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It Simply Makes Sense!

07/24/2007 にアップした文章です。

 

いろいろなことがたまらなく理不尽だと思うことが、誰にでもあると思うのです。Harry Potterを読み終わり、J.L. Rowlingの賢さを改めて認識し、彼女の賢さを登場人物に語らせている中、私が同調・共鳴できるものがたくさんあります。最後の最後に、すべてが「そうか。そうだったんだよね」という、すんなりと受け入れられる「辻褄(つじつま)」が合うようになっており、まぁ、予測は当たり過ぎるほど当たったのは、やはり「論理性」の問題なのだと思えるようになっています。

当たり前と言えば当たり前のことなのだけれども、賢い人間にも間違いがあることや、論理や証明された事実の外側にも膨大な、説明しきれない何かがあることや、表向きに見えることと事実が違うことや、平凡そうに見える倖せが実際はたいへんに手に入れにくいものなのだということや、人間は自分がとても「貴重な存在だと思いたい」ことや、まぁ、とにかくてんこ盛りな7冊でした。

どんな人間の中にもある世界平和を願う気持ちや、他人を大切にしたい気持ちを、ストーリーにまとめあげるのは、これまでいろいろな人間がやってきて、さらにこれからも文字文化が栄える限りは続いていくことでしょう。それを、料理で体現する人もいれば、政治で実現しようとする人もいれば、消防員になる人もいれば、画家や彫刻家や音楽家になる人もいれば、たたただ自分の愛する人のために身を粉にして日々を費やす人もいます。

たとえば、Harry Potterを例にすると、人間・魔法使いの二つの世界に分かれるだけではなく、魔法使いの世界にも、私たち愚かな人間がやっているように、「国」という分け方の軸があったり、Lineage(祖先・家系)で、純血魔法使いや混血魔法使いなどの分け方の軸があったり、魔法使いの中にも魔法が使えない魔法使いがいたり、その下に、人間が動物や植物を置いているように、Goblin・Elfなどの妖怪ちっくな生き物がいます。

その与えられたたくさんの多様性の中で、それらをエンジョイする純血種もいれば、混血を否定する純血種もおり、混血であるがゆえに、純血を追い求めた悪が、このストーリーの大悪なのですが、パワーハングリーで、永遠の命を目指しており、賢さや富も求めているわけです。人間が地球上で生きていくうえでの風刺がとても効いているのですが、子どもたちはどんなことを受け止めるのでしょうか?大人たちは、「子どもは大切な登場人物に思いいれを持っているのだから、次々と殺すなんてひどい!」と怒る意見もあるようなのですが、私は特にそれについて抵抗はありません。実生活でも避けて通ってあげているのか?と不思議にはなりますが・・・。

これらを、J.K.Rowlingが嘆いていたのは、きっと自分の賢さを思いっきり発揮できぬまま、たまたま間違えた不運により、離婚したり、引っ越したり、生活保護を申請する中で、日々感じていたことなのでしょう。私も感じており、私には無関係なことであっても、自分のことであるかのように胸が痛くなったり、切り捨てねばならぬことをなかなか切り捨てられず、かなりアップしたりダウンしたりすることがままあります。

もちろん、彼女の描いた結論・ストーリーの最後が答えではなく、彼女が選んだひとつの可能性ではありますが、私は、かなりすっきりと受け容れることができました。私が彼女の立場であっても、そうしたんじゃないかと思える箇所がいくつもありました。子ども向けのストーリーで死者をたくさん出すことや、キャラクター批判、物語の方向性などに、たくさんの批判があったり、嘆願書が寄せられたりして、自分の所有物がみんなの所有物と境界線がつかなくなることに、彼女はかなり重い荷物を背負わされていたことでしょう。

Yahoo!やGoogleをはじめとする検索エンジンでは、ものすごいヒット数になるんですなぁ。私は、金輪際、流行というものに乗ったことがなかったので、こっち側(此岸)に渡ってみて、ちょっと驚いています。彼岸でぼーっと眺めているのと、また違う味わいがある(笑)。それで、It Simply Makes Sense!なことが多々あったわけです。

常日頃、口だけで、「私は完全無欠なわけではない」と言っていても、実際にはどんなオマヌケをしており、どんな抑揚で話をしているかも伝わらないブログで、いくら反省をしようと本当に文字だけなのかもしれない、伝わらない人にはやっぱり伝わらないんだろうな、などと思っていたのです。でも、伝わる人たちも必ず少数であれ、いるってことなのだ、と、このHarry Potter熱をこっち側で見てひしと感じているところです。とはいえ、こっち側に来ても、相当醒めていることは事実なんですが(笑)。なぜかって、私はこの自分が読んだあとの感想を、誰かとどこかの板でシェアしたいという熱望がない(爆)。こうして日付が残るブログで、メモランダムとして自分のために書いているようなところがあり、たいへんに傲慢である(笑)。特に論議もしたくなければ、誰かに薦めたいわけでもない(笑)。どうしても薦めなければならない機会があっても、英語の生徒さんには600や700ページを超えるものは、今の段階では却って挫けさせる要因ばかりが多く、しかもBritish Englishなので、誤解を招くだろう、と薦められないのだわ・・・(汗)。←薦めている英語の先生がいたら、ちと立ち止まって考えてみてくださいな。

さらに、私がIt Simply Makes Sense!と思えたのは、このストーリーの中に織り込まれている『自己犠牲』ですね。どうも個人的傾向として、このテーマには途轍もなく弱い(爆)。映画だったら、TitanicやArmageddonやThe Professional←どれも自分の生命を犠牲にして、愛する人(あるいは複数)を守る人々について描いているのです。Harry Potterを挟んで夢中になって読んでいる、江藤淳の『海は甦える』も、日本海軍の山本権兵衛が主人公なのですが、西郷隆盛や勝海舟のくだりがたくさん出てくるので、京王線の中でひとりでグスグス泣いているわけです←かなりおもしろい風景なんだろうね・・・。そして、私は思うのです。私は愛する人のために自分の生命を賭けることができるかどうか?と。試される時がまだ来ておらず、ひょっとすると生涯来ないのかもしれず・・・。そういう人間でありたいと、心からまた祈りつつ、自分を叱咤することになります。どうも、このテーマに引きずられている自分に気づくと、やたらこっ恥ずかしいような・・・(爆)。

その傍らで、私が怒っていることの中に、自分の子どもを殺しておいて、3年やそこらで刑務所から出てくる親がいる法制度などがあり、3年という月日が長いか短いかではなく、更正のためのプログラムやカウンセリングも設けられていないことに、やたらと腹が立つわけです。彼らや彼女らは、Harry Potterは読まないだろうしなぁ・・・。映画くらいは見せてあげてほしいのだが・・・。

私が怒る矛先についても、It Simply Makes Sense!になったので、やっぱりHarry Potterは流行・現象だったとしても、読み続けてよかったです(って、偉そうに・・・。5巻が出る直前だったから読めたんだろうに・・・汗)。

母は、Harry Potterが読めるわけもなく(彼女には膨大な量すぎる・・・)、映画もオドロオドロシイと言ってあまり真剣に見てくれません。説明を乞われたので(なんたってすごいスピードで読んでいるので興味を持ったらしい)説明してみたところ、「へぇ」と肩透かしな一言で終わる(爆)。コレも彼女が彼女らしいゆえんなので、It Simply Makes Sense!なんですよね・・・。

 

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