いろいろな歌をもう少ししっかり聴いておく

母は私が小さい頃から高校生になるまでずっと内職をして家計を助けていました。彼女の稼ぎが父に追いつく月もあったくらいに、手が早く、コツコツとした努力のできる人で、合間時間・スキマ時間の活用がうんと上手な人でした。独楽鼠(こまねずみ)みたいだなぁといつも思ってみていました。尊敬に値する母の学歴が中卒(ですらなくて、卒業も書面上でしていただけ)なことも、まったく気にしなくなってからは、彼女のいいところだけを見ようと決意しつつも、父の言うなりになったり、社会の弱者でいることについて悲しいと思っていて、母を反面教師にしたところも多かったです。

その母のそばで育った私は、彼女のスキマ時間に家事をいくつか教わっています。内職のときも家事のときも、必ずラジオを流しているのです。なので私は芸能人・著名人・曲・事件など、かなり繰り返し聴いていたはずだし、自然と頭に入ってしまっている理由はここにもあるんじゃないか?と疑っているのでした。

永六輔・小沢昭一・愛川欽也・毒蝮三太夫・大沢悠里・野沢那智・白石冬美・土居まさる・小林克也・小島一慶・久米宏・みのもんた・落合恵子・高田文夫・笑福亭鶴光・笑福亭鶴瓶・吉田照美・エド山口。何人挙げられた?18人?すごーい!母が聴いていただけなのに・・・。私が少し思い入れがあるのは、落合恵子かなぁ。『スプーン一杯のしあわせ』という本のために図書館でようやく貸し出しリストに載せてもらったときはうれしかった。中学生になったからOKってことで(笑)。

そして昨今ではyoutube があるのでけっこう探せば聴けるんですよねぇ。私の生徒さんのRちゃんがすぐにフンフン歌うんですが、何を謳っているの?と聴くと、あ、わかんない。何だろう?って、思わず歌っているのを聴いて、ちょっとうらやましかった(笑)。

勝手に脳内に入ってくる歌ってすごいなぁって・・・。

であれば、私ももうちょい意識的に昔の歌をしっかり聴いてみたら、昔のことが山ほどビジュアルつきで思い出せるんじゃないかと。(◎_◎;)

で、試しに聴いてみたら、なんと!歌詞ごとかなり記憶してます(笑)。しかも想い出が走馬灯のようにひとつひとつ思い出せる!それが、母といっしょにインゲンの筋を取っていたことだったり、初めて飼ったイシガメを冬眠させる準備をしていたり、金魚のお水を日光に当てていたり、玄関の掃除をしていたり、母の内職を手伝っていたり、サンドイッチに具を挟んで母が切るのを見ていたり・・・。すごいんですよ。

音楽のパワーすげぇなぁ・・・って改めて体験してしまった感じ。とすると、やっぱり子どもたちに音楽を聴いてもらうのはいいんだろうなぁって・・・。

こんなに成長してしまった私でも、邪悪な心が芽生えた相手とかその事件も思い出せちゃう(笑)。音楽がくっついていると、けっこうきれいな想い出に改竄できちゃうのもすごい。10代から20代、渡米するまでは日本語の音楽に引っ張られてきたので、もう少ししっぱり歌を聴いてみよう、と思ったのでした。いい想い出もたくさんあるからなぁ(^^♪

みなさんはどう?