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読書感想文を書いた夏

1999年に書いた文章です

なぜか夏休みには読書感想文っていう宿題多くなかったですか?私の場合には高校3年まで続いたような気がします。小学校低学年のときには絵日記だった分が、どーっと全部読書感想文になっていたような…。小学校のときには「何でもあり」が多かったのですが、中学になると現代国語の教科書のなかの推薦図書とか関連とか同じ作家のもの、になったり、高校になるとなぜか先生が懇切丁寧にリストなんかを作っていたりして、私はぞーっとしたもんです。「マニュアル化まっしぐらかい?そのほうが点数つけやすいんかい?」と。

でも先生たちはその落とし穴に気がついてたよな、きっと。本を限定してるってぇことは、みんなで協力できるってことなんだよ♪やたら国語が好きな子が必ずいて、その子が読んだ頃に連絡取って、あらすじ聞いたりできるってことだし、もっとあくどいことになると、感想文をアイスクリーム3個とか、100円とかで請け負ってもらっちゃえるってことなんだ。でもそういうのっていちいち気にしてなかったんだろうか?「うふふふふ、読めばわかるんだよ」なんてほくそえんでいたのだろうか?

幸い私は、文字を読むのが大好きで本の虫だったのだけれども、誰も私に感想文を代理で書いて☆とは頼みませんでした。きっと私の頑固さや不器用さはみんなが承認していたところなんでしょうなぁ。「うーん、こりゃ絶対に先生にばれるぞ」と思っていたに違いない…(汗)。依怙地なせいか、どうしてもその感想の軸になるものは同じであったし、まだまだ成長していなかったから、いくつもの視点から何かを器用に別人のふりして書くということはできませんでした。

その名残がなぜかMB活動にも反映していて、私は別SNで何かを書こうなんて一度も思ったことはありません。不可能なのです、どう考えても。「どうして自分を限定してチャレンジしてみないの?」と数人に聞かれたことがありますが、だってバレるじゃんねぇ。そのバレたとき、どんだけ自分が嫌いになることか。バレないようにできる才能がある人がうらやましいです。いつもいつも直球ストライクゾーンじゃいかんのだが、どうしてもそうなってしまう…。これは他のエリアで努力してみてはいるのですが、どんなに守備範囲が広い話題になったとしても私は私だというこだわりからどうしても魂が離れないのだなぁ…。コツを教えてくれる人がいたらご教授いただきたい♪

留学生のOくんの場合、「小学校から高校までずっと先生がリストなんか用意してくれたことはないよ」と言っていました。いい地域です。和歌山県はそういうところなのか?とちょっと地域性を考えてみたけれども、あんま関係ないのかな。中上健次が部落民についての重い本を書いたり、著名人はたくさんいるけれども(ふぇぇぇぇとびっくりする人きっとたくさんいる♪)、梅干しもおいしいけれども、みかんも徳川吉宗もだけど、なんかおおらかなんだろうか?なんて考えたりします。あ、ちなみにOくんはそんなに読書感想文についての思い入れはなさそうです。先生の文句はいっちょまえに言ってました。何か赤ペンでたくさんどどどーっと答えのないことに文句書かれるとか(爆)。

うーん、私と私の同級生だけなんだろうか?小さい頃のほうが読書に関しても自由があったなぁと思うのは。ま、年代というのもきっと重要な要素だけれども、ちょうど漫画はいけないという一辺倒にだめだと言われなくなった頃でした。図書館に行っても、大人セクションから本を借りることはできました。今よく考えてみると、図書館のお姉さんたちは図書司書のライセンスを持っていたのだなぁ。「だいじょうぶ?これむずかしいわよ」と言いつつ、「はい、じゃ、がんばって読んで△日までに返してね」と言ってました。子どもは暇だったので、図書館に入り浸りでした。ま、きまぐれだから行かなくなる子もたくさんいたけれども。

そういうわけで、私は読書感想文の宿題は好きなのに嫌いでした。本を読むパートは好きだったです。決め付けられるにつれてちょっとげんなりはしていたけれど、「ま、たまには義務もいっか」と文句言いつつ、読み始めるとやたら楽しんでいました。どうして目次と解説だけ先に読んじゃう子がいるのか、気持ちがわからなかったですねぇ。「お楽しみはあとからじっくり♪」という食事の仕方にも関連しているのですけども、何だかじわじわプロセスを楽しむってこと、とっても大切なことでしたね、私には。けれども、私は家庭科や美術がだめだったので、それ関係の宿題に「同じような苦しみがあるなぁ」とやたら勝手に納得していました。実は中学校1年のときの夏休みの美術の宿題、木工彫刻だったのですが、わだやすしくんという美術がとっても上手な子の隣に座って宿題を出すときのあの罪悪感は未だにぬぐえません。一度ごまかしてしまいました…。木に水芭蕉のスケッチの下書きを書いたところまでは私がやったのですが、それを直してくれたのは父です。それから彫り始めたのは私ですが、「ああああ!そんなんじゃだめ」と言って最後までやったのは父です…。ごめんなさい、いちかわ先生(汗)。

