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語れない過去

2000年くらいに書いた文章です。

今日は、新作映画がてんこ盛りの土曜日だというのに、どうしてもGeneral’s Daughterを見てしまいました。パパがアメリカの誇る、引退後、大統領選にも出馬か?と言われているジェネラルで、娘もすんなり大学卒業後、軍に入るのです。大学が先のところがミソね♪主演は、John TravoltaとMadeline Stoweですが、日本では、Travolta映画はあまり見られていないのですね・・・。Pulp Fictionでカムバックみたいなことを語る人がいますが、ちゃんといましたからね(笑)。私は、Madeline Stoweが大好きで、日本の皆様は、きっと 12 Monkeysでおなじみなのではないかと思います。彼女はきれいです。しかも、もう今年、47歳です。彼女はくしくも、女優として開花する前に、John Travoltaにリポーターのフリをして近づいています。大ファンだったんですって。共演がかなったこの映画、日本には行っていないのでしょうか?邦題は、『将軍の娘』なのかな・・・。脇固めもけっこういい役者ぞろいです。見ていなかったら見てみてください。

ジェネラルの娘にパンクしたタイヤの修繕を手伝ってもらったTravoltaが、すぐあとに、彼女が殺された軍の施設内の殺人事件責任者として赴任します。殺人事件を解決するには、彼女が語れなかった過去を紐解くことになるのです。

今回私が読んでいるJonathan Kellermanの Monsterという小説も、語れなかった過去の典型的な例で、心理学者になった39歳の女性が殺され、彼女の勤め先は、安穏としたキャリアが保証されている州立の中の郡病院でしたが、州が設立した精神鑑定で異常と認められた殺人者の病院に変わったあとに殺人されたところから始まります。彼女がなぜそんなところに職替えをしたのかが誰にもわからず、物語が半分ちょっと行ったところでやっと解明するのでした。彼女のお兄さんが、彼女がたったの12歳のときに、近所に住む一家を惨殺しており、その5年後に州の収容所病院で死にました。以来、彼女は誰にも心を開くことなく、不思議が多い人生を送ることになり、最後には殺されてしまうわけです。

そしてこの1時間前には、HBO(アメリカのケーブル局)製作の、Autopsyシリーズ8を見ていたのです。その中で悲惨だったのは、24年結婚していたSusanという女性が、道端で自分の車を停車した形で惨殺されていたもの。犯人は数週間で捕まったのですが、ストーリーはソープオペラでした。婚姻外での浮気相手が、もうひとりの女性にお金を払い、Threesomeを繰り広げ、その後、その男性がお金を払った女性に、Susanを殺さなければ、夫と息子を殺すと脅したというもの。もうひとりの女性Dawnも20年以上倖せに結婚しており、外見からは何の不自由もない暮らしをしているように見えました。男性は、市の水道局に勤めており、外見はぱっとしないどうでもいいような男で、どうしてこんなにモテるのかわからない、と周囲が言うほど、女性遍歴がありました。彼ら3人も事件にさえならなければ、人に語れない過去を抱えて、普通に生活していたのだろうと思います。

そして、私の頭の中では、「語れない過去」がグルグル回っており、たいへんな夜です(笑)。

私に語れない過去があるかどうか?ないです。自分が忘れているおぞましい過去はあるかもしれませんが、今のところは誰からも不平・恨みつらみを聞いていません。が、相手によって「語りたくない過去」はあります。たとえば、ここはネット上で、私には自分のGuts(内臓・魂)をすべてさらけ出す義務が発生していません。嘘は決してつかないと貫いていますが、作り事はまったく書いていません。会話は、コメントでしか発生しないので、そのときにすごい質問をされたら、断ることはあるかと思います。性感帯はどこか?などというのは、誰のビジネスでもなく、私と限られたジェントルマンだけが知る特典だからです(笑)。そういう意味では、現在形だけではなく、過去形でも「語りたくない過去」はあります。ネットではなく、リアルであれば、ほとんど質問には答えますね。相手を限定してならば、言える過去だらけ、と言い換えることができるかもしれません。

