08/16/2007 にアップした文章です。
昨日、勉強のコツについて書いたのですが、どうも私のほうが消化不良です。近頃引き受けた在宅仕事で、論文等の添削というのがあり、最初に引き受けたのが、有名大学の大学院の地理学の論文だったのですが、地域だけがピックアップしてあり、テーマから章立てから何から、白紙状態のところから始まったのです。アメリカの大学時代にもよくやられたことなのですが、私のひらめきは悪くないらしい。よくアイディアを盗まれたのです。ま、そのせいもあり、無事、私のアイディアは採用され、それについてまだまだ質問メールが来る状態です。そこで心配になったのが、教育機関での学習だい!
大人になったみなさんならば、おそらく、義務教育以上は卒業しておられるし、高等教育も受けている場合もあるでしょう。私は、生涯学生!を目標に抱いており、勉強が好きなのだ・・・。変わっているとよく言われるのですが、他にこのくらいできる取り得が見つからなかったのだからしょーもない(爆)。家事も運動も遊びも、基準以上にはできると思うのではありますが(ここでの論議は、何が基準なのか?なのだが・・・)、どうも情熱を傾けられず、まだまだ私の知らないことがあり、学んでいくのは、「天国の階段を登ることができる手段」と考えるに至るのです。
昨日も、仕事から戻ると、ダイアナ妃の事故直前までの軌跡を辿るドキュメンタリー風の番組を、女優の黒木瞳が追いかけていたのですが、私はあんな番組ごときに泣けたのでした(自嘲)。特に黒木瞳だったから泣けたわけではなく、ダイアナ妃の存在や軌跡に泣けたというやつでしょう。毎日泣くという習慣は、帰国してからも崩れておらず、なんだか泣くよなぁ(爆)。AIDS患者に握手が自然にできた彼女の天性や、ボランティア活動に生きることを決めたあたりの動機について、どうも泣けてきたわけです。ところが、純粋に泣けるわけでもなく、黒木瞳の英語の発音が悪いのが気になり、「宝塚で初見の曲も歌えるほどいい耳を持っており、ダンスもできるのに、どうしてこんなに活用できていないのか?」と不思議に思っていたり(苦笑)、彼女は結婚前に、私と地理的にごく近い場所に数ヶ月ほど住んでおり(Northern CaliforniaのSan Anselmo。http://www.townofsananselmo.org/ )そこでの英語経験は役立たなかったのか?とぼーっと考えていました。それもこれも、英語を教える中で資料になるので、ちょっと考えてしまいつつ、まぁ、泣いていたわけです(笑)。
義務教育のあいだ、子どもたちは塾に行き、勉強を進めていき、いい学校に進学することが、世の中の定石になっているようです。私は、この定石である順番をぐちゃぐちゃにしたやつなので、どうもこの案に素直に従えないというのがあります。どうしても、心理的にSelfを大切にする傾向のひとつです(笑)。いろいろな道筋があっていいのですが、どうしてこう「定型」に嵌めるのか?は、未だに謎で、相撲協会の非常識が露呈されたり、参院選後の内閣の動きを見ても、「定石・定型」には、一旦崩れたら後戻りしにくい弱点があるように感じられてなりません。
結果論にしかならぬのですが、私の同級生で、小学校・中学校時代、遊ぶ時間を削って一生懸命勉強していた(実はさせられていた)子たちは、半分ちょいほどしか志望校に入れず、大学に至ってはもっと低い確率になり、大人として本当に倖せになったかは疑問・・・。当時新設校だった、調布北高校というのは、エリート校になると有名だったのですが、当時の偏差値は67予測で、今じゃ、59だ・・・(汗)。こうして、東京の都立校は、どんどん落ち目になっているのでしょうが、当時は、みな私立に行けるほどのお金はなかったのだ。ところが、私立はやはり経営状態がいいのでしょう。かなりの学校がキープしている模様です>http://school.quu.cc/rank/shiritsu.html
さて、私は?といえば、友だちにつきあって都立の高校を選択し、数学の試験問題の名前を書き忘れ、採点対象にもならず落ち、滑り止めを選んでいなかったせいで、私立の二次試験に合格し、そこに3年間ふてくされて通ったのですが、その暗いかもしれない過去は、私をそれほど変えることはありませんでした。宿題も提出しないか、学校でその場でやるか、を中学時代同様に続け、それでも六大学を受験し、お金が貯まっていなかったために浪人は最初から決めてあり、1年のうち10ヶ月バイトしお金を貯めて、その後、ちゃんと六大学のひとつに行くのでした。
要するに、私は勉強をほぼしないで大学に行ったわけです。なぜならばそこで勉強ができると思ったから。中学のときにイチバンインパクトをいただいた先生は、小松奎文先生というのですが、彼は理科の先生で、私の卒業後、校長先生にまでなり、リタイヤし、出版物を1つ出すに至り、セミナーや講演会などもやられているようです。彼が私に教えてくれたことは、「自分で考える力をつけること」だったので、それさえ守ればいいや、と単純に考えており、日々のコツコツした努力というものを、大勘違いしてやらなかったわけです。コレは私だからよかったものの、他の人にはオススメしないのですが(爆)。
