留学準備の手伝い

04/12/2008 にアップした文章です。

 

仕事上、留学準備をし、人と別れなければならぬことはかなりあり、クラスが終わることはもちろん、留学をするので長の別れもけっこう体験しています。生徒さんによっては、「金の切れ目が縁の切れ目」になることもあり、英語学校というのはまだまだ儲かる商売なのだなぁと実感している日々ではあります。相場よりも安いはずの、私が常勤で働く学校では、それでもプライベートレッスンは、40分で1万円もかかるすごいレートです。なので、引き止めることもできず、安くコツコツ英語の勉強を続ける方法というのを、どうしても教える機会が生まれてしまいますが、経営者としてはソレは痛いことなのでしょうね。



留学前に、まったく英語面では準備をしていかず、私は20年前(そうなんですよ、1988年4月26日だったので、本当にそろそろ20年になるのです)、渡米しました。お金だけは準備し、書類もしっかり準備したものの、肝心の英語に関してはまったく、何もせずに渡米したのです。それでも何とかなった(爆)。なので、私は「個人差」はあると思うのですが、予算がしっかり「英語分」の枠が取れている場合、留学してから英語を勉強してもいいのだと奨めています。ただし、勉強の仕方がわからなかったり、日本人としての根本解決手段がわからなかったり、意見の主張があまりに希薄でできない場合には、日本で英語の準備はある程度していったほうがいいと、本人に率直に伝えています。

 

典型的日本人の文化やメンタリティを背負って暮している場合、アメリカに行って困ることはかなりあります。たとえ英語ができた場合でも、「なぜこのヒトたちはこんなに物事をはっきり言うのだろうか?」だとか、「口数が多いから、何が肝心だったのかわからない」だとか、「親切ぶってるけど、実際は助けになってくれない」などなど、いろいろなことで戸惑うと予測できるのです。どれも文化的背景があり、言語がもたらすメンタリティの違いがあるのですが、それを「実践で体験してかなり速いスピードでわかる人」であれば、留学して英語を学んだほうがきっとトータルの時間は短くて済むし、得るものも多いと思うのです。

 

ところが、日本人の留学生がアメリカだけではなく、海外にたくさん出ており、「英語くらい話せなくちゃねぇ・・・」という時代になった今も、語学留学のみの成功率は低いままです。私の時代ですら、10人に5人はなんとかCommunity College(2年制の短大)に行けましたが、残り5人は、2年近く英語学校に通い続けるだとか、そのまま帰国するだとか、英語力が足りないまま専門学校に行くだとかいう始末だったわけで、現在も、3ヶ月の留学を何度も続けたりするケースは多いらしい。その5人の中で、しっかり4年制大学に進学できる人はさらに半分に減り、卒業までたどり着けるケースは、その半分だと考えたほうがいいのです。さらに、現地に残り、そこで就職ができるケースというのは稀で、暮らしぶりというのを改めて見つめ直すことができなければ、順応がむずかしく、鬱病に罹ったり、日本人コミュニティにしがみついて暮したり、帰国したときに振り返って、一体何が達成できたのか?と虚しい気持ちになること間違いないわけです。

 

順応:(1)環境や境遇の変化になれること。(2)生物体の機能・性質・状態が、与えられた外部条件の持続的な変化に応じて変化すること。(3)〔心〕 感覚器官が同一刺激を連続して受容すると、それに対する感受性が低下する現象。匂いに対する嗅覚の順応や視覚の明順応・暗順応の類。

 

生物学的な要因と、社会的な要因(心理や慣習や行動の法則性など)を考えるにあたり、まず、ヒトとしての環境要因を考えていきます。が、南極や北極などの極地でなければ、たいていのヒトは留まり、生きつづけてきたわけですから、厳しい状況が見つかったとしても、サバイバルは不可能ではなく、やはり社会的要因が大きいのだと気づきます。その中の何なのか?を見極めるくらいまではできても、さらに根本解決をしていくのは、なかなか難しい。

