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ジョウホウショリノウリョク

 [1999年08月23日(月)]に書いた文章です。

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人間とコンピューターの大きな違いを誰しも一度や二度は考えたことがあると思います。ましてやこれだけPCを使う人も用途も多くなった昨今です。

人間の頭と心を私は抽斗などという古風なモノによくたとえます。情報処理というのは、外界から刺激を受け、感覚器官が反応し受容体で受け、そこで脳とさらに心の現象になります。もちろん身体がやっていることですが、脳細胞で処理されるときに心の現象にもなります。

英語では この頭と心の情報処理することを Cognition(認知) と言います。認知したことを抽斗に整理してしまってあります。 Cognitive psychology(認知心理学)という分野では、人間の頭と心を地図やコンピューターにたとえてみたりします。詳しく話すと長ったらしくなるので割愛しますが、とにかく感覚や知覚と同じく、人間の行動を規定する媒体のひとつだってことです。

感覚(Sensation)は耳や鼻や目や皮膚などが刺激に反応して、神経を通って脳に到達してそれを受容体が受け、反応が続いて経験する、心の現象です。この世には厳密にいうとまったく同じモノはないので、人間の身体も造りは同じに見えますが多少の差異があり、この感覚も個人差があります。

知覚(Perception)はこれらの感覚器官を通じて得られた情報を元にして、外界の対象の性質・形態・関係などを把握することです。記憶や経験と密接な関係があって、その心の現象や状態が情報処理をするコンピューターにたとえられたり、いろいろな印がついた地図にたとえられたりするわけです。これにも大きな個人差があります。

機種が違うようなもんですね、コンピューターにたとえると。抽斗の数やその使用頻度や整理の仕方が違うようなもんですね、抽斗で言うと。地図で言うと範囲や細かさや印の違いみたいなもんです。

けれどもこうしてぼーっとしているように見えても人間の身体はうまくできていて、ちゃんと外界を取り込むようになっています。まずはコレに感謝。

人間がコンピューターや地図や抽斗と違うのは、司令する主体が個人に大きくあることです。PCは操作する人間がいないと電源も入りません。そこに太陽や痛みや色があっても、電源が入っていなければ情報処理は始められないわけです。人間の身体がオンーオフ状態ごくごく多少効くようになるのは、情報処理を積み重ねた結果主体が身体と相談して培ったモノです。オフ状態にするのは難しいぞ・・・。インドの行者で痛みを感じない人がいますよね。あれは身体の自然に逆行して心の現象に挑んでいる状態です。

私はテクノロジーを崇拝していないし、その情報をいち早く取り入れようという気がないので、主体がコンピューターにあるインドの行者的PCがある、という事実は今日現在知らないのですが、もしもあるなら逢いたいなぁ。あ、電源を入れっぱなし、とか、アプリケーションを開く前に、という意味でね。でも怖いかなぁ。

PCを便利に自分勝手に使わせてもらっている私ですが、私はつくづく人間でよかったなぁと思います。論理に終始し、情報処理能力が一貫していないことに、私は人間のヨロコビを見出します。それで面倒なこともままあるくせに。

これだけテクノロジーが進んだ時代になっても、人間の世界観・価値観はさまざまです。情報が多くなりすぎて困ったと嘆く人もたくさん出てきました。シンプルな暮らしがなつかしいと。

私も時々めちゃくちゃ反省します。死に絶えてしまった珍種みたいな反応をする部分のわりとたくさんあるわたくしが、なぜコンピューターのような情報処理能力まで身につけてしまったのか、あるいは元々そのように習慣に支配される潜在能力があってそれを助長してきたのか、その真偽は謎です。

あまり深く考えていないときには、習慣的なかなり予測できる行動を人間は取ります。私もおそらく例外ではないのですが、考えないで何かを行動するのは怖いです。考えないで行動できちゃうこの恐怖感に私はちょっと囚われすぎ、というところがあります。だから手術を決めるまでに「私だったら即座にやったわよ」と友達に厭味を言われるところを、私は7ヵ月半もかかっちゃうわけです。

トイレに行って手を洗うのが習慣、というのはきっとほとんどの人が同意するでしょう。何も考えないで「衛生のため」と方法や所要時間などにバラエティがあるとしても大抵の人は洗うことでしょう。

しかし、西さんを始めとする私の知り合いの一部は違います←衝撃??

見えない細菌が怖い、とする人がいます。程度こそ違え、ごく習慣的に手を洗う人も洗わない人も、衛生を考えていることに変りはありません。ただ一部、まったく考えてない人も実在するのは事実です・・・。映画 As Good As It Gets で ジャック・ニコルソンが演じる主人公は素人が言う、潔癖症です。これはもう少し複雑な理由や兆候がありますが、彼のはものすごく軽度です。

私が生物を習っていたコミュニティカレッジの数学・科学部署にいた生物関係の先生たち10人中8人は、公共トイレで手を洗いません。西さんもそういう人なのでその話をしたらものすごく上機嫌でした☆私たちが「洗って落とせる」と信じている種類のばい菌よりも、多種で強力で性質のわからないばい菌を、蛇口やペーパータオルの取っ手から自分の手につけることが怖い、というのは異常でしょうか?その先生たちは「自分が納得できる方法で公共トイレではない別の場所で手をきれいにしている」というわけです。

西さんは「自分のばい菌なら身体も責任がかなり持てていて、免疫もある」という論理です。確かに彼は風邪もひかないし強靭な体力だし、と他の情報を私が頭のなかで処理してみてもかなり説得力があります・・・。

コンピューターのようであったらこんなユニークな情報処理のバラエティを得ることはできるんでしょうか?いつかコンピューターがこのような個性的な情報処理をするテクノロジーまでも、人間は手に入れてしまうのでしょうか?

人間がしなくなったことはたくさんあります。洗濯板をまだまだ使っている人たくさんいるでしょうか?手書きの手紙のほうがE-mailよりも多いよ、という人はまだまだたくさんいるでしょうか?手紙のほうが電話より話が通じる、と信じている人はまだまだたくさんいるでしょうか?携帯電話に頼らないでじっと待ち合わせ場所で長いあいだ待てる人はまだまだたくさんいるでしょうか?

便利で合理的なモノをどんどん取り入れて便利な暮らしを謳歌したいという欲は私にもたくさんあります。けれどもやっぱりいつもどこかで、脳みそと心でするジョウホウショリノウリョクがいちばん大切なんだよ、とまだまだ人間の力と未来を堅く信じているわたくしです。

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Precious One English Schoolでは、この情報処理能力を心理レッスンに入れています。どうしてもやりかたった項目ですね。いかに賢い人でも、この能力をどう研ぎ澄ますか?を考えていかないと、結果、心が行き届かないようなモノになってしまう可能性がありますので。みなさんにうまく伝わるレッスンやってます!情報処理能力4

こんなに分かれていること知ってましたか?何気ない暮らしだとこうした情報処理してませんね。

情報処理能力3

ヒトの短期記憶やら感覚記憶などについて研究した人です。7ってやっぱりミステリーナンバーなのですよ♪

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