どちらにしろ、私は、その後、またもや大学に幻滅し、手に職をつけるために、アメリカ留学を決めて、その資金を貯めるためにバイト三昧(4つ掛け持ち)を3年弱するのですが、そのときも英語学校に通ったりするような用意周到さはなく、「行けば学べる」と、またもやバカな期待をしていたわけです。奇しくも、このときだけは、本当にそうなったのですが・・・(汗)。
結論ですが、その子の性格にもよりますが、勉強は自分がしたいと思うようになってからするのが最も潮時だと思うのです。それは個人によって違いますから、ある程度強制がないと、「生涯その気にならぬ」と心配する親御さんがいるかもしれません。が、何も机に向う勉強だけが学習ではなく、大工仕事であっても、料理であっても、機械いじりでも、何でもいいわけです。サバイバルスキルのうちの「メシの種」さえ、何かあれば。ひとつではなく、何個もあることが理想的ではありますが、学歴はそのサバイバルスキルを保証するものでもなく、むしろ、高学歴なのに稼げない人々というのは、蔓延している気がします。なので、専門学校や大学の質が問われているわけです。
私は順番をぐちゃぐちゃにしましたが、その潮時が未だに続いています。おかげさまで、頭は悪くないと思えるようになりましたし、その気になったときに、空いた時間に稼いで食べることも叶っています。まぁ、大金を稼ぎたいというのが本音ですが、まだまだ来ないようです(苦笑)。それよりも、私は他の子たちが、親に「勉強しなさいっ!」と怒鳴られたり脅されたりしていたあいだ、外で泥だらけになって遊び、自分で創意工夫をして遊び道具を開発し、一見無為に見える遊びに没頭できた贅沢を、今、愛おしく胸に抱いています。
そもそも、何もしないでただ生きていくというのは、苦痛すぎるので、たいていの人は、時期が来たら何かちゃんと真剣に取り組むもんだよね・・・>NEETな人々も焦っていると思うのですが、強制されたせいで、PTSDまでいかないトラウマちっくなもので自由な振る舞いを抑圧されているように思う・・・。
私は、義務教育では、「母国語を駆使する環境を整えること=読書をしたり、書いたり、会話したり、聞いたりすることを励行する」、「わからないことがあったら放置せず調べる=調べる術を学ぶ」、「サバイバルのために必要なスキルを身につける=食べる・着る・眠る、の他、世の中の仕組みについて知る。特に社会生活に必要なことを身につける」の3つのみが、のちの「機が熟すまで」のポイントであると考えています。
だから、義務教育のなかで、クレジットについて、だとか、サービス業の流れなどもやれば、貨幣制度の大切さを学んだり、詐欺に遭わなくなると思うんだよねぇ・・・。大災害時に自分や家人がどこに避難することになっているか、チェックしたほうがいいってば・・・。浸透しているのか?
イヤイヤながらに公文式を小学生でやるよりは、大人になってからあのバカらしく見える反復練習をするのは、やる気があるがゆえに、相当楽しい。積み重ねしていく中で、欠落したものがあれば、大人になってからでも、いくらでもチャレンジできることは、憶えておいてもらいたいです。取り返しのつかないことは、生命や健康以外に、それほどないのです。
まぁ、確かに「機が熟すまで」を待ち続けることもあるのでしょう。それは、ヒトとしての限りある時間について、真剣に考えられなかったせいで、義務教育のなかでの大切な「サバイバルスキル」を身につけていないせいです。そういう大人は実に多く、私は母の中にも欠落したところを見出してしまいます(笑)←地図を上下左右で読むんだよぉ・・・。東西南北で読んでくれよ・・・(汗)。
Steinerなどが提唱している、子どもの時期は「意志」を育てよ、というのに、私は賛成です。意志さえあれば、あとは行動がついてくるように、自分が躾ければよろし。動機付けがないまま、無理やり勉強をしてもしょーもない・・・。それは、大学院生の添削をしていても、英語を教えていても、強く思うことです。自分の意志の芽を摘むような出来事があったときに、社会動物としては、親身になって相手の立場になって考えることができるようになる、という「共感」もサバイバルスキルなわけです。これが足りない人々は多いよ、昨今・・・。
校長センセの講演で、サバイバルスキルについてお話になることがあれば、ぜひぜひ原稿を送ってください(笑)。私も、セミナーの参考資料にしたいです(パクりませんから・・・)←自分が稼ぐのかい(爆)。
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