紀久美先生へのQ&A~心理学講座編~その87

自分の子供がかわいいのはなぜでしょうか?血のつながりは関係があるのでしょうか?

進化生物学・進化心理学的にはあります。ヒトの特質の大きなひとつに、Kin Selection:という考え方があります。これらを加味しないと、生物学中心に物事を考えねばならぬ偏りができてしまい、「利己的遺伝子」という学説に寄ってしまいます (・・;)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%A9%E5%B7%B1%E7%9A%84%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90 利己的遺伝子

自然選択生物進化を遺伝子中心の視点で理解すること

そうした意味では、自分の血肉を分けた子どもはかわいい、となります。子どもが欲しい理由で、これが上位に来た人たちは、少し偏りを見付けられたかもしれません。

ところが、ヒトというのは生物学的な本能のみで動くものではなく、社会性・情緒など、後天的な要素によっても非常に大きく左右されるものである、という観点がなければ、完全な解釈にはならないわけです。しかも!ヒトだけではなく、さまざまな生命体、たとえばハチやアリや鳥などにも、その社会性はあるんですね。

私も子どもが自分にいないので、進化論に水を差している存在だと自分を揶揄しながらレッスンをすることがあるのですが、実は、少し社会性・情緒を加えたことも考えた結果、子どもを持たないことにしたわけです。

あちゃー、これを心理学部で習わねばよかったよ(笑)。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E7%B8%81%E9%81%B8%E6%8A%9E%E8%AA%AC 血縁選択説

https://en.wikipedia.org/wiki/Kin_selection 英語版

Altruism: 利他主義:自己の利益よりも、他者の利益を優先する考え方。対義語は利己主義。 「自然状態の人間は利己主義的であるが、人間が普遍的利益の重視や利他的な行為をすることができるのは、人間に固有の精神性による。この精神性は、自然科学の方法ではとらえられない」とする考え方と、「自然状態の人間は利他的であるが、人間が普遍的利益の重視や利他的な行為をすることができるのは、人間のもつ自然的本性による。この自然的本性は、自然科学の方法によってとらえることができる」との考え方が存在する。

とありますが、実際は、アリ・ハチ・鳥などなどもこの利他主義があるわけです。なので、自分の子どもだからかわいい、というのは、むしろ進化していないとも言える、あるいは、生物学的な部分が強く出ている、とも言えるわけです。

私は子ども時代を昭和に育まれたので、たくさんの大人に育てられた感が強くあります。お肉や・八百屋・お菓子やだけではなく、近所のおじさん・おばさんみんなに叱られたり、見張られたり、褒められたり、声掛けされたり・・・。

ゆえに、この社会性をひしと感じたものだったのです。

それが今、子どものいない私に恩返しできていればなぁと、ひたすら願うばかりです。

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