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昔の匿名性を振り返る

11/28/2006 にアップした文章です。

 

ここのところ、横溝正史の江戸時代シリーズに凝っており、中でも『人形佐七捕物帳』で、本格的にあの当時の時間の数え方やら、固有名詞を調べに調べているのでした(笑)。なんと、干支で時間を表すのは知っていたとはいえ、1・2・3の刻がなく、9から4まで減っていき、さらにまた4の次が9とはねぇ・・・。1刻で2時間なので、9つというと真夜中の0時で子(ね)の刻の1時なのだ。そして、8つが午前2時で丑の刻。ちょっと母親にいばりモードで使っているのだけれども、彼女はまったく真剣味がなく、粋じゃーないのだ・・・。

そこで、金田一耕介が登場するずっと前に書いていた小説も、パラパラと読んでいて思うのが、「100年や200年前でも、今とそれほど変わりがないことも大いにあるんだなぁ」ということ。

脅迫状は、今も昔も匿名でした。『人形佐七捕物帳』の中にある『浄瑠璃の鏡』という中でも、殺しに絡んでの脅迫状が横行している話。色恋沙汰や商売のことに絡めた脅迫が多く、「なんだよぉ、今も昔もそう変わらないんだなぁ」と思うわけです。脅迫状といかないまでも、脅迫そのものも、今と大差がなく、不倫や結婚前の過去、病気や社会性の欠落した癖などをネタに、江戸の人々もかなり脅迫されていた模様。

匿名:自分の実名を隠してあらわさないこと。また、実名を隠して別の名を用いること。

佐七の頃からは少しズレますが、吉宗の時代には目安箱があったのです。が、コレも匿名は許されなかった。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%AE%E5%AE%89%E7%AE%B1 当時、直訴は禁止されており、訴訟も実際に取り上げられる件数が少なかったとのこと。クビを賭けるくらいの、人生を変えてしまうくらいの覚悟がなければ、進言できなかったということなのですね。それに比べれば、現代はまだまだチャンスとしては恵まれているかもしれません。

けれども、ネットが一般に流布し、使わない人口のほうが少なくなった昨今、匿名性は問題視されています。昨日書いた「赤ちゃんポスト」も、理想を言わせてもらうならば身の上を明かした上で、捨ててくれたほうがいいのです。そうすれば、「捨てた」ことにはならないケースもたくさん生まれます。家系にあるかもしれない疾病の可能性がわかることや、正確な誕生日などがわかること、さらに、養子縁組をするにもペーパーワークが速やかにできます。そのときに、子どもの将来のためをしっかり熟考した上で、親権や面会権などについても話し合えます。もちろん、不安や恐怖に怯えている女性たちに、義務化しないほうがいいでしょうが、この情報がきちんと行き届くことで、「生まれてしまってからでも遅くはないんだよ」と、両手を広げて助けてくれる場所があることで、しっかり名乗ってくれる人も増えてくれるといいなと思います。

が、ひとつここで思うのは、「人様に知られたくない秘密」を持つことや、「人様の前で言えないことをどこかでする」というのが、そもそも危険率を増やすのでしょうね。当然、守られなければならない、個人情報や性的行為(ふたりだけが密室で同意の上でやることに、他の人は口を挟む権利なし;ただし婚姻しているものは、性行為を第三者と行う場合には覚悟が必要)などは、自衛せねば漏れることは多々ありです。これには注意しましょう。私の場合は、特に隠すこともないので安心ですが・・・。

https://www.haraichi.co.jp/tantei110/tantei110_what002.php 大きなニュースではないのですが、探偵業を名乗るためには、それなりの手順を踏む強化を法令で決められることになりました。雨後の筍のように、探偵業者は増えているようです。ネットで引っ掛る数も相当数ですもんね・・・。人様の秘密を暴くテクニックは、昔に比べて発達しました。素人でも考え付くものはたくさんあります。バイトも可という募集広告を見ると、私などはちと怖い・・・。守秘義務を守ってくれないだろうな、などと思うわけです。

江戸時代でもけっこうたいへんだったのですよ、警察と探偵業。武士階級のきちんとした仕事とは違い、岡っ引きは給料がきちんとあったわけではないのに、なぜか町ではソコソコ尊敬されていたりした・・・。小説をきちんと読めば、犯罪者と紙一重のような人材が成功した例が尊敬される岡っ引き。犯罪者と同化したようなあこぎなことをやる岡っ引きも実在したことは読み取れます。法律ではたびたびこのような職業を禁止したので、名前も「目明し」「岡っ引き」「十手持ち」「御用聞き」などいろいろ変えることにより、武士姿ではできない探索を担当していたようです。さらにその親分の下にいるのが「下っ引き」で甲斐性のある親分だと多く持てたようです。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E3%81%A3%E5%BC%95  

今も、正義の警察官もいれば、ミイラ取りがミイラになってしまう警察官もいて、結局そう大差はなかったのだなぁ、などとまたまた思うのです。麻薬取締官が囮捜査で、人知れず行方不明になってクビになり、切り捨てられることなど、日常茶飯事で行われているんじゃないかと、私などは考えるのですが、たぶん妄想じゃないと思うな・・・。スパイも実在すると思ってますし(笑)。

そもそも江戸時代は、人別帳という戸籍の原形みたいなものがあり、人口が増えてけっこう取り組みはしっかりしていたようです。もちろん、誤差がすごかったのでしょうが・・・。(初め夫役賦課のための男子の調査が主眼で、のちにキリスト教禁圧のための宗門人別改が広く行われた。また享保(1716-1736)以降には人口調査のため別に六年ごとに全国的に行われた。人改め。)江戸時代は、江戸が、当時、世界で一番人口の多い町だったことは、みんな日本史で習ったかもしれない・・・。この資料は、士農工商で身分が分かれていたので、けっこう厳重に保管されていたのか、あるいは、下働きの人たちを使えば簡単に手に入ったのか?

匿名性が崩れる率は、今も昔もそう変わりはなかったんじゃないか?と、ますます思う私なので、けっこう時代や場所が変わっても、ストーリーは楽しめていたりするのであった。

私だけはしまい、と思っているのが、「本人に直接言えないことは一切言わない」ということ。なので、掲示板でもブログでも、読んでいる人がきちんと反論できるよう、私がどんな人間でどこにいるのかわかるようしているつもりです。公人ではないのであからさまに広告宣伝はしていないものの、会社もあるのでコンタクトはリアルに取れる。作り上げられた虚構の人物ではないことはわかっていただけると思うのです。ここで書いてきたいろいろ、政治についても行政についても、いろいろなことへの意見はすべて関係者に、私個人が発したものとしてしっかり言えます。シュワルツネッガーに対しても言えますし(こんなとき英語ができてよかったな、と思う・・・♪でも会えないだろうけど・・・爆)、ダライ・ラマに対しても言えますし(ちょっとミーハーに舞い上がってしまう可能性はあるにしろ・・・)、日本の各界の著名人でも言えますね。

その証拠に、若気の至りではあったのですが、私はバイト4本生活をしていた頃、けっこう著名な人に遭遇しているのです。ウェイトレスとしてやら、ナレーターコンパニオンとしてやら、ただの同じ店の客としてやら・・・。ちゃんと意見が言えていた、というのが私の美徳なのか、無謀なのか・・・。

そういうわけで、匿名性は私は使わないことに決めています。

 

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