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Trials and errors トライアルとエラー

05/02/2006 にアップした文章です。

コレしかないでしょう・・・。失敗を恐れて手出しをしないうちには、成功などあるわけもなく、数度のトライアルで成功するなどという幻想は捨てることです。何においても、私は小学校の頃に学んだことを、今も思い出しながら続けています。

先天的センスやもともとの能力、他の技術訓練などで培ってきたものの転移(transfer)など、細かに分析するといろいろなことが言えそうですが、パフォーマンスの結果を成功にするためには、とにかくトライアルが必要です。トライアルの数を増やし、だんだん成功率を増やしていくこと。コレが成功のコツです。いつしか、その成功率が安定してきて、期待値が読めるようになります。最初からトライアルを投げていたら、その前で躓いていたら、成功もくそもないわけです。ここのところがわかっていない大人はたぶん多いのでしょう。

たとえば跳び箱。私は跳び箱が大好きだったのですが、小学生のときは平均以下、中学生でやっと平均よりちょっと上、高校生になって後ろのほうになり、大人になってから5cm以上伸びた化け物です(笑)。なので、飛び箱、高飛びでは不利なことが多く、跳び箱では小学校2年だったか3年だったかに始めた3.4段から、学校の備品として置いてある限りの限度の6段まで飛べるようになるまで、私にしてはかなりな時間がかかった記憶があります。でも、私は好きだったのですよ・・・。飛べるようになるまでのこの道のりが。この成功への体験、コツというのは、運動関連ですべて必要なことは学んでしまったような気がしています。

(しかも、この跳び箱というのは日本独特の運動器具だということを知り、いつかもう一度だけ体験したいな、と検索してしまいました。買えない値段じゃないな、などと思いながら、どこに置くんだ?どこでやるんだ?と思いながら、「ちょっと欲しいな」と思った自分に気づき、自嘲してしまいました。心が子どもだわ・・・(汗)。http://www.fuji-sports.com/shop/gymnastics/tobibako_fumikiri/shop.html )

助走すらまともにコーディネートできなかった小学生はたくさんいました。線が引いてるところから、ピッという笛の音で走り出すのですが、そこですでに緊張してしまう子も多かった。そして、自分の利き足についての理解が体感できていないと、踏み板を両足でしっかり踏むときにまごまごするわけです。どっちの足で最後に蹴り、ジャンプすればいいのか・・・。小学生の低学年くらいでは、けっこうコーディネーションってたいへんなのよ・・・。憶えてる?(笑)身長が低いということは、足の長さだけではなく、手の長さも比例してまだ短いわけです。飛んで思いっきり遠くまで手をつくことも一苦労。さらに、開脚して着地なのですが、マットの上に着地できず、そのまま跳び箱の上に座ってしまう光景も多々ありました。

こうした細やかなチェックポイントをしっかり押さえて、何度も何度もライン前に立ち笛の音を聴き、ダッシュして飛ぶこと。この回数とトライアルの質が、成功をもたらす鍵でした。

とび箱だけではなく、縄跳びもゴム跳びもゴム段もボール遊び全般もみな同じです。塾も何もなかった子どもの私には、時間だけはたんまりありました。「この子ってキチガイなの?」と呆れられるほど、繰り返し同じことをすることに、まったく抵抗もなく、嫌気もささなかったのは不思議なことです。木登りであろうが、歌を歌うことであろうが、竹馬や自転車、とにかく何度やっても飽きるということがなかった。休みの日の夕方あたりに、父がゴルフのドライバーを持ち出し、素振りをして私を眺めながら思ったそうです;「よしよし、コレだけ繰り返しができるんだから、勉強なんてしなくていいぞ」と(笑)。

失敗をして、口を思いっきりへの字に曲げた私を見たことのある大人たちは、近所では多かったです。成功するまでやってやる!という意気込みを感じた大人も多かったことでしょう。日が暮れてもしつこく縄跳びの音を響かせていたり、手足がふやけても、目が真っ赤になっても泳ぎ続けていた子どもの頃をとてもなつかしく思い出します。

そんなわけで、私は失敗に対して免疫が高いのです。最初からそもそも何かがうまく行くわけがない、とちゃんと認められるのです。

バイト→自分には向き不向きがあるから、向いているセクションでの効率を求めたほうがよい

彼氏→相手の好みと私の好みってもんがあるんだから、じっくり知り合ってダメだったら次

大人になってからの勉強→小さい頃あんだけ遊びまくっていたんだから、習得するまでには基礎からやらねばならぬこともある

会社→素人軍団で始めたのだから、失敗はつきもの。トライアルの回数を増やし、学習の機会だと思って腹を据えてやろう

と、まぁ、とても楽天的なのです。

現地スタッフであろうが、経営者である私たちであろうが、トライアルをせずに、ただ机上の空論を展開しているリサーチ段階では、何も起きません。実際に動かねば、成功体験などが向こうから転がってくるわけもないわけです。卸し価格で仕入れたものが、余って倉庫に積みあがっていたとしても、自分たちが何もしていないのだから当たり前、と思えなければ、成功のコツの第一歩がわかっていません。トライアルには行動が伴わなければなりません。失敗をすることを恐れて、リスクの高さを計算できず、方法論をしっかり検討できず、一歩を踏み出すことがなければ、結局何もしていないと同義です。

引いてあるラインに立つこと。笛の音を聴くこと。利き足を確かめて走り出すこと。踏み板をしっかりと踏むこと。目線を定めること。手の位置を標的通りの位置につけること。足を思いっきり開くこと。前のめりの姿勢を腹筋を使って保つこと。足をしっかり閉じてマットの上に立つこと。

胸がぺっちゃんこで、髪をロクに手入れしていない私は、まだラインのところでいつも笑っています。進む先があること。跳び箱がちゃんと目の前に6段あること。商売も勉強も料理も何もかも同じです。トライアルをし、飛べないエラーを確認し、楽観を保ちながらまた挑むこと。成功は手繰れることでしょう。跳び箱にたくさんあざを作られた気もしますが、もうそんなあざも残っていないし、できることなら、今もまだ跳び箱が飛べるのかどうか、確かめてみたい気分です。そうすれば、きっと商売も、生涯の目標である死ぬまで学生でいることも、やはりトライアル&エラーから生まれることが、実感できるはずです。エラーが少なくなり、成功が多くなるためには、やっぱりラインに立つしかないわけです。

と思いながら、私は日本への出稼ぎを前に、営業作戦を考え、夢にまで見てしまっている今日この頃です・・・。

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