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規制の謎

2006-03-25 にアップした文章です

今回、電気ケトルとイオンブラシをOEMしてわかったことですが、電気製品には、PSEというシールをくっつけて売らなければならない・・・。その仕組みは、もしものことを想定した安全措置の防止なのですが、このシールで「安全な気持ちを買う」ってのなら、いくらでもやりますぜ、と思いました>現在、申請中です。出荷予定が4月20日過ぎなので・・・。

USに私が来た頃に、本当にバカらしい訴訟の話があり、McDonald’sやけど事件で、10億円相当ほどの賠償金。60代過ぎの女性が、ドライブスルーでコーヒーを買い求め、運転をしながら、コーヒーに砂糖とミルクを入れて、飲みながら、こぼしたためにやけどをしたというもの。弁護士は、何をどう解釈したのか、「酢スタイロフォームのカップに注意書きがしてなかったせいで起きた痛ましい事件」と主張し、現在では、ファーストフードで売られているすべてのカップに注意書きがされるようになりました。当然、法を無視したチェーン店もあるとは思いますが、こんなバカな事件で訴訟をする人たちは多くないだろう、と賭けをしている部分もあるのでしょう。

コーヒーカップも進化して、最近では、US大手メーカーで、開閉式のものができました。最初に見たのが、1ヶ月前で、私は感動してしまいましたね、たゆみない努力に。さて、あなたはファーストフードなどで使われている使い捨てのコーヒーの器を、何種類思い浮かべることができますか?私はざっと6種くらい思い浮かびましたが、これ、まだまだ進化するんでしょうねぇ・・・。規制と共に共存し、進化していく身近な例です。

嘉門達夫のパロディソングで、笑ってしまうものがたくさんあります。幼児用の風邪薬に「運転はしないでください」と書いてあるなぁ、などと、けっこう鋭い視点で、日常で囲まれているはずの不思議はたくさんあります。しかも、幼児が「運転」という漢字を読めたらそれはそれでけっこうすごいし、与えているはずの大人が運転させていたらエライことです・・・。でも、あんなバカらしいことを書かなければいけなくなってしまったのはなぜなのか?

40年や50年前だったらわかりますが、お風呂のタブにお湯がしっかり張ってあるところで、浸かりながらドライヤーをかけるバカな大人はもういないで欲しいです。もしも居たとしたならば、あまりに知恵が足りないので絶滅してもいいかもしれないじゃん、とも思います。生命保険目当てで、自分の妻や夫をこの手で殺す愚かモノもまだけっこうたくさんいるようですが、バレバレですし、法医学は進みまくっているので、ぜひ選ばないでください。でも、悲しいことに、USでドライヤーを買うと、とてもシンプルなバスタブのイラストにドライヤーが重なって描かれており、大きく赤いX印がある、ビニール製のぺらぺらがついています。私はドライヤーは普段使わないのですが、お客様用に持っており、いっそのことちぎってしまおうかとも思うのですが、なぜか自分が使うわけではないので、邪魔にはならず、そのままにしてあります。私の持っているドライヤーは1850Wに進化しましたが、やはりパワフルになるので、この表示はいつまでも続いていくのでしょう・・・。私が小学生のときは、たったの300Wくらいしかなかった記憶があります。

100円ライターにも規制の表示があり、「子どもの手の届くところに置かないこと」などと書いてありましたが、そんなことを厳密に守れる大人はどれくらいいるのでしょうか?実際に、ちゃぶ台やこたつでお父さんがタバコを吸っていて、子どもがひざの上に乗ったら「届くところ」ですもんね。子どもがいるところで、副流煙を吸わせるためかのように、タバコを吸う大人はいけません。が、それもわからない人はけっこうまだたくさんいます。だから、こういう表示が義務化されてしまい、さらに、新聞や雑誌やTVなどで、時間とお金を割いて、特集や記事が組まれたりしてしまいます。うんざりですね・・・。

