猫と人間の距離感の違い

うちの猫たち北斗、鈴音、夏梅は、みんな学習能力が高いけれども、猫の第一義の特長「私がこの世でイチバンえらい!」を地でいっちゃってるんだよなぁ・・・。

3匹それぞれ、距離感がまったく違う。膝の上に乗ってくる子もいれば、同じ部屋にはいるけれど2メートル先から様子をうかがっている子もいる。

本日、猫の距離感と英語でのコミュニケーションとの重なる話・・・。(・。・;

猫の距離感には、ちゃんとデータがある

  • 猫の「逃亡距離」:身の危険を感じて逃げ出す距離は約2メートル前後。
  • 飼い主との快適な距離は50cm〜1.5m程度。猫同士がすれ違う際のパーソナルスペースは約30cm。
  • 信頼度別に見ると:
  • 0〜5cm(膝の上)=信頼MAX
  • 10〜50cm(真横)=警戒なし
  • 1m以上=まだ親密度は低め

つまり猫が膝の上に乗ってくるのは、単に甘えているのではなく「あなたを完全に信頼している」という最上級のメッセージなのだ。

そう思って膝の上の猫を見ると、なんだか胸が熱くなる。最も多いのは夏梅なんだけどね。とはいえ、北斗が乗ってきたら私はたぶん10分しか保たないとは思うんだが・・・。(◎_◎;)

距離は固定ではない

面白いのは、猫のパーソナルスペースが状況によって変わることで、ニンゲンとまったく同じ。

リラックスしているときは人間に急接近する。でも警戒しているときは、信頼する飼い主に対してさえ距離を置く。気分・状況・周囲の環境によってもリアルタイムで変化する。

新しい猫を家に迎えたとき、最初はなかなか近づいてこない。でも時間をかけて関係が深まるほど、距離はじわじわと縮まっていく。

ニンゲンだって初対面の人間が急に距離を詰めてきたら、誰でも引く。でも時間をかけて信頼を積み重ねた相手とは、自然と距離が縮まる。

英語でのコミュニケーションも同じだと思う。「最初から完璧に仲良くなろう」とする必要はない。むしろ、最初は少し距離を保ちながら、相手のペースを観察することの方が大切だ。日本文化では「決まりや基準点」がたくさん設けられていて、そこから外れる人はBell-Curve:正規分布の割合くらい。でも欧米文化は多様性が高いので、基準点があいまいなことが多い。だから、距離感は都度都度獲得するもの、という概念のほうが通用する。

目を見ることが「喧嘩」になる文化

猫同士が「友好的である」サインは、お互いの目を見ないこと。約50cm離れ、体の向きを反対にしてすれ違う。それが猫の「やあ、敵意はないよ」という挨拶。これは兄弟姉妹でもあまり変わらないみたいで、本能を失うとどうでもよくなってくるんだろうなぁという感想。

逆に、飼い主が猫の瞳をじっと凝視するのは、猫にとって「喧嘩を売っている」と同じ意味になる。

だから猫と仲良くなりたいなら、じっと見つめるのではなくSlow Blinking:ゆっくりとまばたきをすることが有効。これが猫語で「信頼しているよ」「安心しているよ」というサインになる。

さて、これを読んで英語コミュニケーションのことが頭に浮かんだ人はいるだろうか。

 「目を見て話す」は、万国共通ではない

英語の先生に「アイコンタクトを意識して」と言われたことはないだろうか。

確かに欧米文化では、会話中に相手の目を見ることは「誠実さ・自信・関心」の表れとされる。目を逸らすと「信頼できない」「自信がない」と受け取られることがある。

でも、すべての文化でそうではない。

日本では目上の人と話すとき、じっと目を見続けることはむしろ失礼にあたる場面もある。アジアの多くの文化では、適度に視線を外すことが「謙虚さ」や「敬意」を示すサインだ。

つまり「目を見て話す」という行為ひとつとっても、文化によって意味が変わる。

猫が「目を見ない=友好的」であるように、人間も文化によって「距離の取り方」や「視線の意味」がまったく異なる。

観察する力が、距離を縮める

猫は視力が0.1〜0.2と実は低い。でも聴覚は非常に優秀で、音の出所を0.5°の誤差で特定できる。そして約70%の猫が人間の視線に反応し、飼い主の声と顔を一致させて記憶している。

猫は「見る」ことより「感じる」ことで相手を理解している。

英語が流暢でなくても、相手をよく観察して、相手の感情に反応できる人は、コミュニケーション上手だ。言葉の精度より、相手への注意と感度の方が、距離を縮める力を持っていることが多い。Non-verbal Communicationも教えてもらってくださいね!

とはいえ、我が家の北斗のように、生徒さんが誰であってもへそ天をしてしまうのはいかがなものか?まぁ、私が同じ部屋にいるから、っていうのもあるんだろうなぁ。(◎_◎;)

急がなくていい。押しつけなくていい。相手のペースを尊重して、少しずつ信頼を積み重ねていく。だって、猫たちは自分がイチバン正しいと思っているからねぇ・・・。ニンゲンだってたぶんそう。自信がないヒトであっても、実は自分を譲れない・・・。(・・;)