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メリハリと二元論

09/13/2006 にアップした文章です。

 

メリハリ:ゆるめることと張ること。特に、音声をゆるめることと張り上げること。音の高低。抑揚。

世の中のほぼすべての物事には二元論が働いていることは何度も書いてきました。暗い-明るい、正しい-悪い、速い-遅いなどなど、枚挙に暇がありません。が、68%の割合ほどで、たいていの場合は真ん中らへんに集中するわけです。平均値前後に集中します。なので、どちらかに決められないことのほうが多い。では、この凡化をどのようにして、人々や国々や物事はユニークでスペシャルなのか?鍵は、いろいろな軸でその度合いをずらすことにあります。組み合わせですね。

昨日は911でとても暗い気分だったので、あまり必要以上に議論にはなりませんでしたが、西さんと私は香港出張以来、右翼-左翼というたいへんにベーシックなことで話を展開しています。もちろん、正解のない社会科学お題ですので、どちらも納得が行くまでこの話は続いていくのです。が、ここのところ、総裁選もあるので、このお題はかなり頻繁に前面に出ることになり、ベースカバーをせねばならぬ、という焦りが手伝い、どうしてもこの話になります。

右翼:(1)鳥・飛行機の右側のつばさ。(2)左右に広がったものの右側の部分。 (3)〔フランス革命における国民公会で議長席から見て右側に保守派のジロンド派が座ったことから〕保守的・国粋主義的な思想傾向。また、その立場に立つ人や団体。(4)野球で、本塁から見て外野の右の方。また、そこを守る選手。ライト。 (5)〔旧軍隊では成績のよい順に右側から並んだところから〕成績が優秀であること。上位であること。

左翼:(1)鳥・飛行機などの左側のはね・つばさ。(2)左右に広がっているものの左側の部分。 (3)〔フランス革命時、国民公会で急進派のジャコバン派が議長席から見て左側に座ったことから〕急進的・革命的な政治勢力や人物。ことに、社会主義的または共産主義的傾向の人や団体。(4)野球で、本塁から見て外野の左側の部分。また、そこを守る選手。レフト。

この(3)の部分が重要なのですが、西さんは自分を右翼ぎみだと思っており、私は左翼ぎみだと思っています。ただこの認識も大きく間違っていることも考慮したほうがいいことは確かです。あるひとつの問題についてなのか、あらゆる政治的問題すべてを合計した認識なのか。しかも、この「ぎみ」というのはΣのどこに位置しているのかも、自己申請があればもっとわかりやすいわけです。たったふたりであるのに、相互理解に到達することができず、歯軋りをしていることはたいへん不憫なことです。西さんは自分が右から見ているので、私の左寄りを極端なものだと解釈しているところが致命的で、私のほうは西さんの右ぎみ自己申請を「別にそんなの特に右って言うほどのことじゃないじゃん」と思っているところです。まぁ、ここまで進んだのだからよしとしましょう(爆)。

物理や数学ではなく、社会科学を好んで進んだ私には、自然科学の中でも生物や動物学のように統計学を用いる手法が多めのものを好む傾向があり、「絶対」という言葉を多用する人々を信じない傾向があります。所詮、物理であろうとも、量子学であろうとも、真空管状態(しっかりとコントロールされた一定状態)をしっかり作っておかねば絶対はありえない・・・。しかも、私たちが日常を過ごしている空間は、曖昧だらけです。そこでの柔軟性、モノの見方の正確さや有効性など、社会科学をやってよかったなぁ、と思うところがたくさんあるわけです。

ひとつのことを信じることは大切です。が、理系を前面にアピールする人間には、その一度信じたことを覆すゆとり・余地がとても少ない傾向が見られます。たとえば幽霊。いるかいないか、論議では、いることを証明することのほうが多少たやすい。いないことを証明するのは本当にたいへんです。数学をしっかりやっているはずの電子工学部を出た御仁が、幽霊なんているわけがないと言い切っているところを見るのは、矛盾の塊を見せられているような気分になり、その人に他のことであってもバカ呼ばわりをされるのはたいへんに気分の悪いことでした。

行き着けのお鮨やさんでもそうなのですが、私には人の好き嫌い基準がはっきりとふたつだけあります。生理的に攻撃的な人がダメだということ。たとえば香水が強すぎるとか体臭がきつすぎるとか、話す声のボリュームが大きすぎるとかです。もうひとつは、すべての物事を自分の基準が正しいと信じて話をどんどん続ける人々。他人の悪口を言いやすくなる傾向があり、聞いていっしょに話している私のほうは、どうせなら悪口など聞きたくはない。メシも酒もまずくなります・・・。人間ですから弱い存在ですし、誰にも完璧など求めてはいません。が、彼らは自分の基準で物事を見て判断し、他人を批判し査定するわけです。その基準がどうして正しいのかを証明することもないまま・・・。そうして酒を飲み、自分の居場所だけを確保しようとする人々には、矛盾が多くあります。その矛盾を指摘してもいいのですが、お鮨やのマスターとおかみさんに悪いので、よっぽどのことがない限りはやらないことにしています(笑)。

ある人のこんなところはどう考えても100歩譲ってもおかしい、と思うことはあるでしょう。が、その人には必ず美徳もあるはずです。私はそこを見て、おかしなところが改善されることを祈ります。ヒントを散りばめておき、時間がかかるであろう成長を待つのです。私もそうしていろいろな方々にチャンスをたくさんもらってきました。今の私ができることは、他人を即断しないことで、自分の気分や信念が正しいと決め付けないところでいつも平常心を保つことです。そこにメリハリをつけて、今、この相手が最も改善できるところはここかもしれない、と見つめつつ、美徳を損なわないように褒める。私がそうされてきて、ここまで来られたのですから、それを次世代に伝えるのは当然の義務です。私が人をこき下ろしているところは、さぞかし醜いことでしょう。いや、ちょっと前まではやっていたのかもしれません・・・。

どんな二元論を話すにしても、出発点があります。何をどういう基準で話しているのか、という構成の基盤です。それが、基準の一致で、基準が一致していない限りにおいては、物事はどんどんボタンの掛け違いになっていきます。だからルールや説明が増えていくわけですが、それは相互理解や世界平和のためには必要なことなんだよね・・・。

日本語を最低限理解することや、努力はなぜするのかという理解や、自分の口は自分で養うようになることなどなど、基準はたくさんあるはずなのですが、その基準がすでに崩れている感があります。健康で教育を受けた人間が、自分の口も養わない状態やその人数が増加することが、いつか日本を潰すことになるかもしれません。けれども、心の病気という理由をつけて、厳しい現実から守ってあげる親御さんたちは多いです。厳しさと優しさにもメリハリが必要です。

こうしていろいろ考えていたらまた気分が暗くなった・・・。うーん、911付近は調子が悪いなぁ・・・。自分で自分にジンクスを掛けているのかもしれないので、午後はもうちょっと徹底的に明るいことを考えてみようと思います。

 

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