英語教師をプロとしてやるようになってからはや1ヵ月半。最初に持ったクラスには愛着があり、いろいろなバックグラウンドがある人々の中から、カルチャーセンターで英語を学ぶという共通点を持った人々の中には、さらなる共通点が見出せ、私は効率のよい動機づけができるように、この1ヶ月半「種まき」をしてきました。ところが、やはり隔週というのがきつい。3回が終わったところで、3回目までの結果の実感というのがありましたが、準備というのはたいへんに根気が必要なのだということを、ひしひしと感じるのであります。
私の生徒さんは、現在7名。1時間15分ではとても足りないと感じてしまうのは、私の力量のなさです。コレも伝えたい、アレも伝えたい、と余計なインフォではないだろうか?と段階的理解を見つつも、「楽しみ」が増えるようなことのほうが、ずっと時間を食ってしまいます(笑)。さらに私は、生徒さんたちの共通点である、女性であること・既婚であること、を見極めたうえで、「オトク感」を実感してもらうため、自腹を切って時間をサービスしています。ひとつは、自分のプライベートタイムにおける宿題を見ることや相談に乗ること。もうひとつは、実際の授業を延長すること。教室の空き時間の許す限り、なるべく長くやろうと考えており、これは8月いっぱいまではやろうと思えばできるわけです>センターのスケジュールの組み方で。
3回をいっしょに過ごしてきて、ここまででわかったことは、
- 主婦のみなさま方は、英語にかこつけてファーストネームで呼ばれることは、まんざらでもないということ。おそらく、日常呼ばれ慣れている呼称の中には、ファーストネームは少ないのでしょう。英語であるから、そのファーストネームに照れることもなく、当たり前であるファーストネームを満喫できる場になっているようです。ところが、チャンポンなのが、私のことをファーストネームで呼びきらない(笑)。先生・Teacher・My teacherなどになってしまい、距離感がやはり日本人なのですね(笑)。ここのところは、改良点なのかもしれないです。私は、ファーストネームで呼ばれることに対して、自分の生徒さんであれば、しかも英語であれば、まったく抵抗はないことは伝えているつもりでしたが、まだまだ心と身体で理解されきっていない模様・・・。
- 私が英語を教えているスタンスというのは、「あくまで自助・独学のためのガイダンス」であり、最終的な結果は「己の目標と計画と実行に掛かっている」ということ、を、3回目まで毎回クドクドと繰り返しています。そのハードルを簡単にするために、①目標の立て方 ②計画の仕方 ③勉強の仕方 ④ともすれば軌道から外れる心的作用など を披露させていただいているわけです。やはり、学び方というのが根本的に違うものを改善するのは、時間がかかります。④を強調し、「それはあなたのせいではない。私たちが育ってきた環境の中から抵抗なく受け取って慣れてきてしまったものだ。だから新しい考え方や態度でやっていこう」という期間なのですが、個人差があるので、フルにわかってくれている人とそうではない人とは分かれてしまいます。
- 隔週なので、宿題・課題という名のつくものはありますが、実際は、それをやろうがやるまいが、結果的には自分の英語力が伸びるか伸びないか、だけの問題だということは伝えてあります。クラスメイトと競争する必要がないことも伝えてあります。が、どうもこのへんは日本人なのだなぁ、と苦笑。「勤勉であること」は体裁のためにだったり、習慣だったり、あるべき姿だからやっていたりする、ということが多い。どうしても「まずは己のため」にやっていただきたいのだけれども、やはりそういった心の持ちようというのは1ヶ月半で、私と過ごした6時間程度では変わるわけもないのか・・・。
振り返ると、「準備」というのはとてもたいへんなことなのだ、と改めて実感しているわけです。しかも、私個人のことではなく、他人のことなので、非常にもどかしい(爆)。
たとえば、サボることについての罪悪感、これは持たないでほしいと繰り返しています。私が出している課題には、「毎日ジャーナルを英語で書くこと」というのがあるのですが、最低で1日1行。サボったら翌日2行。3日サボったら4行というふうでいいのだ、というふうに言ってあるのですが、それが紙の上に残るのがどうもダメらしい(爆)。さらに、クラスメイトのことを褒めすぎてもダメだし、本人のことを褒めても顔を赤らめたりする(笑)。私は褒めるのは大得意なのですね・・・。自分に褒められるべき美徳が少ないせいなのか、他人の美徳には心から気づいてしまうわけです。そういった美徳を褒めすぎることはほぼないと思っており、特に大げさに「あなたは日本の女性首相第一号になれるわ」などというトンチンカンなことを言って褒めているわけでもないので(笑)。でも、やはり女性であり、既婚であり、お子さんを育てたことがある方が大半なせいなのか、自分にスポットライトが来ると照れるし、他人にスポットライトが当たると第3者的に引いてしまうところがある・・・(公開番組の収録に参加しているような、実感が伴わない感じ?)。
いろいろな英会話教室や英語の取得方法についての広告や商売は、枚挙に暇がありませんが、私のやっている方法は、手前味噌になりますが、たいへんに効果的だと思うのです。心的出発点の調整を行いつつ、英語の教材そのものが簡単なときに準備をする。
7人の生徒さんのうち、Native Speakersに習った経験のある方が3名いましたが、どうしても上達しなかった。それはなぜなのか?などを説明すると納得なわけですよ・・・。
私のように外地(こんな古い言い方・爆)まで自分の意志で出向き、そのための準備に2年半もかけて貯金までしており、生活全部を変えようという意気込みがあれば、どんな環境であっても、心的出発点の調整はほぼ理想的になっているのです。だからアメリカでNative Speakersに習っても効率を見出すことができた。それでも英語以外の何かを学ぶためには、1年弱かかりました。毎日通っても、です。
日本に居ながら、生活そのものを英語漬けにせず、1日1時間+自分が英語に充てたい時間だけで、どうやったら英語使いになれるのか?コレはもう、心理的な準備以外にないし、勉強法にも効率を求めるしかないわけです。
私は『3年』を、自分の生徒さんたちにお約束しています。3回しか授業はしていないのですが、すでに耳がこなれてきていることがわかります。LとRの発音の聞き分けができている・・・。聴き分けじゃないんですよ、聞き分けです。そのちょっとしたテクニックを披露するだけで、Australia, Congratulationsなど、LとRのスペルまでがきちんとできるようになってきている。ちょっと感動です。だからお金じゃないなぁ、と思える先生なわけでした。いやぁ、思春期対象だとまた違うのかなぁ?
ところが、その成果をセンターでも見ていただき、よその支店でも秋からの講座を持たせていただくことになり、同じところでは、小学生と母親の英語教室や、ビジネスマンのための英語など、多数の企画が上がっています。心理学のほうもピンポイントで作戦を練ろう!じゃ、いっしょにごはんを食べよう!というところで、その支店の社員研修もやってほしいと依頼されました。
やはり、教師や通訳の2本化のほうがずっと簡単という西さんの言葉に嘘偽りはないようです・・・。準備が肝心なのね・・・。Implementです。これから英語をマスターしたいという方は、心的準備チェックを怠りなきよう♪