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どうせアンケートを実施するならば・・・

2007年9月にアップした文章です。

 

と、思うことは、私にはよーくあります。ユニセフに関しては実物が見られないので(アジア諸国が入ったものを見つけられなかった)、欧米諸国が入ったものでかなり納得はしたのです。論文を検索できるIDを要求されるGoogleができたことを知り、けっこう満悦しており、それで詳しくいろいろ読んでいて、ただでさえない時間がどんどん削られていき、ちょっと焦っていますので、そのサイトは忙しいときには封印せねばなりません。仕事で、いくつかのアンケートを実施することにしたせいもあり、どうも、新聞等に載っているアンケート結果の報告は、「要約」「ダイジェスト」だとしても、「うーん、不備だよ」「アレはどうなのよ?」と思うことが多く、どうもいけません。心理学部時代に、いくつかアンケートを実施したり、その翻訳や解析業務をしたので、気になります。

 

例としてはコレ http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070221i512.htm 

法務省は、もともと資金が税金から出ているのだから、やるならきっちりやっていただきたい、というのがあり、2005年にアンケートをしていたものが、なぜに今発表されるのだ?1年以上、まとめるのに時間がかかったのか?という不思議が、さらに「アンケート実施」の正確さに水を差す。回答率が85%未満というのも、そんなに時間があったのになのか・・・と。

 

さらに、アンケートを実施したあと、解析結果についてのコメントが;出所後の生活基盤の安定は、再犯防止につながるだけに、法務省では「各施設に改善を求めていく」としている。

 

これかい・・・。もちろん、新聞社の端折りもあったとはいえ、HP http://www.moj.go.jp/ を見てもこれについての記事が探せず・・・>http://www.moj.go.jp/KYOUSEI/index.html ここが管轄だと思うんだけどなぁ・・・。HPには、「あの鬼平も更正保護をしていた!」という歴史を解説してあるのだけれども(人足寄場設置)、このへんのトピックに飛ぶあたりにも、今回のアンケートについて探せない。私の根気が足りないのか?2月11日の記事だったので、その近辺のスピーチや会見記事なども読んだのだけれども、なかったよ・・・(汗)。

 

結果としては、「受刑者に充分な更正業務を実施するシステムがなっちゃーない」ということはわかったよ・・・。でも、読んでいるほうは、それについてどう読めばいいわけよ?あなたの判断に任せます、という態度はいいのだけれども、全部を表やグラフで見せてくれているわけでもなく、なんだか、中途半端ではある。メディアには、得た情報をどのように伝えるか?というところに気を配っていただきたい。学術論文のような細かい決まりをくどくど押し付けるような無粋なことはしないけれども、読者のために、ひいては国民のためになっているのかどうか?を、最後にチェックしていただきたいと思うわけなのである。

 

どうせならついでに、インターネット化しているのだから、自由にこの記事について書き込めるところなども、しっかりと用意してくれてあると、なおさらよかったりする・・・。わからないことは質問できるし、誰かの意見がしっかり読めるかもしれない。それが進歩というもので、どう数字を読むかを発達させれば、政治問題などではなく、さっそく消費生活にも役立つというものである・・・。

 

ま、この記事を出したので、ついでにいろいろ「どうせアンケートを実施するならば」を言わせていただきたい。誰が、はクリアしているけれども(法務省)、期間や目的が抜けており、対象者(アンケート回答者)の情報も簡素だし、そもそもの更正の現在の仕組みや、現状についてのリンクもない。年齢わけや、刑歴や刑期間もないし、作業の具体的な内容がわからないまま「社会復帰に役立たない」と、役立つ作業が何なのかもよくわからない。ドラマで見るように、大工仕事や美容関係ばかりやっているのだろうか?と、想像するしかないではないですか・・・。

 

しかも、ここでびっくりしてしまうのは、30027人のうち、19252人がなぜ職業訓練を受けなかったのかも、まったくわからない。これ、問題でしょう?問題じゃないわけなの?では、どうして彼らをアンケート対象者にしたの?手落ちだったのか、アンケートを実施するまではわからなかったくらい把握していなかったのか・・・。ここも杜撰じゃないですか?

 

これ、統計学の方法としても問題ですが、社会問題としてもでっかいです。内容が内容だけに・・・。何のために受刑者を受刑者たらしめるのか?社会の決まりを守らなかったがゆえに、刑務所という国が定めた法律の中で、施設に入れるわけですよね?その目的は;受刑者を収容し、改善更生、社会への円滑な復帰などを目的とするさまざまな処遇を行う施設、であり、それを行っていないというわけで、またもやここで、税金を無駄遣いし、その横で、そんな機関に無期懲役(外に出る予定がない)・死刑まで委ねているということです。お金を受け取っておいて、やると公言・明記した約束を守らないのは、商売で言ったら、「100円払ったのに、100円の品物を出さないで10円の品物を投げてよこしたようなもの」ですよ?まぁ、10円だと値踏みするのか、50円とするのか、80円とするのかは、受け取った人の考え方次第ですが、言いたいことはわかってもらえたかと思います。罰することばかりに夢中になり、いかに更正がなおざりになっているか、このアンケートで、側面は見えたような気がします。実施方法が明記されている原文があったら、ぜひ出していただきたい、と請求したいところです。

 

セカンドチャンスがもらえるのはいいことです。が、そのあと、更正し、社会復帰するために、失われた時間をしっかり活用させてもらえない拘束を強いていたことになります。ここでも格差社会を作っている実情が浮き彫りです。

 

「受刑者のくせに文句ばかりを言ってやがる」ではないのです。これは、国民全体の問題で、それぞれが意見を持ったほうがいいことです。当事者にいつなるやもしれず、格差社会が進めば、出来心で数万円や数十万円のせいで、犯罪に手を染めることもあるやもしれません。現実逃避したくて薬物に手を出すことがあるかもしれません。さらに、確率は低くはなりますが、冤罪がまだまだ多い状況では、明日は我が身なわけです。ゼッタイにない!とは言い切れないわけで、陽さんが以前貼り付けてくれた事件などもざらにあります(性犯罪の被害者の供述のみで逮捕され裁判されたもの)。

 

それにしても、アンケートを実施した目的からもズレており、結果を報道する態度も不備が目立ち、読者も通り過ぎてしまうような内容は、社会の状態をよりよくしていくことへと繋がらず、無為に近いようなところで、莫大な人力とお金を使っているような気持ちにさせられます。そのお金が、私たちから出ていることは、みんなで自覚したほうがいいのです。

 

どうせアンケート調査をするのであれば、さらに発展してできることはたくさんあります。弊社もアンケートを実施していくのですが、それだけは肝に銘じていこうとさらなる覚悟を固めました。まる。

 

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