Uninvolved: 衣食住の供給といった最低限のニーズを満たすものの、リミットの設定にも感情的ニーズにも無関心スタイル。
英語の定義をまたもや訳してみると;
also called neglectful parenting, which obviously carries more negative connotations — is a style of parenting where parents don’t respond to their child’s needs or desires beyond the basics of food, clothing, and shelter.
怠慢な子育てとも呼ばれ、明らかにネガティブなものです。これは、親が子供のニーズや欲求に食べ物、衣類、避難所の基本を超えてはまったく関与しない子育てのスタイルです。
産むことは産んだけれども、子育ては積極的にはしたくない親というのは、どの時代にも確実に存在しました。「生かしておけばいいんでしょ」という態度で、最低限だけをクリアしている状態です。時には、自分が親として至らないがために、自分の親や親戚に子育てを委託してしまう人もいます。
問題は、働く女性が増えることで、専業主婦が多かった時代に比べると、無意識的にこのスタイルになってしまっている期間・時間が多くなっているという親御さんもいらっしゃいます。
やはりAuthoritativeな子育てというのは、コミュニケーションを密にするために時間が掛かりますから、自分の子育てスタイルはAuthoritativeだ!と信じていても、言動化をずっと貫けるかどうかは、不確かになるのです。
もちろん、時間がないときに瞬間的に、暫時的に、このスタイルになってしまうことが悪いことだとは言えません。とはいえ、Authoritativeだ!と対峙できているときの、親子間での「対話や理解の質」が大切で、そこで間違った評価をしてしまうと、このuninvolved なほうが主体になってしまい、いつしかずっと uninvolved な子育てスタイルになる可能性が高くなります。
利点:
- 子供は両親の問題から遠ざけられる可能性があります。
- 子供は自分の面倒を見るのが上手になることができます。
欠点:
- 子供は少しの温かみや愛情で成長します。
- 子供の教育的または感情的なニーズへの関心の欠如
- 子供は非行行動に従事する可能性が高くなります。
- 低い愛着と社会的スキル
子どもであっても、自分だけで戦って伸ばしていかねばならぬ領域というのがかなりたくさんあります。ゆえに、瞬間的に暫時的に uninvolved なフリをしていくのは、むしろ親の側がガマンできないくらいのことが、昨今では増えているのではないでしょうか?この利点を使わない手はないのですが、口出しや手だしをしてしまうことで、子どもたち自身が伸びない可能性は増えるので、この利点は大事ですよね。
欠点の4つはかなり致命的です。このスタイルが定着していくと、大人になってからも人間関係を構築するときに、恋や職場や友人に、「冷たい人」「こちらの気持ちをわかってくれない人」とラベル貼りをされてしまうことが多くなっていきます。
よしんば、社会的に生きていくためのスキルや、オン―オフのスイッチができるようになったとしても、最も深く絆を結べるか?という段になって、おそらく配偶者や恋人や親友はがっかりすることが多くなるかもしれません。
確かに人生というのは、「ひとりで生まれてきて、ひとりで生きていき、死んでいく」というのに偽りはないのですが、その途中で、たくさんのふれあいが生まれ、極彩色や暖かい色や冷たい色などに彩られて、ひとりでできることがたくさんあったとしても、誰かといっしょに生きてきたからこそ、ひとりでいることが大切だった、という逆の考えにも至ることが大切です。
10代や20代前半に、非行行動をしばらく、あるいは数回したことにより、そのネガティブな体験を今後に生かすことができるのは、悪くもないことです。とはいえ、いつまで経ってもそこから脱け出せない人もたくさん見られます。
そうした意味では、親にならなくてよかった人というのは、確実に存在するのかもしれないですね・・・。不幸な子どもを世の中に送り出し、その子どもたちが大人になったときに、自分に対しても、他者や社会に対しても、ネガティブなインパクトだけを送り続けるのであれば、元凶となるのは、本人ではなくて親なのかもしれない、と考えてしまう意見に、猛反対することはできません。
そこにいる子どもに愛を与えないということができるその大人は、どのように育ったのか?をまたもやインタビューする必要はありそうです。
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