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同意してしまうことのツケ その2

01/14/2008 にアップした文章です。

昨日は、労働者と経営陣との同意についてから展開し、個人的な日常的な事柄を、すっかりすっ飛ばしてしまいました。今日は、日々ある、仕事や友だちやその他の関係の中から生じる、同意について考えてみたいと思います。私も最近、どうも自分を曲げているのではないか?と、圧迫感の抵抗・摩擦を身体に受け止めており、心はどのくらい叫んでいるのだろうか?と、たまに沈思しているのですが、いつの間にか目的地に到着してしまったり、次の授業の時間になり、どうもなおざりにしてきた感があります。

同意:(1)同じ意味。同義。(2)相手と同じ意見・考え。また、同じ考えであることを意思表示すること。(3)他の者の行為について賛成ないし是認の意思表示をすること。

イチバン最初に考えたほうがいいのは、昨日貼り付けた、著書が取上げている医療などにおけるInformed Consentでしょう。〔説明をうけた上での同意の意〕医師が患者に診療の目的・内容を十分に説明して、患者の納得を得て治療すること。日本語の辞書では、想像が医療現場に限ってしまっているようですが、実験やアンケートなどでも、治験者はこれをしっかり読んで説明を受けてからのサインが必要です。特に、自分のものではなく、ガン患者で告知がなされていない場合や、すでに意志を確かめられる状態にない救急患者などの場合、これのあるなしで、大いにその後問題になることがあります。さらに、いろいろな契約書でも、この説明がなされているかいないか、は、詐欺や商法などの条例にも払拭しますから、賢い消費者・市民としては、「理解して納得した上で」という前提は、持っていたほうがいいことです。

しかし!仕事やプライベートでも、曖昧な同意というのは、日々発生するものです。

「○×をお願いしますね」と言われたときに、「はい」と即座に返答してしまったあと、その○×に対する詳細情報をもらえないことがかなりある・・・。そんな悪意のないオマヌケが、何度も何度も続くと、やはり学習したのちに、即座に「はい」と言わないことにせねば、こちらの疲労が溜まる・・・。でも、完全無欠なわけがない人間の中で暮らしているということは、そんなことの連続なのかもしれない・・・。そして、学習しても、自分ばかりが疲労度合いが増えていくと、本当にうんざりして、関係は続いていかなくなるのかもしれない・・・。だって、こんな小さい疲労の蓄積ではなく、とんでもない同意というのはあるもので・・・。

仕事場では、きっと何らかの既存システムというのが存在していて然りなのですが、家庭内や友人間では、お互いがNegotiateしてシステムやルールや了解というものを創り上げていくのですが、実際は、最初の一撃(ちょっと物騒な言い方か・・・汗)で、すべてが軌道・レールに乗ってしまうことはあるものです。「まるで100年も前から決まっていたかに見えてしまうようなこと」に対して、いまさら異議を唱えるというのは、なかなかし難いものです。だからこそ、同意についてのお互いのコミュニケーションというのは、本当に本当に大切。

たとえば、私の友人や知り合いの女性は、共働きをしている場合であっても、男性パートナー諸氏の中に、「家事分担が当然」だと思ってくれている人はほぼゼロです。確かに私の友人や知り合いの女性のほうが、そのパートナーである男性諸氏よりも稼ぎは概ね低いのですが、そりゃ当然だろう、と思うのです。長い社会の歴史と蓄積や、既存概念の中で、女性の社会的地位、特に労働市場における女性の待遇というのは、まだまだ公平に評価されてはおらず、生物学的にどうしても性差により左右される育児などが絡んでくると、女性が一旦離職して育児をするのは、どうしても避けられないことになります。断続的に仕事をすると、出世や昇給などからも遠くなってしまい、私の友人や知り合いでなくとも、同じ憂き目に遭っている女性たちは多いと思います。

いっしょに住み始めて、あるいは結婚した直後、なぜに「家事分担は当然」とならないのか?これ、大きいと思うんですよ。「家事全般は女性である妻や恋人がほとんどをやる」というシステムやルールや了解が、最初に発生してしまったあと、どんな場合・どんなケース・どんな例外があっても、なかなか見直しをしてもらえない状態に追い込まれていくわけです。

そもそも、何かやらねばならぬことがあったとしたならば、どういう法則が成り立つのか?
1. 公平に分けてやる
2. 手がより空いている人がやる
3. 短い時間でこなせる人が得意分野をやる(その代わり、やらない人のほうは同等の対価・対労働を提供する)
4. プロを雇う

私にはこの4つしか思い浮かばないのですが、たいていのカップルは、2.か3.を採用していると思うのです。が、ここで重大なのは、その状況や場合は変わるという大前提。その状況の変化や環境などの条件変化に対しての柔軟性が、きっと足りないのでしょう。

西さんは、あくまで1.な人だったのですが、私はその点、本当にラッキーだったのでしょう。公平に分けてやっていたつもりだったのですが、彼が等価だと思えないと、たとえばフォローをしてくれるわけです。たとえどんなに時間が掛かったとしても、苦労をしたとしても、必ず自分が気が済むし、私に迷惑を掛けていないと安心し、掃除機を余分に掛けてくれたり、お皿を洗ってくれたり、大工仕事で穴埋めしたり、と、まぁ、そりゃぁ、私はラクをし続けてきましたよ・・・。

昨日来たメールにも、「きくみが何とか大きな花として開いて欲しい、結局私はそれをサポートする為にこれまで生きてきたのだと思うし、これからも頭がはっきりし身体が動くうちは変わりません。まあ、そういう人生も悔いはないと思います」などと書いてきてくれたので、なんだか涙が出たくらいです。あ、のろけて自慢するために書いたんじゃないですから(苦笑)。

ものすごく疲れているとき以外、西さんは家事に貢献してきたし、家事だけではなく、いろいろな同意については、注意深すぎるくらいにコミュニケーションを取ろうとする姿勢を崩さない人です。だから、私は彼とこんなに長いあいだ、いっしょにやってこれたのだろうと思うのです。なので、仕事もできると信じたいところです。仕事場で、どんなふうに同僚や部下や上司から同意をもらっているのか、実際はビジネスディナーくらいでしか見たことがなかったのですが、会社を立ち上げてからは、大きな会社で働いてきた悪い癖のようなものは、見て取れますが、今後はきっとそれも改善されていくのだろうと思います。逆に私のほうは、パワーゲームをまったく相手にしていないし、倫理的に悪いと思うことはできないので、儲からないんですが(爆)。

私の英語の生徒さんの中にも、母だから妻だから女だから、という理由で、小さい疲労を蓄積している方々をよく見かけます。今日も、翻訳を無料で引き受けてしまいました(爆)。とにかく泣いて疲れて、せっかくの蓄積を放棄したくなるくらいだったので、「やりますから寝てください」とお願いしました。男の人もたいへんなのだろうけれども、女性の家事は24時間お休みがないから、本当にたいへんだ。私は元気だからいいのよ♪しかも家事は母がやってくれているし(この場合、法則としては3.を採用していますから♪)。ツケは本来払わなくてもいいはずの、がんばっている人たちを見ると、本当に切なくなります。

なので、ぜひぜひ、そもそもの最初から、簡単に同意しないようにしてほしいな、と思うのです。労働組合から長々書きましたが、本意は伝わったのだろうか?と、今日は疑問です・・・(汗)。

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