私は比較的ひどい2・30%に属す少女時代を育ってきたかのようにステレオタイプ分類されるのですが、それを払拭するためにも、かなりな思い出話をします。あらゆるステレオタイプにはそのBeingや質の傾向があり、学習し続けていく存在である人間には、その過去は積み重ねで、失えるものではないので、私は、その過去を語れるようにしてきました。もう貧乏でもないし、誰にも殴られないし、自分が好きな勉強を嫌いだと言わせないし、掃除が下手なことも認められます。こうして育ってきて、まだまだ学習していて、私はやはり倖せな人間だし、運の強い人間だと思うのです。語れない過去は、特にありません。

私は犠牲者になったせいでPTSDになりましたが、そのことも、特定の人にならば語れますし、話している内容に沿っているのであれば、特に隠すこともなく、その情報は開示します。が、同情を得たり、自分の「大きな」一部としてネットで巡礼をしたり、同胞を求めたり、とはカケラも思いません。人生の中でたぶんイチバンつらい道のりでしたが、もう山はとっくに越えました。この先もアレに怯えて生きていかなくてもいいように、セラピーを受けてきました。貧乏でいつもひもじかったことなど、アレに比べれば単純な問題でしたが、自分が引き受けられた過去の問題たちにはとても感謝しています。

遺伝子の病気もありますが、そのことについても同様です。リアルで聞かれれば、さりげなく日常として答えていますが、特に気づかない人たちに言う必要もないことでしょう。しかも、賢い読者ならば、すでに私の病気はわかっているはずで、タイプした文字を見て同情してもらう必要はありません。むしろ、私は倖せモノです。ついでに、椎間板がなくなったことは、7年前HPを書いているときにタイムリーだったのでよく出てきますが、私はあくまで明るい患者でした(Still Get Going ~Beginningを参照)。

パートナーにコミットしてからも、私は恋心に旺盛だったことがあり、揺れた想いや付随した事実は彼にはちゃんと話してあります。が、いつも選択をし、私といっしょにいることを選んでもらえているので、正直コースをこれからもずっと続けていこうと思います。って、もうこの先はないと思うの(笑)。もう、枯れているというか・・・(爆)。また新しく誰かと始めるなんて、ちょっと面倒くさいというか・・・(爆)。ダメだよね、この態度・・・。でも、学校と商売がおもしろくて、もう本当にいいやって感じです。見てるだけでかなり満足だし>本当にホッケー選手のかっこいい率は高いですよぉ。

私が語れない過去を持っていないのは、おそらく、母のおかげです。父は語れない過去を持っていながらも、周囲に遠慮され、推測され、図星だったようです。分家に子どもが生まれなかったために養子に出されたことです。いろいろなところで、彼の部分を作り上げたのでしょう。母は、どんなに貧乏だったことも、どんなにつらかったことも、笑いながら話し始めて、途中で泣いても、やはりまた最後には笑顔にちゃんと戻るのです。私は人前では泣きませんから、いつもフツーのムードで話しますが・・・(笑)。アメリカに来たばかりの頃も、相当貧乏に質素に暮らしていましたし、今思うと、17年前、よくも車を持ちそのローンを払い、その車の保険を支払い、家賃を払い、1700ドルで暮らせていたなぁ、と思うのです。食べて飲んでガソリンも払って、それなりに映画も見て。それぞれの学費はそれぞれで支払っていたものの、1700ドルで暮らしていたのですよ、ふたりで。おつりが来ると、月末にレストランに行ったものです。楽しかったです。つらくなかった。だから語れる過去なのです。

飛行機学校で2日かけてFAAライセンスの試験があったことも、笑って語れる過去ですし(女性に対する差別よね・・・。普通は3時間で終わるんだもん・爆)、Drunk Driving(飲酒運転)で17年前に捕まったことも笑って語れる過去です。学習しましたよ・・・。女性用刑務所の食事を作って社会奉仕時間8時間を過ごしました。ジャガイモとにんじんとたまねぎ、何個剥いて切っただろう(爆)。

というわけで、語れない過去がないことが判明したところで、今日も本を読みながら安眠します。ちゃんと目覚ましなしで7時間で起きられますように。語れない過去がある方は、「誰か」に語れるような働きかけをしてみたらどうでしょ?

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