10/19/2006 にアップした文章です。
夫婦は他人のはじまり。恋人だって所詮他人。親子はなぁ、血縁だとしても私個人としては、プライバシーは必須だと信じています。とは言え、こういうプライバシーにしつこく言及する私は、たいへんにあけっぴろげで、パチンコやさんでも、さとみちゃんにお財布ごと渡して「ねね、1万円札崩してきて」などと言っていますし(使ってるんじゃないんだよ。さとみちゃんが打っていないときにお願いしてるんだ・・・)、母にもバッグごと渡したり、荷造りをしてもらったり、お金を丸ごと預けたりしており、自分には隠す物事などないと信じています。
が、しかし・・・・。私は他人のプライバシーにはかなり敏感で、誰かが電車の中で携帯メールをやっていても、どうしても顔を背けてしまうのです。それがあまりに苦しい体勢でどうしようもない場合には、目をつぶってしまいます。他人といえども、二度と会うことはないかもしれないにしろ、信義は日々の暮らしに反映させていかねばならぬ、と思っています。
何度か書きましたが、西さんと同居を始めたのがおそらく17年前ほど。その間、西さんと別居したのが6・7年くらい。今のところもオンーオフで同居・別居状態です。彼が台湾にしょっちゅう戻るせいと、私がアメリカに居たせいです。私が9月から日本に定住してからも西さんは台湾に二度戻りました。今回は長く、3週間を超えており、10月24日の戻り予定です。ニッポンのビジネスマンをやっていた頃には、西さんの出張は過酷で、特に台湾に駐在しているときにはマイレージを他人に歓んであげてしまえるほどの出張量でした。私がざざっと考えるに、西さんの出張セットの荷造りと荷解き回数は、各1200回ほどあったのではないかと思うのです。もっとかもしれないか・・・。が、そのうちのただの一度ですら、私は手伝いをしたことがありません。ひどいでしょ(爆)。
荷造り前の乾燥機からの洗濯物の取り出しをし、いっしょにたたむだとか、あれこれをそろえている最中に「アレはあそこにあるよ」などというクチだけ手伝いをしただけで、私は何の手伝いもしていません。荷解きのほうも同然で、ただクロゼットに掛け直したり、洗濯機に突っ込んだりしたあと、私が消臭剤を下げたり、洗濯機を廻し始めたりといった具合。
かばんやポーチなども触れたことがなく、スーツのポケットも探ったことがなく、私の怠惰はここでも存分に生かされています。だから浮気を知らないのでは?とたいていの人がダウト!なのですが、西さんは男に二言はないので、嘘は言いません。持っていないお金を持っているとは言わないし、持っているお金を持ってないとは言わない。行ったことがない場所に行ったなどと自慢することもなければ、読んだことのない本についてぐだぐだ語ることもない。シンプルでたいへんにラクなので、このへんの信用は生活の基礎になっています。
さて、さとみちゃんに「浮気をしない男の率ってどれくらいだと思う?」と尋ねたところ、「100人中5人以上くらい」という答えでした。うーむ・・・。20代の若いお嬢さんがコレほどまでに、世の中を悲観しているのか、と少し切なくなりました(爆)(爆)。私が同じくらいの年齢の頃は、30人くらいはいると思っていたのです。ぎゃはは、あまりに楽観的?(爆)
当然、それは新婚の異性愛がキープできる期間のわずかな1年から3年くらいまでのことで、その後、パートナーシップの親愛・友愛などが育たなければ、浮気に対するけじめや心構えや解釈などなども、ふたりのあいだで違ってきてしまうでしょう。私は浮気否定派ではなく、したい人はすりゃーいいし、向いている人はすりゃーいいと思います。身分でもない人がかっこ悪く無様な姿を露呈させてまでやるこたぁないと思うのですが、それも他人の人生です。が、その人に尋ねてみたいのは;「自分が世界で一番愛していると信頼したパートナーに同じだけ信頼されていると思うか?」という自信のほどをぜひぜひ追求してみたいです。本当にそれがうぬぼれでしかないのか、実際に伴っているのかも、ね。
