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向上心を持てないのはなぜなのか?その1

10/30/2007 にアップした文章です。

 

ここのところ、コメント欄にかなりの字数を書いていただいており、そのフィードバックはたいへんに貴重です。そうか、アメリカンドリームの定義も、人によって違うんだな、などと思ってびっくりしたり、若者代表ちっくに、「これでよし」を書いてくれた陽さんにも感謝。私はそれに比べると、かなり強欲なのかもしれず、壮大すぎる夢を持っているのでしょう。が、夢ではなく、実際はプランにするために、しっかりと前向きにいろいろやっているのですが・・・。向上心を持てないのは、持てない人間だけに一方的に非難を差し向けることもできず、やはり何を提供しているのか?というオプションの数や質があるのです。それが社会や国家や人類や地球全体という、私たちが生きている環境と、それを構成している人間の責任感に重く掛かっているわけですね。

向上心:自分の能力・性質などをより優れたものにしようとする心。
アメリカンドリーム:民主主義・自由・平等といった、アメリカ建国以来の理想。また、その理想を体現するアメリカの文化・社会。
American dream: the idea that one’s prosperity depends upon one’s own abilities and hard work, not on a rigid class structure. 個人の繁栄は、社会的階級に左右されず、個々人の能力や努力によって決まる。

『末は博士か大臣か』というのも、よく言われていたことなのだけれども、特に「社会的最高位への栄達」を求める必要など、これだけ多様化した社会では、さほど意味が深いものでもなくなってきていることは確か。校長センセの場合は、「陸軍大将か海軍大将」だったらしいのですが、山本権兵衛のように両方になった人もいるし、すごいよなぁ、激動の時代は、などと、別のことを考えたりしている不届きモノであった、ごめんなさい・・・。

私の親は、「え?高校行くの?」とすぐに働いてくれなかった現状を諦め、「そうだよねぇ、時代が違うんだから、イマドキ高校くらいは行かないといけないのかもねぇ・・・」と理解を示したあと、また3年後くらいに、「えええええ!大学行くの?」と来たもんです。私はとにかく「大した期待はされていなかったから、たいへんにキラク」だったのですが、それは、私が今振り返って考えるに、自分が自分だけの動機と方向性で、excel, prosper, improve(秀でる・繁栄する・改良する)に集中できた気がします。そこには、たくさんの人間の雑念が入る余地がなく、流行にも大して左右されず、自分の能力をベースにして、ただひたすら模索したような絵柄になったので。しかも、影響力の大きいはずの両親は、「とにかく自分で食べていける人間になってくれ」以外のことは言わなかった←たいへんに直接的で明解な願いではある・・・。

でもね、これ、直接的で明解で簡素な願いおよび指示ではあったのだけれども、とても有効ではあったのです。16歳でバイトを始めてから、私は親にお金をせびることは一切考えなくなったし、むしろ、生活費や学費は自分で賄うことを考えて、ほぼ遣り通しました。池波正太郎のめずらしい現代小説の『原っぱ』の中で、60歳過ぎた主人公の劇作家の男性の、小学校のときの教師が、祖父の葬式に来てくれて、「おまえ、苦学をやれ」と言ったのだというエピソードがあり、なんだか私はとてもよくわかったのですよね。何がこの世で大切で、何が雑音なのか、何が自分に必要で、何が実際はそれほど必要でもないのか、何がまったく不必要なのか、などなど、労働しているあいだに得たものはかなり有効で貴重でした。その中で、勉強を進めたいと思ったり、さらに向上したいと思ったりする動機は、かなり純粋に近い。