 

なぜならば、日本人として生まれ育った中で「正しい」と教えられ続けてきたものを、「否定」しなければならない状況も生まれてくるからです。それは、Selfを否定することにもなり、悶絶が起き、Self-Worth(自己価値)にまで発展することも少なくありません。

 

私は、自分の体験も踏まえて、それらの困難に遭遇しても、根本解決ができる能力を持った生徒さんであれば、英語は英語学校で、100%英語環境で学んだほうがずっと学ぶスピードが速いと考えています。誰しもが英語のNativeの土地で学ぶことがベストではないですから。

 

この春にも5人ほどの生徒さんが留学に旅立っていきましたし、6月から8月のサマースクール時期にも、相当数の生徒さんが旅立っていきます。その書類の準備くらいは、タダで請け負っており、調べ物や判断なども、彼らがひとりでやるよりは、私がHPなどをちゃらっと見たほうがずっと早いので、休憩時間などに引き受けています。どんなことが起きて、何が予測できて、どんなコースが開けてくるのか?などになると、話が長くなるので、プライベートレッスン枠を確保してくれる生徒さんたちもいます。が、なるべくタダでやって差し上げたいのではある・・・←学校的にはNGなのだろうけれども。

 

ところが実際問題として、「このヒトなら大丈夫」という人は、なんらかの学びをきっと海外に住むことでしてくれるというぐらいで、成功する確率はやはり厳しいものがあり、彼らが望むゴールまで行けるのかどうか?を考えると、英語力よりはメンタリティのほうがずっと心配である。「この人ならなんらかの不幸なアクシデントがない限り大丈夫」と思える人は、本当に少ないのです。が、個人的に私が住んでいた地域を、いつか初対面で泣いた看護婦さんに紹介して、彼女とはずっとおつきあいしていけると思っており、私の知り合いも何人か紹介する予定です。修羅場を潜り抜けているところが、彼女の成功確率をうんと高くしていると思うし、何より「違い」をいくつも見てきているのでしょうね。しかも、その違いとは、臓器だったり、ヒトが根底の生命について考える現場での心理であり、「ささやかだけれども重要な違い」についての膨大な経験則というのを持っている。彼女の英語力は、ESLの現地での集中英語学校では、10クラス中4くらいなのですが(ListeningとSpeakingを考慮すると下がる)、それでも半年みっちりやれば、必ずレギュラークラス(くっついている大学に進学すること)ができると思えるのです。半年でダメなら、9ヶ月で何とかなります。

 

最初は彼女を口実にして、私も6月に久々に渡米しようと思っていたのですが、彼女のほうから「最初の3ヶ月は寮に入ります」と、アパート暮らしを延期する報告があったのです。さすがに考えることが違う。一人暮らしが長いので、寮は無理かと思っていたのですが、「寮の不自由さも最初に経験しておかないと、きっとその後はできなくなるから」という理由。「どうせなら、本当の貧乏な学生暮らしをしている中で、英語をしっかりやりたい」という本人の希望なので、私は3ヶ月経ったのち、8月末に行くことにしました。そこで、アパート探しや、車の購入などを手伝う予定。

 

私の20周年記念が来るのですが、留学というのは並大抵なことではなく、誰でも行けば話せるようになるわけでもないです。それはやはりメンタリティの準備ですね。自己主張がどうしてもできないヒトは、そっちからまず手をつけたほうがいいし、違いに対して居心地が悪い人はそれに慣れることが大切です。さらに、勉強法というのが問題で、調べたりするのはインターネットのおかげでうんと簡易になりました。それでも留学の成功率が断然増えないのは、どうしてなのか?純日本的文化やメンタリティを持ったままでも、切り替えチャンネルを持って国際化意識を持つことは可能です。私は時代劇大好きですし(笑)→昨日は、途中からでしたが『剣客商売』見ました(爆)。文化的な違いを考えてみて、それでも順応できる自信はつけてほしいものです。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です