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It Tastes Just Like Chicken

09/22/2007 にアップした文章です。

 

肉食中心の人々は、どのくらいお肉の深い味わいがわかっており、ZagatやMichelinの星に左右されず、USDAやAngus、松坂・神戸・山形などのラベルに頼らず、おいしいものを見分けることができるのか?

というのも、私の舌はたいへんに貧乏にできあがっており、ぜいたく品と呼ばれる食べ物に、ほぼ執着なし・・・(ほら、USにいたときにどうしても食べたかったものが「よっちゃんの酢漬けイカ」だったじゃん・・・)。日本に戻ってきてから、お肉の高さに驚いてばかりいて、しかも売っている量の少なさにも驚いてばかりいて、アメリカでほぼ19年、納豆・みょうが・めかぶ・もずく等があまりに高かったことに、それほど慣れなかったように、やっぱりこれらにも慣れないままで行くことでしょう(ただし、夢を見ないで現実は受け止めるんだけれどもね・・・)。あの「清水の舞台から飛び降りる」感覚を、お肉や納豆ごときに使うのはけしからんっ!と叱られるかもしれないですが、いやー、本当にそういう気分だったし、今もそうなのよ・・・(汗)。

日本で、昭和40・50年代に伸び盛りの子ども時代を過ごした私は、どこの家庭でも似たり寄ったりだったと想像したいのだけれども、お魚ばかりがおかずで、お肉が食卓に上るのは週1回くらい。50年代になって2回くらいかなぁ(笑)。しかも、どーんとお肉が出るわけではなく、野菜炒めやカレーに入っていることが9割で、ありがちだったのが、挽肉マジック(笑)。「なんだか騙されている感じ」の餃子やマーボー豆腐などに代表されるやつです。なので、父の実家で8月にジンギスカンを食べるのは、大イベントだったのです。挽肉の王様はハンバーグで、私は今でもハンバーグが大好きです。が、我が家のハンバーグはたまねぎがちで、しいたけやニンジンがわんさか刻まれて入っており、大人になってから、たまねぎとニンニクだけをバターでしっかりあめ色に炒めて冷ましてから入れるハンバーグ、にこだわるようになりました(爆)。「お肉いっぱいですよぅ!」というあの実感(爆)。アメリカに行く前に、何枚ステーキを食べたか?おそらく、20枚行っていないと思われます。もったいなくて半分づつにしたり、分けたりしたし←これが私の原点なんだろう・・・(汗)。

コレを踏まえて、米人がよく言う It tastes just like chickenについて・・・。

アメリカでは主として、牛・鶏・豚・七面鳥が肉として売られているのですが、地方によってはまだ、ワニ・カエル・リス・鳩・うさぎなども食べるし、Huntingで鹿類・猪などをレジャーやシュミではなく、食料用に獲る人もまだいます。日本で深い山奥を売りにしたところでは、Exoticな獣肉を出すよね・・・。トカゲやイモリなどもプロテイン源としては有名だし、イナゴやハチの子など昆虫ですら食べていたわけで(現代では珍味類になるんでしょうね・・・)特に、それに関しては不思議ではありません。不思議なのは、どんな肉を食べても、引き合いに鶏を出してくること(爆)。It tastes just like chicken(鶏肉みたいな味がする)というコメントなのだ。ほとんどの白身がちのお肉は、どうしても鶏味に感じるらしいのである。ここで、2つ問題が浮上。

ひとつは、本当に白身がちのお肉の基準は鶏なのか?豚肉だって充分に白身だと思う、私の舌はやっぱり貧乏なのか?近似値を正確に取る必要はないにしろ、本当に似た味なのか?という観点。いろいろな種類のソース(日本人だったらお醤油のような)に騙されている舌になってはいないのか?確かに、牛一頭から取れる肉は多いけれども、値段が高くて部位の種類も多い。特化しやすいせいなのか、味が真実おいしいのか、赤身だからなのか、私はこれまで一度も、It tastes just like beefというのを聞いたことがありません。Emu/Ostrich牧場を作って、牛の肉のように量販するという投資商売が一時期ありましたが、あれらはどこに行ったんでしょう?あの広告で、It tastes just like beefというのを見た(読んだ)ことはありますが、アレを食べた人のコメントは見たり聞いたりしたことはないのです。ちょっとネットサーチ・・・。お・・・。おいしいとは書いてあるけれども、牛も鶏も引き合いには出されていない。日本だからなのか?

私はお肉の中では、豚肉がイチバン好きです。アメリカの豚肉はおいしかった・・・。一頭あたりの生活空間が広いせいだと、私は強く信じているのだ。塩・こしょうするだけのポークチョップは、骨付きだと大体1枚180円くらいで、骨なしだと220円なので、おなかにゆとりがあれば2枚くらい食べられたものなのだけれども(1枚100gくらいはあるよ)、日本であのおいしさを求めるとお高いよ・・・。しかも、黒豚がたくさん種類ができて(産地中心?)かなり混乱しているのは、私だけではないはず(爆)。こんな豚肉寄り観点から行くと、It tastes just like chickenという人々が余りに多いのはなぜなのか不思議です。というのも、みんなが鶏肉を食べなれているから、比較対象の基準としてたいへんに適切なのか?それとも表現者に持ち札が少ないのか?と、私は「喩え」の表現を見聞きするたびに思っちゃうタイプなのね・・・。

ほら、たとえば、外国人に、お好み焼きともんじゃ焼きを説明するときに、韓国料理のチヂミや、ホットケーキや、クレープを持ち出せたり、それにロッキー青木のベニハナを駆使できるといい・・・。もっと一般的だと、キスしたことのない人に「キスの感覚」を説明するときに、人々のキャパが見えておもしろいのだ・・・。そういう意味で、It tastes just like chickenって、ものすごく凡庸な台詞だと思うの(笑)。

さらに、ふたつめの問題は「鶏肉みたい」という感想を他人に言われたら、私はワニもイモリもカエルもリスも食べないよ・・・(汗)。鶏肉はフツーに、わりと安価でスーパーに売っているもん。なぜに、好き好んで倍以上のお金を出して食べて、平凡に、It tastes just like chickenを確かめなければならないのか、言わねばならぬ羽目に自分を追い込むのか、まったくわからず・・・。しかも、アメリカ人は七面鳥も食べるんだから、たまには、It tastes just like turkeyを使ってもいいと思えるのだ・・・。

「まぐろみたい」と言われてから、アボカドだってさしみ醤油で食べるようになったので、そういった類似ならば大歓迎です。アメリカでは生魚は高いので、週に1度食べていた時期もあり(涙)。It tastes just like chickenには何のメリットもないだろうよ、と思うのだ。

It tastes just like chickenとコメントすることは、他の獣肉の不買(食)運動の一環なのか?とすら、思えてしまうわけです。そして、作ったり売ったりしている人々は、コレに気づいているのか?私はアメリカのブドウを、It tastes just like appleと近似値だけをお知らせし、これまで100%の確率で同意していただいているのですが、特に市場にはなんら影響もなしです。当たり前か(爆)。ただ、楽しいから言っているだけなんですが、お試しいただいた人たちもけっこう不思議がっているので(笑)。

いろいろ好きなことをホザキましたが、私の舌は貧乏なので、不必要に動物を肉市場に出すのがイヤなので、負け惜しみや、ちょっとした草の根運動ちっくな戯言になってしまったかもしれません。が!陳腐な言葉へのアンテナは引っ込めませんよ・・・。同じ比喩をするならば、おもしろいことを言ってもらえたら、と強く願うのであった・・・。

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