Sep 30, 2005 に書いた文章です。
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日本語にすると大げさな言葉ですが、英語では、acquire, accomplish, achieveなどと表現する、私の大好きな語彙です。私は、合理的な人間で、合理にさえかなっていれば、部屋が汚くても気になりません。衛生的にあまりに攻撃的な汚さだと困りますが・・・。わりと幼い頃から、この性質のせいで、何事にも道筋をつけるのが好きでした。今はそれに輪をかけて、計画はすでに夢の半分くらいの気持ちで構えています。勉強方法などでも書いてきましたが、計画を立てること、その計画に落ち度がないことや、変更を付け加えやすいようにしておくことは、達成の鍵です。私という人間を分析するのに、この「達成感へのこだわり」なしにして、語れないと思うほど、私には大切な軸です。
パワーハングリーと違うのは、他人と比べてパワーが欲しいということではなく、自分のなかに眠っているだろう、まだ咲いていない、潜在的キャパに日々チャレンジするのがたまらないのですね・・・。自分の持ちうる何かとの競争で、そういう意味では私はたいへんな負けず嫌いです。
私は、家事がまったくダメな人間で、特に父には女として能無しだとよく言われたものです。母も私に家事一般を教え込んできませんでした。「必要に迫られればできるようになるわよ」と、たいへんおおらかな母でしたので、それについての抵抗はあまりしてきませんでしたが、案の定、ツケはかなり払ったし、そのせいで、今のパートナーを選んだこともあり、日々、不便なこともあります。
母は、ちょっとサイズが合わない洋服など、ちゃちゃっと簡単に直してしまうのですが、私にはそれができず、そういうこともあって、USの洋服のほうが私のサイズにはとてもぴったりしていて選びやすいので、ここに長らく住んでいられるのかもしれません。日本の下着、特にブラなどは、私にはあまりうれしいカテゴリーではありません。子どもの頃から今まで、私は家事らしい家事をマスターしてきませんでした。生き延びる程度に毛が生えた程度で、Martha Stewartや栗原晴美等のカリスマ主婦などをお手本にしている人々から見ると、悲惨な家事現状です。
特に、掃除は泣きながらすることもありますしね。料理は好きなのですが、それには立派な理由があります。あれほど、簡単に、インスタントに、自分が注いだ努力の事実を、短い時間で、結果として見れるものは、料理以外に日常生活ではあまりない、ということです。勉強の成果がわかるには、それなりの時間がかかります。テストやその他を待たねばならないし、総合的なことを考えると果てしないです。が、料理は、買い物から始まる必要がないほどに、あるもので何をどう作るか?で、達成感が得られます。
なので、私は自分がダメダメ人間ではないことを実感したいときには、料理を作ります。レシピを見て、その通りに作るのではなく、あるものを使って、いかにパズルのように組み立てて、おいしいものを作れるか?というのが、私の獲得や達成のキーポイントになります。特に味はまずくないと思うのですが、酒飲みである私の料理は、塩辛いという定評があります(笑)。
他にも、もっと簡単なのは、腕立伏せや腹筋がありますが、これは料理に比べるとけっこう時間がかかります。筋肉を鍛えるためには、今の自分のキャパよりもできることはなく、しょうがないので、回数を大目に分けてやっておき、筋肉痛を呼び、そのあと、回数を増やし、筋肉の硬度を増やす、という作業なので、数日の時間はかかります。さらに、休んでしまうと軟化するのでまた元に戻るしね・・・。テニスやスキーも動体視力を使いますので、寄る年波に少しずつ劣化していきます。子どもの頃より、達成感を得られるチャンスが少なくなってきています(笑)。
いろんなことを考えて、コンビネーションとして難しいのは、賢さや人との関係で達成感を得ることでしょうか?仕事も同様ですね。自分だけではなく、他人が関与してくることは、さらに難しくなりますし、蓄積を求められるものは、どんどん達成感を得ることが難しくなっていきます。
女性が簡単に達成感を得られるのは、ホームエステかもしれないです。バスタブに浸かりながら足のかかとを軟化したり、顔パックをしたり、鼻の周囲の黒くなった脂肪栓をお掃除するのは、わりと短い時間で達成できます。私にはコレの最たるものが、耳掻きで、「取ったぁぁぁぁ!」という達成感にはインスタントなものがあり、耳の壁が壊れるくらいにしつこくやってしまうこともあり・・・。買い物に関しても同様で、必要なものに関して、常に明確にしておかないと、買いすぎてしまうので、達成感と自己反省は裏返しになっています。
機械に頼ってはいるものの、そういう意味では、掃除よりも洗濯のほうがずっと達成感はあります。とりあえず、「キリ」がある。同じように、映画を見るほうが、数ヶ月続くドラマを見るよりも、ずっといいです。2時間の映画はストーリーがとりあえず完結し、ドラマよりもずっと濃縮しています。
こうして、自分に関することを、時間的長さで分けて、毎日なんらかの形で達成感を得て、自分を好きでいられるように保っています。他人に関することには気長にする、とメリハリをつけることで、うまくやり過ごしていくことができるのは、けっこう大切なことです。他人に命令したり、大げさに求めたり、無理強いしないためにも、自分だけでできることで達成感を得ておくわけです。
達成感のない暮らしは、自己尊敬心(Self-esteem)を減らすので、私にはどうしてもダメです。今日は何を達成しようかな・・・。
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こうした考え方は、心理学部で培われたもので、哲学から派生した部分をいろいろとこねくり回し、自分がより自分らしくあるためにどのように暮らせばいいか?をトライする日々になりました。現在でも家事はほぼ母に任せているのですが、物理的に狭いところで家事ができない、という難点が私にはあります(汗)。料理も日本のキッチンは狭く、置き場所がないことが最もつらい(笑)。ダイナミックなんだね、という褒め言葉は、逆を返せばひとつひとつの行動に繊細さがない、ということですからねぇ(汗)。とはいえ、掃除は母を手伝い25%ほどはやるんですが、これが簡単で楽しくなってきた、というのが日本の狭さのすごいところです。USでは、掃除に土曜日の2時間を費やしていました。その合間もちょこちょこ掃除のための動線を作っていたので、今はなんだか楽勝です。
そして、カリキュラムを作ったり、Kindle本の原稿を書いたり、というのも嫌いではなく、むしろ好きだし、毎日のレッスンで生徒さんが確実に進歩している姿を見るのもたいへんに好きです♪達成は日々、見えないかもしれない形で進んでいます。
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