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台湾について

2000年に書いた文章です

パートナーが台湾駐在になったのは、まだ彼が出張の多いビジネスマンをしていた頃の6年前です。正確には、5年と9ヶ月前になります。私はその間、7回?ほど台湾に出かけましたが、文句なしに好きになりました。どこに行こうがどこで遊ぼうが、誰と付き合おうが、「嫌いな点」はあって然りです。すべてが好きなどという人がいれば、それは生命体としてのサバイバル機能が本能としてきちんと設置されていないことになります。なので、少しだけの嫌いな点を除いては、私は台湾が大好きです。

逆に、ハワイがあまり好きではありません。亜熱帯の台湾も、常夏風の気質が人々に溢れているにも拘わらず、です。要するに、私は観光地が嫌いなのだね(笑)。たぶん、Honolulu近辺ではないハワイを見れば、きっと好きなところもたくさん見つかるに違いありません。が、イチバンには湿気がダメなのですよね・・・。

一般的には、日本の地図では、台湾は中国に属しているかのような解釈になっています。が、本当の本当にそうなのだろうか?と疑う人々は、アジアに興味がある人たちしかいないと思うのです。中国の属国・離れのような扱いをしていて、ごっちゃにしている人々が大半でしょう。例を挙げれば、統一前の西ドイツと東ドイツを同一視していたようなものです。政治的意味合いや成り立ちの歴史、人々の文化や確執など、それはそれは「似て非なるもの」だったわけです。シロアリが蟻ん子の一種だと思っているようなものです(シロアリは蟻とは縁もゆかりもなく、昆虫という共通項で、むしろゴキブリと近いのです。起源も、シロアリが3億年ほど前で、蟻は2億年ほど前です。このアリってつけたところがそもそもガンですよね。英語の名前では隔絶されています。シロアリ;termite アリ;ant)。

(ここで考える。このようなトリビアはこんなときに役立っているだけで、パートナーもついこの前の10月にシロアリが蟻ではないことを知った・・・。こんなことは知らなくても生きていけるのである。が、私は生物学の実験でシロアリを解剖して以来、ことあるごとに人に触れ回っている・・・)

アジア全般をごっちゃにする白人や黒人は確かにたくさんいます。が、少なくとも私を相手にしてくれている人々はそのようなことはありません。まずは、態度として;1.自分と他人の “ Value of Identity” (自己証明の価値)を同等に扱ってくれる。2.自分は全能でもなく、無知な部分があることを受け容れている。3.自分の解釈は訂正やさらなる深い理解の余地がいつも必ずあることを受け容れている。この3つがあるので、アジア全般をいっしょくたにはしないのです。

そもそも、私というアジア人とどこかのミックスに見えるやつを相手にしてくれるというところで、すでにスクリーンされているのかもしれませんが、私は大いなる労力を使って個人的時間や情熱を、知らない人々に1 vs 1で使うほど暇ではありません。私の学歴や職歴を尋ねる人は、きちんとした距離感と節度を持っており、そもそも、こちらで生まれ育ったと勘違いされるので、アメリカ人と同じ扱いをされるのでしょう。が、コレが東海岸だとまた違うのかもしれません。

私個人は、アジア人を見ても、ナニジンかがほぼ80%ほどの確率でわかります>バックグラウンドがごちゃごちゃしているとなかなかわかりづらいです。話せば95%以上の確率でわかります。San Francisco のChina Townを歩いているときの楽しみのうちのひとつです。SF China Townはそもそも広東文化だったのですが、昨今では柔軟な受け入れ態勢もあり、北京語も話されており、韓国人経営のお店もちらほら見かけます。日系もごくごく少数あるようです。バーのママさんで、彼女は日本で生まれ育ったのですが、中国系アメリカ人に嫁いで、だんなさまが亡くなったあとも、ひとりで切り盛りしているというお店があるのです。

こんなふうに人のバックグラウンドはさまざまです。

台湾という国は、中国の歴史に翻弄・影響されていますが、わずかな人々しか理解がないのが、原住民の存在です。パートナーは、『台湾の声』というおもしろい団体のメンバーで、原住民についての講演を一度だけ引き受けました。彼は登山の趣味を、台湾に行ってからも続けており、ニイタカヤマノボレで有名な玉山をとても愛しています(富士山より高いんですよ♪)。その登山路のあちこちに原住民が住んでおり、ときには、US のNative Americansや日本のアイヌ民族のように表現されますが、やはりドイツと同じく似て非なるものです。

故旧博物館には、毛沢東時代に本土から渡ったお宝がたくさんあります。日本の美術館に行きなれている方には想像もできない貯蔵品の数々ですし、その価値たるやあごが外れるものがあります。この美術品の数々も、中国が台湾との政治確執を繰り広げているひとつであり、財源としての価値は高いのです。

本土から渡ってきた人々の中には、未だに自分たちのことを「中国人」「大陸人」と呼称する人々もいますし、台湾人と呼称する人々たちの中には本土に関することを強く嫌う人々も多いです。原住民たちに心を砕いている人々もおり、さまざまな問題点が残ったまま、台湾は生き残ってきました。正式には中華民国と言います。

みなさまのとっつきとしては、「占い大国」「エステが安い」「日本語で旅行できる」「すべての中華料理が満喫できる」でいいと思うのです。一度試しに行ってみていただきたいです。そして、気に入っていただけたら、もっと台湾のことを理解してもらえれば、と思うのです。とは言うものの、私は上記の「とっつき」を未だに満喫していますが♪

日本人である私たちも、白人や黒人に「韓国人」「中国人」と間違えられることを「無礼・失礼」だと憤慨することがあるように、やはり台湾人も自分たちが自己申請している呼称とそれに伴う理解を求めています。私は彼らすべての気持ちを代弁はできませんが、私の感想では、あれほど日本を愛してくれる国民は、世界のどこを見てもいないのです。戦時中、日本が台湾と韓国を占領し、政策も似たものを敷きましたが、戦後のふたつの国からの黒白のはっきりした正反対の態度はどうでしょう?中国との国交が回復したのは、田中角栄が総理大臣だった時代です。が、台湾は、インドネシアと並び、ずっと日本を愛してくれてきました。そこのところを知らず(今まで知らなかったのはいいのです。が、コレを読んでもう知ってしまったのよん)、台湾も中国も韓国もごっちゃにしてきたことは、少し反省して、それぞれを丹念に見ていくことができる人々が増えてくれたらうれしいな、と思うのです。

自分と他人の “ Value of Identity” (自己証明の価値)を同等に扱うことは、とても大切です。日本人同士でも、外国人でもそれは同じことですし、生命体ならば私はどれでも同じだと思っています。その中で、自分がより尊いと思えるものが見つかれば、それはとても倖せなことです。が、「尊い」より下の価値などないのです。

私はビジネスで台湾に縁がありました。僥倖です。が、コレからも他の僥倖に出遭えるよう、まだまだ余地を探しているところです。

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