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チベットに平和は来るのか?

03/18/2008 にアップした文章です。

 

ダライラマ14世が1959年にインドに亡命して、はや48年強。4歳で在位して、23歳のときに、チベットから逃れることになり、ラサの宮殿を後にした映像は、ハリウッド映画であるKundunでかなり忠実に再現されているようです。未見の方がいらしたら、ぜひこのチベット暴動をチャンスにどうぞ見てみてください。私は、日本での報道や、コメンテーターの言を、あまり信じておらず・・・。いろいろなその方面のエキスパートを探してくる努力だけでもしていれば、少し聴いてみますが、本人もあまり強く言えないのは、いろいろな事情があってのことなのか?うーん、深い・・・。

 

オリンピックのボイコットが実現したら、人々はチベットを責めるのか?それとも中国を責めるのか?チベットを責める方がもしもいらっしゃるのであれば、ちょっと考えてみていただきたいなと思っています。そもそも、陸上の王者が、「空気が汚いからマラソンには出場しない」と室内1万メートルを考慮中というニュースが奔ったり、水の確保が心配されたり、マナーを徹底するキャンペーンが北京近辺で堂々と配布されたり、TVCMに取り入れられたりしているのを見て、「閉鎖されてきた社会」を感じない人々はいてほしくないと思うのです。

 

以前載せましたが、ダライラマの基本情報>

ダライラマ 日本語版 

ダライラマ 英語版 (写真はきれいです)

英語版 ダライラマ14世

 

チベット基本情報

このダライラマ14世と、彼が過ごした国外で過ごした48年と、2歳で見出されてからの72年と、それらを冷静に見つめ、ヒトにしか与えられていない感情を熟考し、世界的なバランスを査定した上で、今、なんとかしていい形で結果を出すことができたら・・・と願うのです。

 

・・less=・・・がないという形容詞がありますが、親や家や仕事などの細かいカテゴリーではなく、チベットの人々には、国がありません。Countrylessなわけです。家をどこに置いても、植物でいえば、根を張るところがない。もともとは自分たちが祖先から受け継いだ土地だったところを、いきなり中国に奪われて、「貸しておいてやるよ」と高飛車に言われ、尊敬する指導者も追われ、取り戻すことが叶わない。おそらく、チベットでは、ダライラマ14世がどのような活動をしているかをつぶさに知ることができず、不安は募って、学習してしまった無力感も蔓延し、どうしたらいいのか、頼りない気持ちで生きている人たちは多いでしょう。

 

昨日も「漢民族」という単語を出していたインタビューを受けた日本人旅行者がいたのですが、その人が「漢民族とプーリー(チベット民族)の違いをちょっと見ただけでわかるのか?」という疑問が生まれました。そこから、報道のビデオを見て(しかも中国が提供して世界に流しているもの)、誰が誰で、場面だけを切り取り、その前後をどう編集しているかもわからぬものから、「大したことなど判断できぬ」と、見極めた海外の人々が多いことを祈ります。アメリカのレイプ事件でも多いのですが、他民族の顔判別というのはつきにくいので、冤罪が増える。人が人に興味を持つことなく、きちんと向き合わないために、特徴らしい特徴を見出せない。それは、アジア人に生まれた各所の国民にも言えることで、アジア人だからと言って、アジア人の判別がつくわけでもないわけです。ただ、白人や黒人を判別するよりは簡単に思えるだけで・・・。そんな簡単な心理学的メカニズムもわからず、報道をしている側に立っている人々は、まんべんなく話を聴く前に、物事の見方というのを学んでほしいと思うわけです。間違っているかもしれないが、衝撃的な映像や証言というのを、「絶対に取上げない覚悟」があるのか?と、常に自分に問うてほしいです。一国の運命がかかっており、たくさんの人々の幸せがかかっているのですから。

 

Richard Gereはもう30年以上もダライラマ14世と交流があり、「チベットのための国際交流会」の会長をしています。アメリカ国内は必ず、ダライラマ14世の行くところには彼の姿があります。あれを見て、私は「ああ、お金があればなぁ・・・」と思ったものです。もちろんお金だけではないんですが、知名度やゆとりは、信じる心に+になることが多いのだろうと。

 

中国人記者は、台湾紙で、中央政府批判を堂々と掲げています。イギリスでは、チベット留学生が中国大使館の前で、ハンガーストライキをしています。国連総長も意見を表明しており、当の中国ですら「海外のメディアは不公正」だと意見を高々に掲げている中、日本の新聞は非常に第三者的だなぁと、日和見なところを見るのです。

 

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080318/chn0803180310001-n1.htm 産経新聞の【主張】というコラム。

http://www.asahi.com/special/080315/ 朝日ではコラムは書いていませんが、どの記事のタイトルも中国の動静をうかがっているという評判に、沿ったものになっている印象ではあります。

http://mainichi.jp/select/world/asia/ 毎日も特にコラムはなく、チベットの特集欄もありません。

http://www.yomiuri.co.jp/world/ 読売もコラムはなく、特集もなしです。タイトルを見ると、イチバン少ないですね、記事数が。

 

さらに、集団心理学を考えると、暴動が起きてしまったあとの言動について、責や咎を受けるべきは、その渦中にいる民衆ではなく、外側から見ているシステムを作った立場です。人々が暴力を振るい始めてしまったら、身を守ることが第一優先で、それに伴う食糧略奪や、サバイバルのための逃げ道確保など、誰も何も責めることはできないでしょう。やらない人がいたら、むしろ、聖人です。私も自信がありません。自信があるとおっしゃる方のそばには、暴動時や緊急時に、むしろ私はそばに居たくはないです・・・(汗)。SWATチームにしろ、警察にしろ、暴動時の訓練のマニュアルはないのか?と思うほど、あのへんは進化していませんなぁ・・・。

 

ただし、この事件を、自分の政治的立場によりよく利用したり、中国憎悪のネタにしたりするのは、私が好もしく思うところではないので、とにかく、チベットの人々に国がかならずや返ることを祈ります。私がこれを書いて、何が変わるんだ!?程度のものなのですが、書かせていただきました。死ぬまでに、遠くからでいいから、ダライラマ14世を見たいなぁ・・・。まぁ、人々はTVのほうが大きくて近いからいいじゃない、と言うのですが・・・(汗)。

 

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