05/10/2007 にアップした文章です。
最近の私は何が怖いかって、暑さ・・・。恐怖心の対象がおかしいのでは?という方は、冷房なんてアテにならぬことや健康への害を考えていないのだ。ホラー映画より、寝起きの化粧なしの彼女より、パチンコで1000回転以上出ないことより、ずっと独身でいることより、東京の夏というのは本当に怖いのだ。心底震えて涼しくなればいいのだけれども、まだ早いか・・・。
子どもの頃は夏が好きで好きで、いつまでも夏休みが終わらないでほしいと、真剣に跪いて、夕焼けや星や山や田んぼやでっかい古い樹などにまで祈ったもんなんだけれども、それが叶わなかったから夏が嫌いになったわけではなく、やはり、カリフォルニア暮らし18年半の賜物だわ・・・。
この過去19回の夏のうち、父が死んだ翌年に1回・ワインバーを出した2005年に1回経験しているのですが、去年は避けた(笑)。父の死んだ年には丸々夏を経験したのですが、2005年は13年後にわずか2週間で、そのあと台湾の夏(亜熱帯なのでもっとひどいかと思ったけれども、東京の夏のほうがひどい)を合計で3週間くらい。
そして、今年、短い期間であろうとも、通訳や教師などに通うために電車に乗る私としては、東京の夏は非常に怖いのだった・・・。当然、8月は緩やかになるとはいうものの、5月からこんな暑いんじゃーどうしてくれるんだか・・・。しかも、6月には梅雨がきて、寒かったり蒸したり忙しいらしい・・・。私の身体は、合計で17年半のカリフォルニアの地中海性気候に甘やかされすぎているので、暑さにはめっぽう弱い。さらに性格上、微妙な気温の変化に対して、集中しているときは相当に鈍感なので、日ごろ言っている防御だとか防衛なんてものがまったく機能しなくなってしまうのだった・・・。
すでに、一昨日あたりからのこの気候のよさのせいで、満員電車で人2倍近くぐったりして、汗まで久々にかいて(運動をしない限り、シリコンバレーで汗をかくなんてことはないと思うのだ。あるいは、日当たりがよすぎるところに強制的に居続けない限り・・・野球とかで?あとは、そうねぇ、ワイナリーなどに行ってすごい盆地で車の中が駐車中に記録的に上がってエアコンが効かないとか?)、そのあと新宿からビル街まで歩いて、空気調節を季節に合わせているので、当然、掻いた汗が引いたら涼しくて、くしゃみばかりしています。そして帰りもそれは同じで、夢中になって読書をして、家に戻って裸に近いくらいの状態になってごはんを食べて、やっぱりくしゃみをしているのだった(自嘲)。
けれども、私には、鼻水は本当に水と同じで、無色透明で流れるだけなので、特に苦しいわけでもないようだ・・・。今朝ちょっと兆候があったのだけれども、もう治った←基本的にとっても丈夫。
そして、東京の夏の何が怖いって、あのビルとビルのあいだやそばを通ったときの、エアコンの空気孔から出る熱気。あれはLethal Weapon(殺人凶器)と呼んでもいいですか?(真剣)洗顔についてのところで書いたのですが、私は熱いお湯で顔が洗えません。温泉は熱いお湯に徐々に慣れていくプロセスがやたらと好きなのですが、極端に熱い温泉はダメです。死ぬほど熱い温泉や激辛や豪勢や吝嗇などは、あまり意味のないこと、と私の頭には組み込まれており、それに身体も納得しているようです。なので、あの暑い夏に我慢しつつ、うんざりしつつ、アスファルトからの陽炎を見つめつつ(ごく近いのに)、汗を流し押さえ、不快度がもう限界にかなり近いぞと思っているときにあの空気、エアガンちっくなものを浴びると、その場で倒れそうですね・・・。いやいや、冗談じゃーなくてね・・・。
私は調布の深大寺という田舎に育ったので、エアコンは中学校2年まで家にはありませんでした。家と家の感覚がちょっとは空いており、今のように敷地に目いっぱいギリギリな建て方はしておらず、隣のエアコンで死にそうになったことはありません。
ところが、今、町中を歩くとけっこうどこでもエアガンが銃撃される可能性があるじゃーないですか…。アレは恐怖です。アレがイチバン怖いのだということを明言しておきます。
その次に不安なのが、人々の体臭ですか・・・。なにしろProximity(個人空間)が広いところにいたので、日本の、特に東京の個人空間の狭さには、まだまだ慣れているところです。気温上昇に連れて、ヒトが温度調節を行い、さらに毛穴からの匂いも増加することになります。化粧品の匂いも増えていくし、整髪料の匂いも増えていく。汗だけじゃーないのだ。それが混ざったものが曲者なのだ。喫煙者なのでそれほど匂いに敏感ではないと思ってきたのですが、実際はこの個人空間のせいだったのだろうと思うのです。日本に居た頃でも、オフィス勤めをしたことがなかったせいで満員電車にも乗らなかったし、移動は車はバイクという贅沢を貫き通したせいで(実際は終電が終わっても働いていた、という現状だったんですが)、私はこれに喘いだことがなく、ウェイトレスをしている頃は食べ物の匂いを感じるのは当たり前だと思っていたようなところがある。
昨今、電車通勤をするようになり、自分の胸元から立ち上ってくる匂いに気づいてしまうくらいですから、他人のものを「異臭」と認める度合いにも、「気づかぬうちに認識してしまい、けっこう敏感なんじゃん・・・」と呆れている状態なのだった・・・(汗)。
これもきっとつらいことでしょう・・・。第2の難点。
けれども、考えてみるに、その代償として、かき氷が食べられるんだなぁ、とか、冷やし中華が選べるほどに贅沢できるんだなぁ、とか、夏祭りも見れるんだなぁ、などと思って、自分を激励することに発想転換できるところが、私の取り柄でしょう。もう金魚すくいはできないにしろ、夏祭りはやはり秋祭りとは違う風情があるので、また楽しめます。盆踊りなんて、日系人主催のもの以外は、もう25年くらい見ていないかもしれないし・・・。いまさら炭坑節の歌詞を憶えているのだろうか?(きっと憶えているんだよね・・・汗)
日本に戻って住んでいいところは、この四季折々感です。地中海性気候では2種(乾季と雨季)だったので、微妙な筆舌に尽くしがたい差があったにしろ、やはりなつかしい。東京が変わったことで、ビルが増えたことや、緑が減ったことで、喘ぐことはあるにしろ、やはり四季というのはいいものです。
不安はあるにしろ、西さんが夕べ、「やっぱり夏が好きだ!」と力強く言ったことを支えにして、夏を迎えようと思います。うどちゃんたちも来ることになるし、いっしょにならばきっと過ごせることでしょう。ただし、マンションは暑くなるのでエアコンをもう一台買う予定になっています・・・。24時間稼動せねばならぬことになるのでしょう。ちなみに彼らはエアコンが大嫌いです。エアコンがついていることを気づかれぬくらいな微調整を要求されることになりますが、それは母にやってもらう予定。
6月には彼らが慣れる前に、京都に行きますが、それが今の最大の楽しみです。大学院入学の誘惑はまだまだ続いているのでした。稼ぐ道にもバラエティができて、かなりうれしいところです。
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