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Critical Thinking

02/14/2008 にアップした文章です。

『批判的に考える力』と訳してしまっては味気がないのです。メンタルプロセスの中で複雑な考えを身につけることで、あらゆる可能性を脳内から引き出し、足りない場合にはリサーチをして外部からさらに脳内に情報を入れて、さらに見分けて判断をしたのちに、それぞれに評価を下すというものなのです。その中から、自分をさらに考えたのち、ケースバイケース、他人の場合などを当てはめて、最も起こりえるであろう予測をしたのちに、選択するというもの。アメリカで大学に戻ったときに、まず最初にこの力を身につけようと言われたときには、びっくりしました。どのクラスでも徹底してこの言葉が出てくるわけです。すっかり活用させていただきましたが、英語のクラスでは、本当に苦労しました。

http://en.wikipedia.org/wiki/Critical_thinking 英語での説明です。

ただの感性や直感やこれまでの統計学だけに留まらず、すべての五感からの情報収集をし、書き物を読み、投影し、観察し、経験も交え、理論を応用していくというもので、明瞭さ・信頼性・正確性・精緻・関連性・深遠・幅や広さ・論理性・重要性・公平さなどの軸で展開していくものなのです。

これらをマスターしている人々ですら、いつもいつもできるわけでもなく、ある物事でできたとしても、ある物事では手落ちが生まれる。関係者についての情報でも大いなる違いが出ますし、どのような世界観を持っているかでも違いが大きく出ます。

だからこそ、自分がどんな世界観を持っているのか?と、自分のチェックをすることはオススメしています。

なぜ、人々はCritical Thinkingができたほうがいいのか?まず、そう聴かれることなのでしょう。動物の一部として生きるヒトが、何の問題や障害にもぶち当たらずに生きていくことはできません。その問題を解決するためには、これができることが要です。選択肢がこれほどまでに増えてきた世の中で、このスキルがない場合には、弱肉強食の弱者として生きていく羽目に陥ることが多くなっていきます。どんな質の暮らしをしていくか?=Critical Thinkingスキルと言えるようになってきています。

掲示板に活発に書いていた頃、「いいじゃん、雰囲気で」だとか、「どうして感情的に振舞ってはいけないの?」と何度か訊かれたことがあります。いや、自分の勝手ですからいいんです。でも、立ち止まって考えることができたほうが、自分の欲する質の暮らしを手に入れることができる可能性が高くなるということは確かです。

そこで、私が子どもの頃の学校での教諭法を思い出しているのですが、アメリカに行って、最初に驚いたのは、「なんだよ、ピンクや紫やグリーンのペン(鉛筆ではない)でノートを取っていいのか・・・」ということ。そんなことは、子どもの頃からしていたわけではないらしく、中学や高校で個性が生まれるらしい。最初は、親も鉛筆しか与えず、シャーペンも与えないのが実情です。しかし、この鉛筆の間違いを消す消しゴムが、アメリカ製のものはあまり優秀ではないのだなぁ・・・。そのせいか、みんなボールペンへと移行していくようです。そこで、カラーとなる。なぜなのだろうか?(笑)少なくとも、私が30歳過ぎてアメリカで大学に戻ったときには、大多数の人々が筆箱・ペンケースを持っているわけではなく、ノートにくっつけたり、ポケットに入れたり、かばんからおもむろに取り出していたことを憶えています。

そこで、「自由だな・・・」と驚きつつも、私は2Bのシャーペンを使い続けたのですが・・・。

けれども、考えたことを書き出すことが得意な人を幾人か見たし、それほど間違えないというのもおもしろかった・・・。

口数がものすごく多いことにもびっくりしたし、「そんなの言われなくたってわかるわよ・・・」ということをイチイチ言うことがものすごいなぁと思ったのでした。そんな中、私はまたも、英語学校のときと同様、「こんな中で生き延びていけるのかしら?」と不安を抱えたものです。が、蓋を開けてみると、かなり成績はよかった。よかったおかげで、編入までたどり着いて、こんにちまでに至るのです。私に足りなかったものは何か?と痛感したのは、Critical Thinkingというスキルでした。日本で生まれ育っていたにしろ、私は誰かとやりあう機会があまりなかったせいで、論理を通して話をして、相手に聞かせて納得するように討論するという技術を持っていませんでした。持っていないというのはあまりに厳しすぎるかもしれませんが、未熟ではあったわけです。

いや、発想として、「大勢の意見に向っての反対の仕方がうまく身についていなかった」という歴然とした事実があるようです。子どもの頃から、「どのように反対するか」と、家の中でいろいろとやってみたし、仲間同士でもルールやその他を巡っていろいろなことがあったのですが、所詮、内輪で感情論や習慣や判例を使ったような理屈でしかなかったわけです。

日々、証拠の探し方や、データの強弱の分析などを教わっていくことになるのですが、ハタと思い当たったことがある。日本の小学生のときも、辞書の引き方や図書室の使い方などは学んできたのだということに。それをフルに活用しなかったのはどうしてなのか?ただただ情熱がなかっただけ、とは言い切れないものがありました。

民主主義への理解だったような気がします。

民主主義:〔democracy〕人民が権力を所有し行使するという政治原理。権力が社会全体の構成員に合法的に与えられている政治形態。ギリシャ都市国家に発し、近代市民革命により一般化した。現代では、人間の自由や平等を尊重する立場をも示す。

民主主義=多数決ということまでしか考えなかったことに対して、私は恥じるような気持ちで、30歳過ぎて考えていました。多くの草の根運動に出遭い、デモ行進に出遭い、多数を動かすための説得力を持てる人間になりたいと願い、Critical Thinkingとの対峙はずっと果てしなく続いていくものだということがわかるわけです。メンバーが違えば説得の仕方も違ってくる。ただのScientific method(科学的方法)では動かない人々も、感情も持っていれば、当然の権利も自由もある。そこで心理学を選ぶことにするのですが、その時点で、「将来のお金には繋がらないぞ」という覚悟は決めるわけです(笑)。

けれども、ヒトとして充実はしましたね。誰かになびかなくなってからこっち、私は真の意味での倖せが見えるようになってきました。もちろん、その後も、試行錯誤はずっと続いてきているのですが、目指すものはわかっています。今、物事を教えるメシの種を選んで感じることは、調べる方法や引き出しの整理の仕方などはいくらでも教えられるのだけれども、その人たちが私に出会うまでにどのようにしてデータを収集してきたのか?というのがすべてわかっているわけではない、という難しさ。インタビューを重ね、出来うる限りの方法を見せて、彼らの心や意志に合致するものを選んでもらうこと。大切です。

今後考えたほうがいいのは、大人も子どももCritical Thinkingができるようになること。これで日本は少しよい方向を進んでいけると思うわけです。

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