私は応援したいのは山々なのですが、どうしても自分はできないと悟ります。気持ちはわかるけれども、正義は法の範囲で行われなければならないと、つくづくやはり思うのです。

保身しようとしている人間たちのほとんどが、他人を踏み台にしています。どうでもいい会社のどうでもいい人間関係の中の珠玉である、配偶者や子どもや恋人や親だけを大切にしたいのであれば、彼らにしっかり打ち明けて話せばいいことです。自分がしてしまった卑劣な行為について、誰にも話せないのであれば、すでにそこでひとり地獄に落ちていることでしょう。そこで理解者を得ているのであれば、会社も世間も社会も怖くないはずです。

私は西さんに隠す必要のあること・隠したいことなどまったくありませんが、他人の秘密を守ることを約束させられました。これによっての被害は甚大でした。彼らの保身のために私は道具として使われてドアマット以下の存在にさせられたわけです。彼らが倖せになっていいのか、倖せなままでいいのか、第2、第3、それ以上の被害者は出ることでしょう。

こうした生々しいことを書いている横で、さとみちゃんが江原さんのスピリチュアリズムの本を見てくれています。私が天国の階段の下まで来られたと自負していたのは間違いだったかもしれません。あとは、まっすぐ駆け上るだけだと。間違いでなくするためにも、自分だけがかわいい人間に対して、ただの無関心ではなく、どのように対処していけばいいのか、じっくり考えていくことにします。

 

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