大家族と核家族では子供の性格に影響はあるか? あるかないかで言えば、あります。ただ、その大きさ、マグニチュードはそのメンバー構成によって違いがあります。 まず理解していただきたいのは、子どもたちは生まれ持ったときに既に違いがあるということ。 1996年にChass & Thomas博士たちが、その生まれ持った気質には、9種あるという研究発表をしました。Temperament:気質 1. 活動の活発さ 例:身体の動きがアクティブ、おとなしい、テンションが高い、など 2. 集中力の持続性 例:1つのことに没頭できる、気が逸れやすい、飽きっぽい、など 3. 粘り強さ 例:へこたれない、言い出したら聞かない、すぐあきらめる、など 4. 新しい環境への反応の仕方 例:新しいことにワクワクする、もじもじする、など 5. 規則正しさ 例:身体機能(睡眠、食事、排泄)が規則的、ルーズ、など 6. 変化に対する順応の速さ 例:環境が変わったときの順応が早い、ゆっくり、など 7. 五感の敏感さ 例:外的な刺激や内的な刺激に敏感、あまり気にしない、など 8. 喜怒哀楽の激しさ 例:よく笑う、よく泣く、感情を外に出さない、など 9. ベースの気性 例:機嫌がいい、気難しいところがある、など 子育ては、この基本形にマッチしたものが最もいいとされており、目指すべきものは、「生きやすさ」ですから、それに合わせてあげる部分と、そこを改善してあげる部分の2種類に分かれていきます。あまり極端すぎるTemperament:気質が多く出てしまうと、社会に出たときに、子ども本人がとっても生きづらくなってしまいます。 中庸レベルのパフォーマンスにいつでも馴れることができるが、気質は大切にできる、という個体を大切にしていくのが本来の正しい子育てです。 そのために、後天的に与えられる環境は、「刺激や影響や経験の種類が少なくても中庸にできる子」と、「それらが少ないと中庸がなかなか実現しづらい子」の二極に分かれます。 この多いほうが、大家族。少ないほうが核家族です。ただ、どちらもメリットとデメリットがあり、大家族のメンバーでいい刺激・影響・経験を促す人たちが時間が足りなく、希薄なことがその子どもにとって、メリットにもデメリットにもなることや、核家族ではこのいい刺激・影響・経験が、深く濃すぎて中庸ではなく、もっと極端に走っていくケースも多くなってしまうデメリットが、かなり強く出てしまうことも多いです。 子どもは、学齢になると外から多くの刺激をもらえるようになりますが、その刺激が家庭内での刺激との矛盾が多くなると、個体としての選択を迫られます。安易な方に傾くか、難易度が高くても自分のためになる方に傾くかは、時間軸を考えられる、規則的な生活をしている、好奇心の強い、などの気質次第になっていきます。 うーん、やっぱり子育ては難しいよね。がんばってくださーい! |
コメントを投稿するにはログインしてください。