Jan 14, 2006 に書いた文章です。
PTSD以降はめっきり落ち着きを身につけたように見える私ですが、実際はコントロールを身につけたに過ぎず、ひとりでいるときはやはりかなりな速さでいろいろなことをしています。他人といっしょにいてゆっくり落ち着いて見えるスピードは、映画を見ているときに、考え事もしながら、タバコと飲み物をスタンバイしつつ、爪切りを使い、ローションをスタンバイし、本を一冊横に置きチラ読みしているときなのでしょう。傍目には、映画を見ているようにしか映らないはずです。
「疲れさせる人だなぁ」というのは、私を傷つける言葉としてはとても有効です。日頃からいつも気にしているので、敏感なエリアなのです。そもそも、私は誰かとべったりくっついていることが好きではなく、行き着けのお鮨やさんも最初から入りびたりはしませんでした。どんなに間隔が近くても1週間。ビジネスディナーがあるときには、それより短いときもありましたが、そういうときにはマスターやおかみさんと話すわけでもなく、常連さんと交わる時間もありません。親友とも、つい先ごろ、3年ぶりにナマミでは会いました。人にはいろいろ事情があり、海外に住んでいるとそのくらい開いてしまうこともあります>が、今回は最長だなぁ。もちろん、戸籍上の夫であるパートナーとも、最長で7ヶ月くらいは会わないことはあります。毎日、電話かメールはしていますが、特にべったりはしていません。こんな様子なので、私のことを「ネコ型だねぇ」と言う人は多いのですが、そのネコにはけっこうべったりしています(笑)。私のほうがお願いして抱かせてもらったり、いっしょに寝てもらうように懇願しないと、彼らは自分たちのあいだでのスキンシップで充分なせいもあり、けっこう薄情です。
私の愛情量は若い頃の恋愛を振り返ってみても、余りあるくらい無駄に多く、本人が欲しいものではないものまで押し付けがましいところがあるので、会わないくらいが丁度いいのです。細かいところに気づいてしまうので、相手を疲れさせてしまうのはやはり自分でわかっています。その愛情のキャッチボールを相互でやろうとすると、キャパが必然的に違う場合は相手のほうが、大量を献血した直後のようにぐったりしてしまいます。
このステートメント;「あなたは他人を疲れさせる人だなぁ」は真実なのですよ・・・。
私が料理をしているところを見るのは、最初のうちは中国雑技団を見ているようでおもしろいかもしれませんが、いっしょに同じ作業をやっていると、完全には払拭できない競争心がある場合には、とてもイライラすると思います。ビジネスパートナーはとてもマイペースなので、私がしていることを気にしません。彼はとても寛大でおおらかな人なのです。餃子を皮に包んでいても、真横でやっている私のスピードは気にならないようです。最初は、彼が1個包むあいだに、私は4個作っていましたが、3年後には、彼が1個、私が2個に進歩していました。すばらしい♪パートナーのほうは、私のスピードを基準にして暮らしているので、気にならない模様ですが、きっとその概念は、離婚することがあれば、他の誰かと暮らしていくのには少し障害になるかもしれません。
ある人は、私のタイピングの音を聴き続けるだけでイライラすると言いました。同じオフィスで働けないということです。なぜ、タイプすることが次から次へと頭に浮かんでくるのか、というのもそうですが、タイプのスピードも速く、指がどんどん動くことや、筆圧が高いためにタイピングの強さで起きる音が大きいのだそうです。私は、がっちりしっかり固いキーボードが好きなので、さらに音は響くのでしょう。
買い物をするにしろ、ごみを捨てるにしろ、お風呂に入るにしろ、私はどうしても無駄な動きを作らないようにと頭の中で算段して、合理的に動くようにしています。いっしょに買い物に行っても、私にはシステムができあがっており、他人と買い物するのは相手がきっと迷惑だと思います。買い物リストを作らずとも私には買い忘れはほぼないですし、献立を決めてから買い物するわけではなく、安いものを買っておいてそのあと献立を決めるので、特に不自由もありません。乾物はいくら買い置きしておいても腐るわけではないので、食品庫はいつも豊富です。
休日チャットで参加者が楽しみにしていたのが、私がシャワーを終える分数と、何を何分で作り終わるか?の速さです。海外在住者というAOLのチャットでは、時間がバラバラなせいか、けっこう長いあいだ、チャットも廃れないで、知り合いとチャットができました。麻婆豆腐は何分で出来上がるか?(丸美屋やCook-Doは使いませんよ・笑)などは、本気でみんなおもしろがってくれたものです。シャワーは8分平均くらいだったので、いつも「ちゃんと洗っていない疑惑」を持たれていました。が、私はちゃんと洗わないことなどできませんから・・・。
私を生んで育てた母でさえ、私と長くいっしょにいるのは苦痛だと言います。そんなわけで、10・11月の2ヶ月、彼女はひょいひょい買い物に出かけたり、郵便局や銀行に代わりに行ってくれたりしていましたし、私がパチンコに行くのは「お金を失うと怖い」ものの、居なくなることはとてもうれしい数時間だったようです。が、私は洋裁ができないし、整理整頓が苦手なので、彼女よりスピードが遅いことがいくつかあり、たまに、その鬱陶しさについて学んでいます。あ、あとね、彼女は食べるのが速いんだ(爆)。胃腸が心配だよ・・・。
私はつい最近まで、パートナーのことを「とろちゃん」だと思っていたのです。「とろちゃん」とはゆったりしたスピードの遅い人全般を指すのですが、我が家ではそれは差別用語ではありません。私基準で世の中は廻っていないので。が、彼が「ねね、○×さんは自分よりとろちゃんだよ」とうれしそうに教えてくれるのを憶えておき、その後、その方に会ったときに確かめると本当だ!というのがどんどん増えていったのです。が、そんなのは、おそらく、彼が勤めていた会社の環境がもたらすものだろう、と思っていたのです。ここ6年も、台湾の国民性の傾向なのではないか?と思っていたのですが、どうやら、彼はやはりとろちゃんではないようです。
私が唯一、他人と同じスピードでできることが、食事です。16歳から24歳までなんらかの形でウェイトレスをしていたので、賄いが出るとものすごい食のスピードを褒められていたのですが、22歳で足長おじさん(たち)に出会い、あちこち連れて行ってもらえるようになって、それはとても恥ずかしいことだと知りました。さらに、歳の行った彼らは、健康に悪いことを教えてくれました。そのせいで、私は食事だけは遅くすることができ続けています。が、食事中に飲む酒を飲むスピードと言ったら・・・。同席しなければわかりませんや(汗)。目を点にしてください。
親友によく言われるのは、「大人になっても飴玉が溶けるのを待ちきれなくて噛み砕いてしまう」というアナロジー(喩え)です。彼女もかなりのスピードで、自分の得意分野をこなすのです。マインド的にも頭の回転が全般的に速いです。彼女は、まだ生涯で一度も飴玉を噛み砕かず、ゆっくり舐めたままで終わったことがありません。私は、ありますよ>数回だけ(笑)。でも、意識していないとできないですね。さらに最近追加して言われるのが、「のど飴は溶かして舐めていないと効果ないじゃん」ということ。確かにそうだよ・・・。
私の洗面台には、3分砂時計があります。歯磨きを3分しなければならぬ、と思って意識しているからです。
こんなふうに、私は他人を疲れさせるので、いっしょに暮らさないほうがよさそうです。が、限られた時間のパーティーや飲み会は楽しいですから、ぜひぜひどうぞ♪
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