森村誠一氏のストーリーのせいで、世の中の男性は浮気ばかりしていると思ってしまいそうになりそうですが、実際のところ、私は世の中の男性の3割ほどは経験がないのではないかと思っています。浮気の定義も女性によって厳しく、食事をしただけでも浮気とする人々にとっては、この3割は絶望的な数字かもしれません。気があることを行動に出さず、自制心をキープしたまま恋をすることは可能だし、それも浮気だとするならば、ちょっと厳しい。だとしたら、10割は浮気したことになってしまうのではないかと思うのです。
問題は、その浮気を自分のアドバンテージとして使うために、証拠を押さえる行為です。携帯電話やメール、財布や名刺入れ、スーツのポケットや出張用の荷物などなど、本当に証拠になるブツはたくさんあるのよねぇ・・・。そりゃぁ、子どもの養育費や慰謝料が掛かっているのだから、証拠を押さえることは大切なのかもしれません。でもなぁ、鶏が先なのか卵が先なのか問答で、浮気をするほうが先なのか、証拠を押さえるほうが先なのかになってしまい、生活の信頼度はぐんと低下するんじゃなかろうか・・・。
前出のように私は西さんの私物を聖域だと思っており、歯ブラシ1本も触りません。汚いからじゃないよ(爆)。プライバシー問題だけではなく、自分の管理を自分でできない人間といっしょに生きているとするのはあまりに切なく、自分の使う道具を大切にしない人間に私が大切にされるとは到底思い難く、そういう意味で全幅の信頼をしているので、私は西さんの私物を見る必要もまったくないのです。西さんも同様なのですが、私は怠惰であるがゆえ、「あ、私のお財布そこにあるから1万抜いて」などと言っているので、彼としても安心でしょう。当然、PCも会社ではみんなが共用で使うものですし、私にはなーんの秘密もないのです。秘密がある人々は気の毒でなりません。いやいや・・・、それが恋愛や人生の醍醐味だ、とおっしゃる方もいらっしゃるのかもしれないですが、私はその手のことでマメにはなれないのよ・・・。エナジーは違う方向に使いたい。
さとみちゃんが見た番組では、パートナーの携帯を見ない人が50%強いたそうです。私としてはこの数字はかなり悲しい。55%ほどなのか、80%じゃないのか・・・・って感じ。見る人たちが45%くらいいたってことなんだよねぇ。別に私は見られてもいいけど、見られたくない人もたくさんいるんだろうなぁ。見る方の見ようかどうしようかという信頼感を考えると、とても切ない感じ。切羽詰っており、どうしても見なければならない気分になるのってどうなんでしょうね・・・。それが女性でなく、男の人にしろ、他人が壁を作っているものを「あばく」行為ではなく、見てもかまわないと信頼してくれている人の私物を「あさる」ってのは悲しい。それになぁ、「あばく」なら、酒や色気や会話であばいてほしいしなぁ・・・。
が、この不倫流行では、実際のところ「あさる」のではなく、「証拠押さえ行為」になることもあり、なんとも言いがたいんだよなぁ。自分の身を守るためには、証拠はしっかりそろえましょう、と、友だちに言いまくる私としては、この行為は信頼度が消えたあとの救助活動的行為なのです。日々これをやっていて、秘密や嘘が増えていく暮らしは決して気分のいいもんじゃーないよね。お互いの秘密と嘘がどんどんてんこ盛りになっていき、嘘が嘘を呼び、沈黙が沈黙を長引かせる。そういう行為に一切手を染めたくない人は、私立探偵などを雇うようですが、お金に限りがある人々の層ではそれを簡単に薦めることもできず・・・。
日本や台湾は洗濯物は乾燥機ではなく、干すことが主流なのですが、私は洗濯物を干すのが大嫌いです。気持ちいいじゃない、と叔母や従兄弟に言われるのですが、面倒なだけだ(爆)。乾けば気持ちいいけど、濡れたものをじとっとしたままに叩いて伸ばして広げて干す行為は、面倒以外のナニモノでもない・・・。こういうのが気持ちいい人にとっては、他人の私物の面倒を見ることなんて、きっと「楽勝」なんだろうなぁ。私は他人の私物の面倒は一切見れないので、尊重しまくっています。でもなぁ、こういう性格でよかったな、と思う昨今なのであります。
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