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パクリ・コピーについてのあれこれ

07/17/2006 にアップした文章です

 

ライセンシングを進めて、弊社のOEM製品の代理店制度を進めようとしているものがいくつかありますが、心配なのがコレ;パクリやコピー問題。実際のところは、製品を作っているほとんどが中国であることが、国際的常識です。が・・・、中国の文化なのかモラルなのか、パクリやコピーについて、彼らにはまったく罪悪感はない。悪いことだと思っていないようでさえある。これがわからなければ、肖像権や著作権もわからないだろうし、どんなに生産産業でお金を得ても、将来は暗いのではないかな、と心配もしているところです。

古今東西、パクリやコピーは行われてきましたが、もう21世紀じゃん・・・。そろそろ本気で取り掛からないといけません。知的財産などの形にしにくいものについて、莫大なお金を生むであろう医学や工業技術について、守っていかなければならないリスクが増えると、せっかくのアイディアやいいものも、発案者が世間に出しにくくなります。同時に、世間に出さず、秘密裏に保存しておくことで、無責任な第三者に利用されるリスクも高くなります。

けっこう深刻な問題よ、これ・・・・。

イチバン辛酸を舐めているのが、おそらく日本の電気・電子機器業者なのでしょう。さらに、経済的負担はどのくらいなのかわかりませんが、食べ物のそっくりパクリなどは当然のようにたくさんの店でものすごい数が売られています。世界中のどこにでもある現象なのか?最初のうちはそうだったのでしょうが、政府や行政が管理することで、少しずつ減ってきて、きちんと知的財産や著作権、肖像権などを認識した社会もたくさんあります。

70年代、日本が世界を唸らせた「世界の奇跡のうちのひとつ;戦後の日本の経済的復興」は、そのパクリ・コピーがなかったことが大きなひとつの原因ではないかと思うのです。原型を徹底して解析し、学び、さらに改良し、模倣という真似・コピーに留まらず、技術的にもデザイン的にも改良版を出すことで、実用新案や特許などをクリアし、さらにいいものを世の中に出してきたことにあると、私は個人的に強く信じています。

だってぇ、アメリカのTVってすごかったんだよ・・・・。って、たぶん今もかなりすごいんですが・・・(笑)。そもそも、TV装置はイギリス人が画期的アイディアとして提案したのですが、実際に装置化の発明したのは、ドイツ人でした。1884年のことです。その3年後、ドイツのブラウン氏がブラウン管を発明し、1911年にはロシア人によるTVの送信実験の初公開に成功しました。日本では1939年NHK技研による初公開でしたから、最初のレースからはかなり遅れていたのです(イギリスのBBCは1929年に実験放送を開始しています)。本格的なTV放映が開始されたのは、戦後の1953年でした。が、イギリスのBBCはその翌年の1954年にカラー放送を開始します。どのくらい日本が遅れていたか把握していただいて、私が上記に書いた日本の技術革新は、コピーやパクリで終わらず、徹底的改良への邁進により支えられていたことがわかります。

そのため、安保で騒がしい日本中のあちこちで、お父さんたちは残業をし、昭和30年代に三種の神器と言われた『白黒TV・洗濯機・冷蔵庫』を家族に経済的に保障し、その後、まだまだ突き進み、カラーTVとなり、マイカーを持てる家が増え、ステレオやエアコンまでどんどん登場しちゃうわけです。そのありがたみが当時わかっていた子どもたちが親になったとしたならば、子どもたちに携帯電話やPCやゲームなど、おいそれと買い与えてしまうこともかなり難しいことなのでしょうが、やはり日本は平和になってからこっち、ずっとボケてきました。あんなに当時労働した人々が嘆くのは当たり前のことに、私には感じられます。

私には昭和30年代はまったく記憶にありません。が、かなり初期の記憶をまだまだ持っているので、40年代の記憶は鮮明です。そういう貧乏が板についている私は、日本に戻ってきてから、北海道産の塩鮭のお茶漬けに三つ葉を入れられるだけで、(たいへんたいへん)Xたくさん倖せです。そのせいか、PCに手をつけたのは早かったものの、携帯にも最後まで抗ってきました。自分でお金払っている場合は、ただのケチなのかしら?(爆)

そして、他のアジア諸国や、製造業でしか生きていけないであろうグローバルエコノミーの仕組みの中、ハイチやベトナムやラオスやタイなど、どんどん進化しています。が、韓国の日本製品のパクリから移行し、今度はすごいよ、中国が・・・。台湾でも私はとてもびっくりしたのです。ほらほら、ワインバーの備品を買うときの話です。ステレオ設置のためのスピーカー、日本から純正BOSEを手に提げて持って行ってしまいました・・・。

台湾は複雑な国なので、簡単に説明できませんが、自分のことを「中国人(大陸人)」と呼ぶ人々と、「台湾人」と呼ぶ人々と、原住民に分かれています。その中の台湾人は、パクリやコピーに対しては抵抗感があるようです。やはり、中国文化に密接に関係していると思うのですが、その中国文化はあまりに広大で歴史が連なっており、私には正確な解析ができません。だいたい、晋と秦と清の年代をすぐさま順番に言えって言われても言えないんだから・・・←いやね、コレこの前、飲み屋で言われたのよ・・・。酔っ払ってたから答えられなかったのではなく、「すみません、勉強不足で知りません」と全面的にひれ伏して謝っておきました。

なぜ日本人は昭和3・40年代にパクリやコピーを頻繁にしなかったのか?それじゃやはり売れないからですよね。品物を判断する目がある人々は、パクリが安くても品質に対しての疑念を持ち買いません。品質を上げて改良し、さらに値段が同じかちょっと高いかくらいでないと信用しませんもん。だから日本語には、「安かろう悪かろう」という言葉があるくらいです。

「安いものはいい」と単純に考えられる人々がパクリをするのか?と少し考えてみたのですが、何しろ、私は中国人の友人たちにはアメリカで会っています。彼らは平均的中国人ではなく、中国人代表などではないのです。彼らは、プライバシーを尊重しますし、著作権やモノの貸し借りにも注意深いです。むしろ、私は白人の大学院生に自分の論文のアイディアをパクられて、教授にものすごい抗議をしたことがあります。アイディアを話したら、3日後には文化心理学の北京大学とUniversity of Michigan出身の教授が、なぜか私のアイディアを、One of my graduate students’ idea(ボク担当の大学院生のアイディア)と、授業中に紹介してたんだよっ!(爆) なので、証拠になると思い、彼のオフィスに押しかけて、私のアイディアのリサーチ方法や対象、テーマの煮詰めとその派生予測を2時間も話してしまいましたぜ・・・。あ・・・、それはよしとして・・・。

モノを作ることに、このようにプライドが持てるか持てないのか、というのが大いに関係あるような気がします。私の仕事は現在モノは作っていませんが、作るのが得意な人・会社・製品を探して、日本にまだ上陸していなかったり、売り方を失敗したがゆえに売れなかったものを開発しようとしています。その作る人々の情熱は、私にはとてもよくわかります。プライドがあればあるほど、リサーチは念入りで、モノはよく作られている、と比例をしっかり見ることができます。

しかし、この単純なパクリ・コピー問題が理解できねば、個人情報や著作権や肖像権問題など、きっとわかるはずもないんだろうな・・・。困ったことです。

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