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夫婦別姓ふたたび

01/28/2007 にアップした文章です。

 

私は、別姓の選択肢推進派なのですが、この選択肢を持つことに対して反対する人々にお尋ねしたい;ある既婚女性が、自分の旧姓を名乗ると、あなたにとって何が不利なのか?何が迷惑なのか?推進したほうがいいと心から考えている私が思いつくのは、まことに他愛無い「面倒くさい」レベルのことであり、人の品位や存在の意義などに抵触するものは何ひとつないのです。別姓にすると紙を余分に使うじゃないか、というわからない危惧や、口説いてみたら人妻だった的な笑えるようなもの。どこかで声高々に、モラル問題のことを唱えている人々がいますが、私にとってはちゃんちゃらおかしいことです・・・。それでは、夫婦別姓問題について・・・。

数字をうんぬん言うよりも、図を見るのがわかりやすいと思います。
が、やはり内訳は大切です。70歳以上の高齢者の反対が58.2%ありましたが、彼らは「もういまさら自分たちのことではない」と思うのであれば、放っておいてほしいのだけれども・・・←こういう言い方はバチ当たりかしら?男女でも同様で、男の人たちが不自由を感じていないことは明白で、女性の賛成支持が多いのは当然でしょう。

保守派の方々の懸念は、一体何なのか?推進派の私はここでじっくり考えてみたいと思います。せせら笑っているだけでは脳がない・・・。反対派(保守派が多い)の方々の反対事由は、ネットで検索すると以下の通り;
・ 家庭が崩壊する、家族の一体感を損なう
・ 婚姻制度が崩壊する
・ 事実婚や離婚が増える
・ 子どもがかわいそう
・ 行過ぎた個人主義
・ 生家主義だ
・ 伝統が失われる
・ 不道徳だ
・ 戸籍は変えられない
・ 離婚しやすくなる
・ 事実婚で充分だ
・ 通称使用の拡大で解決できる
・ ひとつの家族に複数の苗字があると煩雑だ
・ 少数のために法改正をする必要などない
・ 夫婦別姓のシステム導入で莫大な費用がかかる
・ 氏は個人のものではない
・ 別姓だと相続で取り分がなくなる
・ 海外移住すれば不都合を回避できる
・ 周囲が混乱する

などなど、いろいろありました。全部論破できますが、人の感じ方のレベルまで持ち込まれてしまうと、それについては「ご随意に・・・」としか言い様がありません。

婚姻を結ぶというのは、家と家の結びつきであるとは思います。が、実体のなくなってしまった世襲すべき稼業や伝統がない人々にまで、この婚姻制度の伝統を押し付けるのはいかがなものか?政治家や造り酒屋さんや老舗やその他、家名が命な人々はこの世にまだまだたくさんいらっしゃるのでしょう。が、考えてもみてほしいのは、その方たちが大切にしてきた自分の苗字は、同じくらいかそれ以下かそれ以上かは個人によって差異がありますが、やはり大切なわけです。ただ、婚姻という理由だけで、強制的にどちらかの名前に統一せねばならない。それに従える人々はいいでしょう。が、従えない人だって確実にいるのです。私のように依怙地に旧姓を使い続けるやつもいるんだし(笑)。アメリカの書類はすべて旧姓です。日本に戻ってきて数回、たいへんな違和感を持ちつつ、不合理を感じたことがあります。こういった哲学的な理由、引いては、心理的な圧迫感を国ぐるみで行うことは、「野蛮」です。誰かの国の人食いが野蛮だとか、象牙やマウンテンゴリラの乱獲が野蛮だとか、捕鯨は野蛮ではないとか、いろいろ言いつつ、やはり同じ種の同国人に野蛮なことをしているわけです。ここのところは、個人レベルで考えてみたほうがいいです。が、法制化するのであれば、こうした個人のブレに触れるとややこしくなるので、実際的不自由や圧迫を考えたほうがいいのでしょう。

女性が仕事に進出し、結婚した途端に仕事が減ることは多いです。それもこれも改苗字した結果であることも多分にあります。(どうでも)いい人と(絶対にこの人が)いい人のラインは微妙で、グレイゾーンに入る場合には、苗字を婚姻により変更したあと、仕事はどっと減ります。さらに、苗字を変えた人々が取らねばならぬ手続きの煩雑さは、別姓が通ったときのことと同じでしょう(笑)。娘であっても、苗字が違う人間は、父親の死んだときに、貯金にもお墓にも何も意見を言うことができない・・・。公的にはできないのですよ。兄弟や残った親や親戚に向かっては言えますが、「他家に嫁に行ったやつが何をほざく」の風潮は、さらに風当たりが強いものであったりもします。ひとり娘や、姉妹しかいない場合には(しかも嫁している場合には)たいへんな差別になっています。

それにねぇ、もしも伝統が崩れ、人々のモラルが下がる云々と主張しまくるのであれば、世界を見てごらんなさいませ。姓の統一をしている国のほうが少ないのだよ・・・。選択肢がありながら、夫や妻の姓を「納得して選ぶ」ほうが、気分もいいだろうし、大した事務処理の手間でもないことは、これにて証明されるでしょう?モラルも下がっていない伝統や歴史を持つ国もたくさんあるから、存続しているのではないですか・・・。井の中の蛙もいい加減にしたほうがいいです。

もしも、改正に反対する方が「通称使用の拡大」をしっかり理解してくだされば、心理的な日々の苦痛は軽減できます。が、それすら省みていただけないのが現状。

これは余談ですが、信心深い日本人が運や行いについていろいろなことを日々の中で言いますが、「姓名判断」の差は、苗字で歴然と出てきます。私もそのひとりで、旧姓のほうがずっと運がいい(爆)。こんなことも考えたことがない殿方たちはたくさんいるはずです。「人が嫌がることはやらない」というのは、幼稚園のお砂場で習ったことのはず。国ぐるみでやるのは、やめていただきたいものです。

 

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