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『告発のゆくえ』という番組を見て

12/25/2006 にアップした文章です

 

最近感想文化してきてしまったエッセイですが、なんとなく受身でいる自分が怖いかもしれません。やっぱり読書は平和なのよ・・・。昨日は読書8冊で、禁断症状に耐え切れず、やはりまたもや上限の本を借りてきてしまい、黙々と読み続けています。が、所詮、金田一耕助か明智小五郎なので、ネタバレな内容が多く、オドロオドロシイ描写をしてもエッセイにはならず・・・。ごはんを作るときにふとスイッチを入れたら、フジTVで『告発のゆくえ 芸能人スペシャル』という番組をやっていたので、マヌケた顔で見ていました。

告発:(1)悪事・不正などをあばくこと。(2)犯人および告訴権者以外の者が捜査機関に対し犯罪事実を申告して、その捜査と被疑者の訴追を求めること。

なんと、その番組にも途中で飽きてしまった私なのですが、お題は「女子アナウンサーにプライバシーはあるか、ないか」「病院や医者の診断の現状は、イマドキでは仕方ないか、悪いか」「外見で判断する警官はやめてくれ、外見で判断したほうがいい」などでした。行儀が悪いのは知っていながら、私は読書をしつつ、ごはんを食べるという悪癖があるので、1.ごはんを食べる 2.本を読む 3.TVを聴く という3つをごちゃ混ぜにしていたのです。単純な感想は、「うーん、TVに出る人々にですら論理性に大いに欠ける人のほうが多いのだな」というもの。そして、コレを見ている視聴者の中には、1.真剣に聞いちゃいない人(私のような傍観者に徹しようとするやつも含むかもしれない) 2.けっこう真剣に受け止めて自分で考える人 3.真剣に考えたような気持ちになり、誰かの意見を鵜呑みにしている人 とまぁ、大雑把に3種くらいに分かれるのだろうな、と思った次第です。

亀田選手の世界戦でもこのへんが基礎になっていくのですが、まずは、ここで媒体をスクリーニングする能力が、受け手にどのくらいあるのかでたいへんに差が出てくる。いわゆる、人々のひとりひとりのブラックボックス(関数の法則の部分)が違います。が、媒体というマスコミは、作り手の視点でかなり強引に物事をアピールしてくる。マスコミの問題点を考える人々も、出演者の中にはたくさんいますが、おまんまの食い上げになってしまうので、徹底追求する姿勢に欠けているよなぁ、と、私のような傍観者に徹しているかもしれない浦島太郎は思うのです。校長センセは、コメント欄で、各局や雑誌や新聞社などの政治的姿勢の差をしっかりと受け止めてらっしゃることがわかりますが、人間というのは相当に都合のいいもので、「既存の自分の意見」に沿うものを選ぶ傾向にありますので、まんべんのない冷静で論理的な道筋を選ぶことはかなり難しい。

しかも、タイトルが告発だってぇのに、あばいてないし、事実申告の証拠に不備がありすぎる(爆)。問題提起をしても、言葉の意味を参加者がそれぞれきちんと把握しているか?からして頼りないわけで、やっぱり見ていておろそかになる気持ちもわかっていただきたい(笑)。「バラエティなんだからいい」という人たちは、やはり日本の将来をあまり考えていないと思うのですね。笑いのさまざまな側面やペーソス、機知、多様な物事の統合性や分割性を見極める力などは、自分がそもそも持っているものではなく、模倣学習するのが根源です。TVや新聞や雑誌や小説やマンガは、たいへんな使命と存在意義と可能性を秘めており、それに対して「バラエティだからいい」では、実際はあまり済まされない。本当に深刻でヤバいケースだと、猟奇的なものだけを徹底して模倣することで、Bad seedを刺激され、後天的開花、しかもFull bloom (満開状態)したときには、犯罪へと繋がっていく可能性が大いにあるわけです。でも、誰の責任などと、犯人探しはできないわけです。

ペーソス:物悲しさ。哀愁。Pathosより

機知:その場その場に応じて活発に働く才知。頓智(とんち)。ウイット。

論理性がない討論をこうして何十年も続けていては、国民全体がバカになっていくのは自然の摂理かもしれません。刺激なくして、反応なし、ですから(パブロフの条件反射です)。私は浦島太郎なので危機感が大いにあるのですが、慣れているみなさまには大した実感はないのかもしれません。そういう意味で、ちょっと世間が怖いかもしれないです。ストレスなのかもしれないです。

蛇足ですが、私は医者と称している西川女史の意見とはすべて反対のポジションでした(笑)。プライバシーという定義を理解していないばかりか、お金で物事が図れるという考えの構造を改めて見させていただいた(笑)。彼女の意見を元にすると、彼女にもプライバシーはないので、名誉毀損にならない限りは、彼女の批判をしてもいいことになるので、今後彼女が立たない弁でどうやって生き延びていくのかな、と心配にすらなりました。

そのあと、M-1を生まれて初めて見たのですが、やっぱり残る人はすごいなんだな、と思った反面、「あれ!?」と思ったこともあり、なんだか笑いを純粋に求めるよりは、やはり傍観者の浦島太郎になっておりました(苦笑)。私がイチバン感心したのは、吉本興業のビジネスのやり方だなぁ。養成所を全国各地にポチポチと作り、既存の興行場所というハードをしっかり基盤として維持していき、その後、ソフト面をしっかり補助して、すべてのキャッシュフローが自分たちのところへ戻ってくるようにしてあるってぇのが、すごいと思いました。出版社やDVD発売までもちゃんと利益になり、TV局やその他も押さえてあり、スポンサーにもたいへんに魅惑的で、やはり世論を作るほどのパワーの下地があるんだなぁ、と。オートバックスに1千万出させておいても、企業としては何の不満もないでしょう。審査員もほぼ自前だし、参加者もほぼ自前で、すごい巨大な富の構造を見せていただいた感じです。参考にさえていただきます♪でもな、私が考えているわけだから、他の人たちもみな考えているけど、ジェラシーなく、お笑いブームなんだろね・・・

でも、このあと、また年末年始でのスペシャル番組を見続けてしまい、私はまたもや、ストレスが溜まったり、いろいろなことを考えて、それをよい方向に刺激にしていけるのかどうか、と不安になってしまいます。母にも、「TVに出ている人やTVや新聞や雑誌のことなんて、とやかく言っても仕方のないこと」とどやされてしまいました(笑)。ご他聞に漏れず、母のボーイフレンドも有馬記念のために、府中競馬場まで出かけていき、負けたそうです。一点買いなどしても儲かるわけもなく・・・。いやー、でもディープインパクトはきれいな馬だねぇ。初めて動画を見たのだけれども、きれいだ・・・。しかも、ほぼ競馬のことなど知らないので、それほど胸躍り、血湧いていないので、本当に世間に足並みを揃えていないのですが、そこでもなぜに武豊があんなに稼ぐのかわかった気になっていました←どうしてもこういう頭の構造になっている昨今らしい・・・。

そして、夜、校長センセからクリスマスプレゼントが届き、ほくほくしながらプレゼントの使い道を考えました。しかも、西さんの弟さんから電話があり、やはりクリスマスはみな人恋しいのかな、などと思ったのですが、私自身はちっとも人恋しくなかったので、苦笑いをして夜は横溝正史と更けていったのでした。

 

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