一時期、アメリカでは、Childproof model(反子ども用モデル)の100円ライターが流行し、カチッとロックをかけてあるものを外さないと点火しない仕組みが市場に出回っていました。お友だちのTさんはそれを外すことができないことが多かったため、わざわざ日本からライターを取り寄せたり、出張者にねだってもらったりしていました(爆)。が、実際のところは、3歳以上であれば、大人がやっていることを真似ることができ、何度も何度も同じ行為を繰り返すことが苦ではない子どもたちは、すぐに学習してしまうことが判明したため、義務化されることはありませんでした。当然、大人側の「面倒くさい!」という怠慢も手伝ってです。

まぁ、規制を考える側は、もしものことを想定しているのでしょうが、実際に消費者のほうがそのマークなり注意書きなりを気にも留めず、さらに、読むこともせず、「あら、なんだよ、このシール」とかって簡単にはがしてしまうこともままあります。私は母を見て育っているので生き証人です(笑)。彼女にとってはそのシールの意味よりは、「シールがきれいに取れるか取れないか」のほうが重大みたいです・・・。日本はこのへんがものすごく進化しており、「シールをきれいに剥がす文房具や器具」も製造され発売されましたし、シールやさんのほうも「簡単に剥がせるシール」を開発して、今ではそれほど剥がしにくいシールは少なくなりました。

それもコレも印刷やさんに弊社の製品のシールをオーダーするようになってわかったことですが・・・(汗)。

特に、PSEシールなど、母は意味を知らなかった・・・。「うーん、なんかついてるよね」程度。が、自己責任を消費者に植え付けるためには、このシールはとても大切なのでしょう。

けっこう笑えるのは、薬の注意書きで、「あんた、私の知性に挑戦してんの!?」とむかっと来るような注意もあります。けれども、お酒を飲みながら風邪薬を飲む人もいるんですよねぇ・・・。「あっはっはっはっは。俺はなんだか知らないけど、酒を飲んでいるときのほうが薬が効くんだよ」とかって笑いながら話している人は、実際に見たことがあります・・・。1日何錠以上は飲まないでください、って頼まれてるのに、飲んじゃう人もいるんですよね・・・。もう、アスピリンをガリガリと水なしで、噛み砕く人を私は何人も知っています。「おいおい、もうそれ12錠めじゃん」などとと言うのですが、「今までは何も起きてないから大丈夫だ」という過信に充ちています。特に化学者や化学専攻ではなくとも、基本的にOD(Overdose;飲みすぎ)したらどうなるかくらい、わかっていてほしいです。

USの薬やアルコール検査(ドライブのときの)は、体重が目安になっているものが多いです。けっこう親切でフェアだな、と思います。ビールの小瓶1本だったら、ドライブしても大丈夫な大きな男の人はいます。ゆるい規制です。

が、規制のシールや注意書きだけで、けっこうコストがかかっていることご存知でしょうか?あれらがなくなれば、モノはもっと安くなるわけです。パッケージングと同じですね。みんなが賢い消費者になり、自分でちゃんと自分の使う物品の使い方に責任をもてれば、あんな規制シールだらけ・マニュアルや注意書きだらけにはならず、10円30円とモノは安くなるのですよ。

ちなみに、私が大好きなMonkの弟は、家から一歩も出ることができないAgoraphobia(広場・群集恐怖症)で、仕事はマニュアルを書くことです。Ambroseという変わったファーストネームの彼は、独学でものすごいたくさんの外国語でマニュアルを書いて生計を立てています。しかも、その仕事にもちゃんと1年に1回賞があることに、番組を見ていて驚きましたね。

できることなら、本当にわかりやすく、ためになる、読む気がするシールや注意書きやマニュアルであってほしいものです。規制ばかりしていても、消費者のニーズに合っていないものでは困ります。が、消費者としても、賢くなることが必須です。

ちょっと身の回りにあるものの、注意書きやシールを手にとって見てみてください。自分が鋭い消費者かどうかのチェックです・・・。

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