私は、とにかくおいしいものをおなかいっぱい食べたかった(爆)。ニーズがとにかく原始的なところから始まっており、ゲームが欲しいわけでもなければ、車やバイクが欲しいわけでもないわけです。口紅やワンピースはかなりどうでもよくて、とにかく、バイトとバイトや学校などに移動するための手段と時間が短くなるためや、よりよく多く眠れるようにラクをしたかった。だから、高校時代は原付バイクでまったくかまわない。自転車で往復15分ずつ体力を消耗するくらいであれば、もう1時間余分にバイトに入れるわけです←すごい計算だよね・・・。帰りは速やかに帰りたい。眠らなければ、仕事中に使いモノにならないから。仕事中に使いモノにならないと、細やかに向上していてもなかなか評価されずらく、自分の励みにもならない。家の中では、父は死ぬまで家長をやりたがっていたし、家事ができない私が評価されるわけもなく、バイト先で先輩は多かったけれども、着実にお金になり、それなりに評価されることは楽しかった。

ね?気づくと私は、かなり王道を歩んでるでしょ?だから今、貧乏だったことに感謝できるんだよねぇ・・・。

そのあと、とんとん拍子に評価が進み、お金にゆとりができて、1本1200円の口紅(その頃なぜかMax Factorが流行しており、たぶんハリウッド女優が使っているとかいう理由だったのだろうと思う。サーファーファッショのせいで、ラメ系がもてはやされていたこともあるからだと・・・)も買えるようになり、ローンでバイクや車も買えて、保険も払えるようになった私は、たいへんに気をよくしてしまい、「じゃ、次は?」となるわけです。

ところが、生涯ウェイトレスをやっていけないことに気づけてしまうわけですよ。とても楽しかったのだけれども、これでは体力が続かなくなったらおしまいだということに気づく。若いからこそ、1日12~14時間も働かせてもらえるのであり、結婚したり子どもができたら、時給が高くなければ意味がないことに気づく。そこで、父親の手に職だった運転を、空に切り換えることを考えて、パイロットになることを決意。そこから死に物狂いの貯金が始まるので、私は生活レベルを上げないで行き続けるわけです。

英語を学んだことも、飛行機学校に通ったことも、アメリカの日常生活に慣れることも、それまでしていた苦労に比べれば、楽勝だったと言えます。身体を使って眠れないことがイチバンつらい。が、貯金が減るのを横目に、勉強だけしていればいいのは、とてもラクだったです。日本に戻って、その勉強の成果で、なぜか英語講師や通訳や翻訳などができることがわかり、さらに「オトク感」を得たあと、私は、このラクさに病み付きになるわけですね。生活レベルは大して上げない。せいぜい、ヤオハンで和食を買うときに清水から飛び降りるくらいで、お金を生むための家具揃えや不動産売買などにしか、お金は使わないで、生活レベルそのものを上げたことはないです。今でも、お惣菜を買うことはめったになく、お弁当持参は苦でもないし、贅沢なことはご褒美とする方式を採っています。

私は自然に、アメリカンドリームを追いかけてきており、これからもそれはやめないです。というか、これしか知らないわけで・・・。親の世代がそれなりのものを持っていると、この方式はやりづらいのか?それは甘えでしかなく、アメリカでは今でも18歳過ぎた子どもたちは、自然に家を出る率は高い。パラサイトシングル化せねば食べていけなくなっている貧民層も確かに実在しますが、友だち同士でルームメイトを募ったり、独立・自立を促す風潮は、未だに強く残っています。大学に行く計画がある人間は特にそうです。自立できる人間が、誰かと協力してやっていくのと、自立もできない人間が誰かの庇護下にいつまでも守られている、累計的数値を考えると、ちょっとぞっとしますね。

まずは、向上心どうこう、よりも、自立する心なわけです。自分の口は自分で養う。もしも地理的便宜や介護や感情的繋がりのために、家にずっと住むのであれば、家事分業をしているという建前をしっかり守り、目に見えないお金までもきちんと出す準備がなければ、自立しているとはみなせません。その入れたお金を、親が勝手に積み立てしているのは、「海より大きな親心」ですが、家事ができずに、光熱費がどのくらいなのか、水がいかに高いのか、掃除がどのくらいたいへんなのか、わからないままに、少額を入れて威張っているようではいけませんや。

今日は、私の例でほとんど終わってしまいましたが、明日は根本から派生する基本的な要因をもう少し追求。

 

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