おそらく私個人がとっても貧乏に育ったので、このストーリーは大好きの類に自然に入ってしまうのです。倹しく(つましく)ひたむきにがんばって生きているのに、なかなか豊かになれない中、お正月のお餅も買えない老夫婦が、それでもお地蔵さんにやさしくできるゆとりってすごいなぁと。これに感動した8歳からこっち、ずっとずっと私は、正しく優しくありたいと念じてきています。
優しい:
[形][文]やさ・し[シク]《動詞「痩 (や) す」の形容詞化で、5が原義》
1 姿・ようすなどが優美である。上品で美しい。「―・い顔かたち」「声が―・い」
2 他人に対して思いやりがあり、情がこまやかである。「―・く慰める」「―・い言葉をかける」
3 性質がすなおでしとやかである。穏和で、好ましい感じである。「気だての―・い子」
4 悪い影響を与えない。刺激が少ない。「地球に―・い自動車」「肌に―・い化粧水」
5 身がやせ細るような思いである。ひけめを感じる。恥ずかしい。
「なにをして身のいたづらに老いぬらむ年のおもはむ事ぞ―・しき」〈古今・雑体〉
6 控え目に振る舞い、つつましやかである。
「繁樹は百八十に及びてこそさぶらふらめど、―・しく申すなり」〈大鏡・序〉
7 殊勝である。けなげである。りっぱである。
「あな―・し、いかなる人にてましませば、味方の御勢は皆落ち候ふに」〈平家・七〉
[派生]やさしげ[形動]やさしさ[名]やさしみ[名]
何でも助ければいいということではないし、情を細やかにする場所や相手が間違っても致し方ない状態に追い詰められたということは何度もあります(笑)。なので、けなげである、という優しさに寄っていくようになります。
けなげ:
1 殊勝なさま。心がけがよく、しっかりしているさま。特に、年少者や力の弱い者が困難なことに立ち向かっていくさま。「一家を支えた―な少年」「―に振る舞う」
2 勇ましく気丈なさま。
「武士の女房たる者は、―なる心を一つ持ちてこそ」〈太平記・一〇〉
3 健康であるさま。
「ああ、―な老者かな」〈蒙求抄・一〉
[派生]けなげさ[名]
口を利かない無生物だからと仇やおろそかにしないことや、口を利けない動物だからと大切にしないなどということがないように、私はけなげにがんばってきたと思うのです。そこで自分だけが大切だと思わず、他者も自分も同じように扱えるようになるために、本気でいろいろ試行錯誤してきたのですが、私と違う考えのヒトに無理強いをしないことなど、かなり成功してきていると思われ、けっこううれしいです。
かさじぞう、ありがとう!おじいさん、おばあさんありがとう!
と思うんですよね。感謝できるうちは本当に大丈夫、まだまだけなげにやっていけると思えるのです。さ、今日もがんばったので、明日もこれを超えるようにがんばろ。
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