でも先生にはバレていたのでしょうか?>お友だちの目次とあらすじと友達から聞いたストーリー完結の読書感想文。それでも何か言われているのを目撃していなかったので、きっとそんなこと大したことじゃなかったんだろうか?よく解釈すれば「おおらか♪」で、「我慢してでもがんばってTask(仕事)をこなす訓練」だったのだろうけど、悪く解釈すると、「いいかげん♪」で、「方法はどうであれ先生の言うことを聞いたのはよしとする」ってことだったんだろうか?不思議。(ちなみに私の美術の宿題の木版画はばれませんでした…。だから罪悪感なんだよな…。)

その次に来る書くパートはまず、原稿用紙が嫌いでした。あのカクカクのますのなかから字がはみ出てたもんです。何だかあの桝目にちゃんと入れることに囚われて消しゴムをたくさん使っていると、「うわぁぁぁ!何書きたかったのか忘れちゃったよぉぉ!」ってなことになって、Neat(きれいな、ていねいな)でない自分を呪ったもんです。まぁ、あれもいい訓練だったんだろうなぁ。もう一回考え直さないといけなかったし…。で、嫌いだったのは、原稿用紙に2枚以上などと決められてしまうこと。すごい圧迫感でしたね。本当に書きたいことは短くてよかったのに(今は書きすぎて迷惑がられてるけど…汗)、いい加減なことを付け加えないとどうも長くならなかったです。

先生の書いてくれた評価というのも、どうしてか「要約」を説明しないといけないっていうのがあって、私はどうしても納得できなかったです。どういう物語か読んだ人だけにしかわからないじゃないか、というものでした。確かにそうなんだけどぉ、要約するって書いた人の意味と違うかも?と思うと私バージョンの要約でいいのかな?と思っちゃって、どうしても二の足を踏んでしまいました。だって、作文だと「私はこう思う」とマジックワード「思う、考える」をつければよかったんだよね。今も多いけど>思う、考える。その頃から言いきることって抵抗がありました。だって感想文に正解なんかあるわけないじゃん?と。小さいながらも「書いた人はこういうふうに思って書いたのかなぁ」と思うと、「~なので、~です」とは言えずに躊躇したもんです。言える人ってすごいなぁとここでも羨ましかったなぁ。

でもどうしてか先生に「だってあなたは普段の生活ではきはきしてるじゃないの」と言われて困ったことがありました。うん、自分のことにははきはきできるんだよ(爆)。自分が誰かに喧嘩売られたときのもきっぱりできるし、買えるんだよね。でも、逢ってもない作家の心全部がわかるだなんて、その人が作った主人公や登場人物の気持ちがよくわかるなんて書けないよぉぉ。わかんないんだからさ…。

高校1年の夏には遠藤周作の「沈黙」が課題リストのなかに入っていました。「楽勝じゃん、これってば大昔に読んだ。もう一回読むの簡単♪」とそそくさ選びました。でも「ガリバー旅行記」や「ごんぎつね」と同じだったのです。前回読んだときと同じ感想もあったのですが、やっぱり私はそれなりにちゃんと成長したいたのでしょう。何だか複雑さが増していて、混乱してしまいました。そりゃそうだ、これって小学校5年生のとき、日曜学校で紹介されて読んだんだから、もう6・7年も経っていました。「それをわざわざ文章にしなくちゃいけないのか?こんなの拷問だぁ!」と思いながら脳みそとココロをギリギリと絞って書いたのに、あんまりいい成績じゃなかったです、感想文。あ、成績はどんな教科もそんなによくはなかったんだけどね…(汗)。

そして今でも読み返す何冊かの本は、夏休みの読書感想文のために選んだ本です。いわゆる古典となっていくような歴史に残るものを押し付けられたことに多少の不満を感じつつも、何だか今感謝しているのはおかしいでしょうか?こんだけ文句書いておいて、この結末はないのか?けれども、やってきたことに何一つ無駄はなかったことを、何となく伝えてみたかったのです。

 

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