秋を待ち望み寝てばかりいる猫たち
この夏はとにかく暑い日が続いていて、うちの猫たちも、涼しい場所を探す天才たちとして本領を発揮しています。ただし、天才ぶりには個体差があります。北斗は、正直ちょっとマヌケなところがあって、日向のあたたかい場所でぐったりしていることがよくあります。せっかく涼しい場所がすぐ隣にあるのに、なぜかそこを選ばない。「そこ暑くないの?」と、つい声をかけてしまいます。声をかけたところで、当然ながら本猫は動じません。マイペースの極みです。
次に涼しさを求めるのが夏梅です。ベランダが好きすぎて、外を眺めていたいハンター気質なのですが、さすがに暑すぎる日はそうも言っていられません。結局は、私のいる部屋という「なつき方」を見せながら、エアコンの効いた部屋に避難してきます。私のところに来る、というより、私のところにあるエアコンに来ている説が濃厚で、それならもう少し寒さ対策をしてあげた方がいいのかもしれません(笑)。夏の間だけ急になつかれるこの現象、飼い主としては嬉しいような、少し複雑なような、なんとも言えない気持ちになります。
鈴音はというと、この二匹とはまた違うタイプで、暑さ寒さよりも、その日の気分でお気に入りの場所を転々とします。今日はソファの下、明日はベッドの足元、といった具合に。三匹三様の涼み方を見ているだけで、ちょっとした観察日記になってしまいます。
面白いのが、秋になる直前にもう一度シャワーに入れると、冬毛に変わる準備がすっと整うことです。夏の間に抜けきらなかった毛を、シャワーで一気に流してあげると、そのあとの生え変わりがぐっとスムーズになる感覚があります。季節の変わり目を、体の内側でちゃんと感じ取っているんだろうなと、毎年不思議に思います。人間の私が湿度計とにらめっこしている横で、猫たちはもっと早く、もっと正確に、季節の変わり目を察知しているようです。
今回、いつもと違うのは、Rくんがほぼ毎日6〜8時間、家に来ていることです。エアコンのある階下に、規則正しく降りてくるようになった猫たちが、なぜかRくんにものすごくなついています。「触らせてあげてもいいよ?」と言わんばかりの態度で、なかなか図々しいのですが、それも含めて可愛いものです。受験勉強で根を詰めているRくんにとっても、猫たちのこの気まぐれな図々しさが、ちょっとした息抜きになっていたら嬉しいなと思います。夏の間だけの、期間限定の仲良しコンビを見ているようで、こちらまで少し得した気分になります。
秋を待ち望みながら、涼しい場所と、なつける相手を、ちゃっかり両方確保している。うちの猫たちの生存戦略は、なかなかしたたかです。無駄なことにはエネルギーを使わず、必要な快適さと必要な愛情だけを、いいとこ取りで手に入れる。効率のいい暮らし方という意味では、私よりよほど上手かもしれません。私も見習って、涼しい場所とうまい避暑法くらいは、もう少ししたたかに確保しておこうと思います。あと少しで秋。もう少しだけ、みんなで暑さをしのいでいきましょう。




