コラム

映像だけでは学べない

物事には有効な順番があり、その順番を間違えると、時間が掛かってしまったり、成功の精度が下がってしまったり、のちのちそのスキルを余所で使いたいときにできなかったり、などということが起きます。

たとえば、おむつが取れるためには、まず腹筋を始めとした筋肉の発達が必要です。けれども、月齢が来たのでやりましょう!とトイレットトレーニングを始めても、筋肉がないのですからなかなか進みませんから、赤ちゃんもお母さんもヘトヘトになってしまい、筋肉に着目しないまま過ごすことになり、時間は掛かりますし、失敗が増えて心もゲンナリとしてしまいます。自分で自分のことを最低限できる、というこのスキルを最大に使うことが、その後、発達してきてもできなくなる可能性は少し増えてしまうんですよね。「時間が掛かる」と思い込んでしまったり、「何度も繰り返さないといけない」という前提を以って望んだり、「この程度できればいいか」と目標が下がってしまいます。

英語全体を上げるために、「映画を観る」「youtubeを活用する」という方法は、多くの人々やインターネット上の記事で推薦され、その効果などをまことしやかに語られています。

これも、トイレットトレーニングと同じようなもので、順番が大切なのです。

純粋に「音」として音により判断することなく、映像から音を入れているような錯覚に陥ることがありすぎて、複雑な話になるとまったく聴けていない事実に、いずれぶち当たっていきます。

なぜなのか?

ヒトは、自分に取り入れる情報のほぼ8割を視覚から入れています。手が使えるようになり、二足歩行ができるようになったため、道具を使う歴史を経て、ますます二足歩行の時間が増えて、脳がどんどん大きくなり、重さにも耐えられるようになったため、1336g(平均)にまで到達したのです。目の位置や高さが加わり、五感の中の視覚から情報を取り入れることが最も効率的になったため、その生活様式も相俟って(あいまって)どんどんと視覚中心の情報収集に加速がつきました。

特に、ブルーカラーの生活手段が減ってきて、ますます視覚からの情報獲得はまだまだ続いていきます。文字をそのまま信じてしまい、匂い・音・味・触覚などを使うことなく、読んだ内容とその背景に見えている色などの情報を鵜呑みにしやすく、視覚は特に脳の使い方により個体差も大きなものになります。尚、他の4つの感覚は、退化の方向を向いているニンゲンのほうが多いと言われています。

その4つの中に入っている聴覚を発達させることが、これまで日本語とその周辺の生活音にまみれて暮らしてきたところに、英語のListeningを入れるという非日常を取り入れることなのですが、「ラクをすること」を選んでしまうと、やはり映像に頼りたくなる・・・。実際、音だけを聴くより、映像がついていたほうが楽しいのですから(笑)。わかったほうが楽しいので、それは相乗効果となり、どんどん純粋な音のみの情報獲得から離れていくことになります。

しかも映像は多くの可能性を秘めてきて、写真から動画へとどんどんこの200年弱発達してきました。ますます発達していくことでしょう。VRも夢などではなく、安価で日常に入り込んでくることはわりと近い将来の話になってきています。

ゆえに、さらに聴覚:耳のみで情報を得る力、は減っているわけです。

私の生徒さんにも、英語基礎コースを受講する前から、映画やyoutube で学んでいた方は、Listeningに対して自信があった様子でしたが、実際に音だけをCDや文字なしで聴くと、やっぱり聴こえてはいないのです。悲しいことですが、事実です。

だからこそ、順番を間違えず、音を認知していくListeningの学習法を身に着けていただきたく、映像だけで英語のListeningが上がると思わないでいただきたいのです。Listeningの基本がついて、聴覚が発達した場合においては、映像で強化するのはとってもいい方法です。文字に頼るのもいいです。が、基本になるListeningができないことに気づけないまま、数年以上を過ごしているということは、基本をすっ飛ばして「わかった気になっている状態」をずっと続けていくことになるわけです。

ぜひとも、正しいListeningの学習法を学んでくださいね。

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