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機会均等って?

01/10/2008 にアップした文章です。

杉並区の区立中学校で、補習授業として、外部の講師による夜間授業が行われるはずだったのですが、「待った!」がかかりました。このニュースを見たのは、2ヶ月ほど前だったと思うのですが、そのときの私の率直な感想は、「塾に行けない子どものために」という大義名分の、子どもたちを追い込むもの、というもの。勉強が遅れるということに対する不安や恐怖って、一体何なのでしょうか?有名学校に行くことが、人生を本当に左右するんだろうか?ちょっと考えてみたいと思います。

とはいえ、私も一時的といえども、2月末くらいまで、英語を中心に、国語・算数・中学数学・現代国語とかなりな授業を引き受けて、報酬をもらっており、これについては考えてみなければいけないところ。昨日のジャンクメールにしても、『地獄の沙汰は金次第』が反映されており、お金があったもん勝ちという風潮は否めない。やっぱり「お金がすべてを解決する」という考え方は、非常におかしく、どうやったら人々は安住して心も身体も健康に生きていけるのか?というのは、いつまで経ってもどこの国でも命題なのだろうなぁ・・・。

みなさんご存知のように、私は貧乏でどうしようもなく、教育などは二の次な子ども時代を送りました。とにかくおなか一杯になることが、日々の課題で、おなかがうんと空いていないときには、ただただ「なぜだろう?」と好奇心を抱きながら、野山ならぬ、平地や植木屋や畑を駆け回っていたクチです。勉強はほぼしなくて、夏休みの宿題もロクに出さずに大人になりましたし、受験はしたものの、それによって被害者になったとはまったく思っておらず、両親には「え?大学行くの?」と驚かれて、高校のときには「よそ様もみんな高校くらいは行く時代だものねぇ。しょうがないよねぇ・・・」と行かせてもらえたクチなのです。

それでも、何とか自力で、大学に受かり、それをもがきつつも辞めて、アメリカに渡って専門学校に行き、その後、大学に戻り卒業をして、生涯学生で居られたら、と思うほどになったのですから、子どもの頃の勉強がいかに人生に影響するか?という予測を見事に裏切った代表選手みたいなもんです、私・・・。しかも、今、英語だけではなく、いろいろな科目を教えてみて、「あんなに勉強しなかったのに、教えていていいんだろうか?」と反省することしきり(笑)。

そして、この杉並区の問題なのですが、「有料補習」であり、どこが機会均等なのかわからず・・・。高いか安いかで考えてみて、機会均等に対して鋭意努力をしていることは認められても、純粋な意味での機会均等にはならぬではないか・・・。

機会均等:(1)外交政策上、自国と関わる経済活動について諸外国に平等の機会を与えること。(2)権利や待遇などに関して、平等で差別がないこと。

ほれ・・・。お金を出せば受けられるというわけなのよね?だとしたら、その権利が貧乏人にはすでにないことになるじゃない・・・。いや、一方的に与えられてもない袖は振れないわけでしょ・・・。で、その補習に参加する・しないで、また内部でいろいろな憶測や噂などは立たないわけなのかしら?「あいつの家は貧乏だ」などなど。

この補習授業は、月額で、平日コースが18000円で、土曜日を含めたコースが24000円。では、塾と言われるところには、月額どのくらいかかるのか?

たとえばここ(月額がしっかり出ていたから使っているだけであって、それぞれの塾のその内容について、私はまったく知らないです)
http://www.kyo-sin.net/ryokin.htm 
中学生部分を抜いてみると・・・
月謝※1 <指導形態> <週2回> <週3回> <週4回>
進学塾 集団指導 16,000円 24,000円 32,000円
少人数指導 24,000円 36,000円 48,000円
個別指導 32,000円 48,000円 64,000円

倍以下から倍くらいの値段ということがわかります。

しかし、ちとびっくりした、この値段・・・。私がねだってねだって行った合気道は、月額500円から開始だったし、書道も1000円だった。30年前の物価だとしたって、10倍にしたって5000円と10000円なんだけど(笑)。でも、書道教室は、やっぱり週1回で、3000円から5000円くらいが相場だから、5倍くらいだよねぇ。昔むかしの塾って、月額5000円くらいだったのかなぁ・・・。ピアノのレッスンは、1レッスン2000円くらいが相場らしいのだけれども、やっぱりそれは初心者だからだよねぇ・・・。

では、今回の授業を引き受けたサピックスでは、営利団体だというのに損することを、積極的にやるのでしょうか?集まる人数にもよりますが、決して損はしないですよね。さらに、学校という既存の建物を利用しており、家賃がかからない上に、脱落する生徒も少なく、キャンセルが発生しにくいわけです。公立学校でこれをやるのは、どんなもんなのか?

英語学校ですら、1回の授業で集団レッスンで2000円以下。個人レッスンで3000円から5000円くらいが相場ですから、なんと高いことよ・・・。

と、値段にばかり負けていてはいけない(笑)。←どうも私は心底貧乏症のようだ・・・。

塾なんかに行かずとも、子どもたちがノビノビ学べる環境って作れないものなのか?と、矛盾の塊な存在である私も苦慮しています。私の場合、私の時代、は、塾などに行かずとも、なんとかサバイバルできて、自分で自分の口くらいは養えるようになったものですが、今は無理なのでしょうか?しかも、塾に行ったからといって、成績アップが保証されているわけでもなし、将来の学歴欄が輝かしいものになるわけでもなし、書いたものがどうであれ、中身が問題なのに、どうしたもんなのか・・・。

どうしても解せないのは、やはり機会均等なんかじゃないということです。憲法で保障している教育の機会均等は、事実上、あってないようなものになっているということは、ずっと以前から問題視されていたことです。しかも、いじめなどの問題もあり、当然の権利がどんどん侵害されており、『菊次郎とサキ』で見たような、「貧乏人は教育が受けられない。教育が受けられないとまともな職に就けない。まともな職につけないと貧乏なまま」という構図に嵌まってしまうんですよね。

私は身体を使って働いたお金を元金にして、アメリカに渡ることができ、そこで教育を真剣に受けなおしたのですが、子どもたちの将来を考えると、本当に胸が痛いです。どうしたらいいと思いますか?

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