すべてのヒトに当てはまらないかもしれませんが、傾向であれば心理的に説明されています。すべてに当てはまるわけではないですが、大まかに分類すると
1. 自分に自信がない→ ひどいケースは劣等感が強い
2. 人目を気にしている→ ひどいケースはブランド=価値とすら思えてしまう
3. たくさんの人に認められたい欲求が強い→ ひどいケースは自分の価値観を他人に押し付けるようになる
4. 考えることが面倒くさい→ 一般的に社会的評価が安定しているブランドに語らせ肩代わりさせる
5. 多数決に弱い → ひどいときには同調圧力に負けたり、勝たねばならぬ気持ちになったりする
手を変え品を変え、書いてきていることではありますが、「考える機会を増やして、自分探しにケリをつけて、環境が変化したときに自分が順応したほうがいいかどうかを再び考えながら生き続ける」のが大切です。そうした意味では、ブランド物というのは、考える機会を減らしてくれるすんごいツールです。
ブランド製作者・販売者・利用者が際限なく広告してくれて、一般的に浸透させてくれているので、イメージが選べる中、本当の自分や理想の自分を当てはめてしまうようなラクな作業なわけですよ。なので、自力でドレスやバッグを作るよりは、ずーっと時間短縮だし、宣伝も努力も要らないし、考えることそのものをしているかのように見せることも可能なわけです。
とはいえ、私がファッション業界にさほど精通しているわけではないので、あの煩雑さ、そもそもの売れるものを作るだけではなく、芸術性・機能性の高いものを作る職人技があることは理解する態度はないと謙虚ではないな、とはちゃんと感じています。
他にも、ヒトは社会動物なので多人数の中で生きていくしかできないように進化しましたから、自分の世界の中に存在している他者との距離を考え、その他者になるべく好かれる・いい印象を持たれるようにせねば、生き伸びる・延びるチャンスが減ることになります。そのためにも、他者理解をしているかのように簡単に見えるブランド志向はラクです。たくさんの人たちが、そのブランドの時計やバッグ、洋服や機器などを持っているだけで、さまざま判断してくれるので、互いにメリットがないわけでもないですしね。
ただ、全体的にはこのイメージ戦略に則ったブランド力というのは、多数決なのです。Red Oceanです。
Red Ocean:経営学の用語で、血で血を洗うような激しい価格競争が行われている既存市場のこと。→ブルーオーシャン
:all the industries in existence today – the known market space, where industry boundaries are defined and companies try to outperform their rivals to grab a greater share of the existing market. Cutthroat competition turns the ocean bloody red. Hence, the term ‘red’ oceans.
Blue Ocean:競争相手のいない未開拓の市場。 ブルー・オーシャンとは、フランスの大学院の教授であるW・チャン・キムとレネ・モボルニュが、「ブルー・オーシャン戦略」という共著の中で2005年に提唱したビジネス用語。
: denote all the industries not in existence today – the unknown market space, untainted by competition. In blue oceans, demand is created rather than fought over. There is ample opportunity for growth that is both profitable and rapid.
![](https://i0.wp.com/preciousoneenglishschool.jp/wp-content/uploads/2020/11/文中1-16.jpg?resize=1024%2C510&ssl=1)
というわけで、ヒトとしてもRed Oceanで生きていくことを選んでしまっている状態になってしまうんですね。血で血を洗うような投票を知らず知らずのうちにしていて、それに参加してしまっているんですが、当人たちはさほど気づいていないわけです。
私の生徒さんに、動物が好きで、音楽を商売にしているのにさほどお金に頓着せずに楽しんでいる人がいます。彼女は、典型的なBlue Oceanist (私の造語なので辞書にはないよ!)なので、動物図柄のお洋服に出遭ってドキドキワクワクしたら買ってしまう、というライフスタイルです。今までどのくらい見ただろう?軽く5-7種類くらいはあったような・・・。ブランドはまったく関係なく、こんなの作ってるんだ!というヨロコビが大きいみたいですね。とはいえ、彼女のiPad 操作性はすんばらしいです。
というわけで、戦略に乗らず、自分にマッチしたものに囲まれてください。<(_ _)>
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