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辟易モード

Jan 26, 2006に書いた文章です

日本のTV報道の軽薄短小さはすごいなぁ。あれほど、Livedoorやホリエモンに注目していたというのに、今度は、手のひらを返したように貶めにかかっています。そもそも、彼らのおかげで仕事があった恩義というものを忘れており、あれほどちやほやしていたのだから、自分の哲学ってもんを省みてみたらどうなのか?

母は「悪いことするんだから捕まるんだよ」と例によってとても短絡的なのですが、このステートメントは事実そうで、事実とは違うものです。悪いことは数年前からしており、そのときには母も含めてちやほやしていたではないですか(笑)。私は日本にいなかったせいもあり、彼をジャッジする充分な情報はなかったものの、とても冷たい目で見ていました。シリコンバレーに住んでいることから、IT関連会社の浮き沈みはたくさん見てきました。その根本にあるものはやはり、謙虚さやモラルで、長く存在していける会社の理念はすばらしい。特に、Sun Micro Systemは私のお気に入りです。他にもCiscoやその他たくさんありますが・・・。

いくつかのLivedoorやホリエモンのコメントをネットで見てきましたが、「日本一」「お金があれば何でも買える」などを暴言だと思わず、支持してしまってきた人々にもやはり責任はあるのです。今回は、忘年会にて株主総会での涙をネタにして笑いにしたり、「3年後には世界一をめざそう!」などという、ある種Psychotic (精神病的)な発言を、そのまま流していた受け止め側にも問題はあるのです。母には何度も言って嫌われていますが(笑)、プリンスホテルで出す紅茶がリプトンのティーバッグなのに1000円もしたという事実に、疑いもせずにラウンジの景色代金だとして払ってきたツケはやはりあり、オーナーは逮捕され、西武財閥の内情もいろいろ書かれてきました。私は10代の当時からとても嫌いでしたよ(笑)。ユーミンが苗場プリンスでコンサートをやることに、とても辟易していました。が、彼女のことをとことん嫌いになれなかったのはどうしてなのか、ちょっと今は説明できません。リクルート事件についても、いろいろなことを思い出しました。はい、江副さんを頻繁に当時、お見かけしていました。

関連会社の社長や、Livedoorの幹部なども含め、悪いことをしていた認識はなかったのか?が焦点になっているようですが、そりゃー当然あったでしょう、と私は思います。賢いから法の目を潜り抜けるステキな儲け方を知っていたのか、それともグレイラインで黒寄りだったから「正しいことをしている」と言い切ってこられなかったのか、それとも、悪いという意識があったから誰かに突かれるまで黙っていたのか。

怖いな、と思うのは、もう自分の心の中にHigher Power(いわゆる神様)がいない状態の人々が増えていることです。誰かに見つからなければいい、誰かに脅されたから悪いという認識はちょびっとあったけれども続けた、欲しいものを手に入れるためには仕方ないからやった、などなど、これまでの人類が築いてきた英知への畏怖や尊敬がカケラも感じられません。誰かに見つかる・見つからない、の問題ではないでしょう。自分が最終的にHigher Powerの前で自分を好きだと断固として言い張れるか、の問題であるはずです。

さらに、グレイラインの黒寄り行動をしている人々を見ている人たちの中にも、話題性があるあいだは消耗品として利用し、うまく行けば時代の寵児と共においしい部分を味わってやろう、という意地汚さを、ここ数日のTVでたくさん見てきました。関与の大きさや深さも当然あるのでしょうが、人を見る目がなかった自分に対しての恥というものはないのでしょうかね・・・。そうです、多くの政治家たちやマスコミ関連の、日本の世論を表象化する立場と職業にいる人々に向けての話です。その人々の手法を知らず、浅い考えで日々TVを見たりニュースを受け止めて、自分の価値観に影響を受けてきていると知らない人は、やはり愚民だと言われても仕方ありません。

ネット上でも巷の飲み屋でも、オリジナリティの光る意見や、自分の頭の地図(Schema)を駆使した考えではなく、コピーや受け売りが氾濫しています。TVなども含め、こうして情報過多になり、愚かなままでいると、情報処理がうまくできなくなります。自分の頭にフィルターがなく、何でも受け入れてしまっていないかどうか、フィルターに偏りがないかどうか、省みることをしていないかもしれない、という疑いはあるでしょうか?

こんな時にも、人々は試されているのです。

一過性に慣れてしまい、悲しみも悦びも胸に抱き続けていくことができなくなること。これは本当に怖いことです。自分にとって悲しいことやうれしいことが何なのか、判別がつかなくなってしまうほど鈍感にさせられてしまい、くるくる変わる事件の多さや質の多様さに、自分本体を見失ってしまうのは、本末転倒な多数決の中に住むマイナス要素です。

あの手この手を使って、私もエッセイの中で書いてきたつもりですが、「あーあ、言ったこっちゃーないよ、まただよ」という辟易モードなのです。楽しそうに「想定外」というボキャブラリーを使っていたり、時代の寵児を尊敬し目指していた人々がいることは、私個人にとってはどうでもいいことです。私はそういう物事や人々を避けることを熟知しているからです。自分の成長や発達に危害が及ぶことを自ら進んでやることは、自殺行為・自傷行為です。サバイバルの法則に逆らっています。いつになったらもっと日本社会は成熟した人々で充たされるのか?と、キリンのように首を長くして待っています。

道学者さんがBlogで書いていらっしゃいました。生業分けをしてモノを作って売る人々と、モノを移動して利益を得る人々について。特に、特定の個人を指すわけではないので誤解はしていただきたくないのですが、モノを移動だけして富を得る生業には、私は大きな抵抗があるのです。もちろん、人々の役に立つための細かな点を見ていく配慮は必要ですが、高利貸しは私は好きではないですね。株の投機コンサルティングにしろ、その目的や顧客の選び方などがあり、一概には言えませんが積極的には好きではありません。

(が、私の尊敬する人のひとりに、George Sorosがいます。ハンガリー系のユダヤ人で、投機の天才です。が、彼の人生については長すぎるのでここでは端折ります。)

私はモノを移動して利益を売る側の人間に今なっています。が、これは過渡期であり、いずれはモノを作って売る側になるためにがんばっています。今朝も、開発依頼をしてくださる会社の担当者さんとお話をしたばかりで、身が引き締まる思いです。さらに、台湾の製造業者さんの事情をうかがうたびに、簡単に値崩れさせるわけにはいかない!と思います。私の中にはHigher Powerが片時も離れずに居るので、どうしても崩せない理念があるわけです。それでも商売がうまく行き、社会全体がそれなりに高い倫理を持つようになるには、神代の昔に戻るか焼け野原になるのを待つか、あるいは人々が成熟して高い意識を持つようになるのを待つか。ぜひ後者をお願いしたいものです。

んま、ちょっと暗くなりましたが、そんなことをつらつら考えました。仕事が忙しいんで、仕事に戻りますっ!

 

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