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社会的弱者が少しでも強くなる道

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07/13/2007  にアップした文章です。

 

校長センセのコメントにあったのですが、「格差はいつの世にもあった」というもの。確かに、差異がなければ、自由競争もできないし、結果が伴わない。成績も決められないし、個性がなくなってきて困ります。大昔であれば、封建主義の中、不公平がたくさんありすぎたことでしょう。が、野球の実力とは違い、サバイバルツールを手に入れている人々と、そうではない人々の格差というのは、いつの世でも、懸念していかねばならぬ問題です。それを、便宜上、富裕層と貧困層と分けるという方法論が、ひとつ一般的になっていますが、私はあえて、サバイバルスキルにこだわってみたいと思います。

 

富裕層と貧困層格差が激しい国はたくさんあり、富裕層がわずか20%前後で、国の全財産の80%を占めていると、もうコレは完全なる不健全です。アメリカは、私が教養課程を習っていた頃の数値で、16%が78%を占めていました。そのあと、Bill Gatesがものすごいお金持ちになり、彼の財産は、アメリカ全土の黒人種の財産よりも多い、ということを知るわけです。そうですよ、あのOprah Winfreyの財産を含めても、です。まぁ、彼女は寄付が多いし、やっぱり自分のところにはいつまでもキープしておかないせいもあるのでしょうが・・・。うーん、大金持ちになったことがないので、会計士や監査士がどのように動くのか、あんまり明瞭にわかっていないのがつらい(涙)。

 

お金のことは、その想像がつかない人々にとっては、あまりピンと来ないのでしょうが、数値化されているものは、けっこう参考になります。貧富の差が激しくなかった日本が、ここまで貧富の差が激しくなったのはなぜなのか?そうですよ。一億総中流意識が、実現していた国だったはずなのです。貧困層にいた私の両親ですら、「○×くらいは・・・」という中流意識により、購買意欲を刺激されていたはずなのです。

 

ところが、貧富の差が激しくなり、実際に、4人家族で、東京に持ち家もなく、238万などでまともな暮らしが成立するわけがないわけです。単純に12で割り算をしても、1ヶ月20万。けれども、この数字は額面で、税金がまだ天引きされていない状態なのです。そのうち、最低の家賃を考えてみても、2部屋では7.8万です。そのへんに住むと、通勤・通学の費用がかかります。食費は、4人分で、栄養失調直前の3・4万だとしても、残りは、8万から10万。食べ盛りで、育ち盛りの子どもの年齢にもより、もしも中学生などに育っていたら、とても食費が3・4万では無理です。高校生になれば、アルバイトもしてくれるでしょうが、中学生のときには、無理ですから。保険代も後回しにし、光熱費やその他のUtilityだけを考えて、どんなに節約したとしても、1万は必要かもしれません。携帯はなしとして、ネットもしないとして、残りは、7万から9万。そこから、被服費が、4人分で2万で、交通費大人一人分で、会社負担にならないものが1万。残りは、4-6万。ここから、日用品を買ったり(シャンプー・洗剤・歯ブラシ・文房具・書籍等)、交際費としてのいくばくかをどれくらい充てるのか?(仏事や慶事が1年に1回もないとは限らず・・・)もちろん、医療費は含まれておらず、レジャー代もなし。生命保険や健康保険には別には入れるゆとりはないでしょう。子どもさんがいたら、給食費もあるし、遠足代や積立金などもあります(修学旅行等があるので)。TVが壊れても買えないし、食器もふぞろいのままだろうし、PCは持てないだろうし、接続費用も別ものです。

 

これを考えれば、ホームレスになるのは、いとも簡単だし、消費者金融に人々が足を向けるのも、納得が行きます。

 

なんとか収入を得ようとしても、中卒だったら、専門技術がなかったら、などと考えると、やっぱりこのような収入は予想範囲以内です。しかも、夫婦が必ず揃っているわけではなく、働き手が、シングルマザーやシングルファザーだけのお家も増えています。

 

