価値観:何に価値があると認めるかに関する考え方。価値(善・悪、好ましいこと・好ましくないこと、といった価値)を判断するときの根底となる ものの見方]。ものごとを評価・判断するときに基準とする、何にどういう価値がある(何には価値がない)、という判断]。
2024年の最初の心理ブログのスタートはシリーズ:価値観です。
多くの人が最近この価値観という言葉をよく使うようになりましたが、本質的にあまりわかっていなかったり、 この言葉を使うことによって 丁寧に自分の考えを説明することをしなくなった傾向があります。 それにより人間関係が分断化されたり、 消滅したり、Homogeneity:同一視・同一化が進んでしまったり、 残念なこともたくさん起こっています。 なので もう少し 価値観について考えてみましょう。
「価値観」とは、「何にどんな価値を見い出すのか」という感じ方や考え方のことで、さまざまな抽象的な物事についての見方、査定など、物事を評価する際の判断基準となるものです。これによって、たくさんあるさまざまな物事の中で何を重要視するのか、など、人生のあらゆる場面における優先順位も決まっていきます。「価値観」には世界観・人生観・仕事観・宗教観なども含まれ、「どう生きるのか」「いかに仕事に取り組むか」「何を優先するのか」も、その人の「価値観」によって決まります。言い換えれば、「価値観」は「いかに生きるか」「いかに死ぬか」といった死生観も含めた、「その人の生き方そのもの」であるがゆえに、これを知りながら、確信的に物事を選んでいけることこそが、重要なのです。結果が必然的に変わります。
昨今では、多くのカップルが「価値観の違い」から離婚に至るという事実はご承知の通り。法律的によく言われているのが「性格の不一致」ですが、広く言えば「価値観の違い」です。同様に、企業間では経営方針の違い、企業理念の違いから、社内ですら派閥に分かれてしまったり、いくつかの部署の従業員が違う価値観でプロジェクトに勤しんで、衝突や問題が多くなるのも、この価値観の違いです。人生も会社経営も、「生きる(継続する)ことは他者と価値観とのすり合わせ”作業」です。
単純にここで理解していかねばならぬのが、この価値観には上下や優劣などはないということ。個々人が持つ価値観に対して、自分と違うものに「尊重」の気持ちを持って、それが行動になるかどうか?が大切です。
相対評価に慣れている日本文化においては、他者と比較をすることが日常です。競争しているようでしていなかったり、していないようでしていたり、本当に面倒くさいことです(笑)。そこで価値観に上下をつけたり 優劣をつけることによって、自分を上に上げて他者を下にする、というのが 日常になってしまうと、多様性の高い文化の中では生き延びることができません。 自分を持つことは 大切です。それを隣の人もやっているということに対しての尊重ができますか? 自分の価値観だけを重要視し、 他者の価値観を感じるということがあってはなりません。
自分が一番正しいということを証明し続けて生きていくことは辛いです。ラクではないし 楽しくもありません。 そしてその苦労に多くの人を巻き込んでいくことになります。 他者の持つ様々な価値観について少し じっくり考えてみましょう。 なぜそうなったのかなどのプロセスの理解も大切です。まして 自分がどうしてこういう人間なのか? この価値観なのか?というのを知ってますます幸せになっていけたらいいですよね。
宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』 にあなたは明快に答えられますか?ぜひとも自信を以って答えられて、それに沿った言動をして、楽しく倖せに暮らしていることを祈ります。
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