私が今日少し泣けたのは、VenezuelaのChavez大統領のことをたまたま読んだことがあり、ついでに、彼がどんな育ちをしたのか、ちょっと調べてみました。日本語と英語のWikiです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%B4%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%99%E3%82%B9 http://en.wikipedia.org/wiki/Hugo_Ch%C3%A1vez 彼の両親は、教員でしたが、葉で編んだ家に育ったと書いてありますし、祖母に預けられたとも書いてあります。17歳で軍隊に入り、軍のお金でボリビア大での修士コースに進みましたが、学位を取らないうちにやめており、その後も軍隊キャリアを続けて、全部で17年間を過ごしています。そして、クーデター。意志を貫徹できず、降参したあと、2年間刑務所に送られますが、その後、5年かけて、自分が大統領になるための政治運動に励みます。そして、1999年に、全投票の56%を獲得して大統領になり、その後、3選されています。現在、4期目。一度、リコールが掛かりましたが、59%のNo得票を得て回避。

 

ハイチ・アルゼンチン・メキシコの政治史を学んだときにも感じたのですが、圧倒的数値になることは、かなり多いようで、それが正義と考えるのはちとナイーブ。時代によって正しいものは移り変わるし、悪いことを一度もしていない政治家のほうがレアモノです。ただ、現実的に、国連総会で、Bushのことを悪魔と呼んだり、投票率を上げたり、Working Poorを減らしたり、文盲率を劇的に減らしたことなどは、たいへんに評価できます。なので、格差は減らせるのですよ、実際問題・・・←コレが言いたかったのね。長くてごめんなさい(汗)。

 

サバイバルスキルとは何か?と、もう少し考えてみると、Chavezがしたことは、教員数を劇的に増やしたことで、その教員免許取得のための費用を、一時預けにしておき(つまり、入学したときには費用無用。就職した後に返済開始)、医療保障を完全無料で、外国から医師や看護婦を招いてまで徹底したことでした。日本では、太平洋戦争直後にあった「農地改革」もしましたし、石油産業のシステム化を推進したことで、貧困層を「労働力」に変えたことは、大いに貢献した結果となっています。

 

健康で、学ぶことを推進してくれることこそが、国民が最低限望んでいることだと、私は思います。医療費が払えないほどの収入がない人に対して、申込み用紙を渡さない市町村があったりすることが、この富国ニッポンの一部の役所がやっていることだと思うと、その傲慢さには腹立たしい。ハローワークなどでも、スキルを身につけるための補助金制度などはありますが、そう簡単ではない手続きなのがきな臭い・・・。ここまでたどり着く人々がたくさんいなければいいな、と、まるで年金のように祈っているふうな雰囲気すら感じてしまうのだわ・・・。http://www.tokyo-hellowork.jp/kyuusyoku.html 

 

健康の定義は本当に広いのですが、スキルを身につけられるだけの健康体だけは維持できなければ、悪循環に嵌まり込みます。私は、貧困層にいたので、しかも、今でも山谷や高田馬場や肉体労働やブルーカラーの仕事の人々が嫌いではないので、彼らの生活事情や、その精神的な負担はわかる気がします。なので、格差は深刻な問題だし、予見できたはずのことだと、個人的にみなしており、政治家や学者やお金持ちの善意と鋭意努力を要求したいです。

 

無関心というのが、善人にできる最も冷酷なことだと思うのです。誰も何もしてくれないから、自腹やチャリティで臓器移植に海外に渡る人たちも増えています。その陰で、手当てすら受けず、自分の病名さえもわからずに、死んでいく人々が、この富国にもいることには、無関心でいてほしくないな、と思うのです。未だに被爆者たちがおり、その子孫がおり、靖国問題同様、原爆については折にふれ、メディアに出ますが、そうではない貧困層の連鎖も、ぜひぜひ、無関心ではなく、考えていただけたらな、と。

 

私も、明日は我が身だと思い、やっぱりあの頃の暮らしには戻りたくないので、がんばっていますが、いや、ネコも抱えて、わかんないですからね・・・。